今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

今週のレンジ予想
2月18日 〜 2月24日
ドル/円
109.50 〜 112.00
ユーロ/円
123.00 〜 127.00
豪ドル/円
77.50 〜 80.50

先週のドル円は順調に上昇し、111円13銭近辺までドル高が進みましたが、週後半には利益確定のドル売りと経済指標の軟調な結果に反落し、110円50銭前後で越週しました。110円台前半を抜けるきっかけとなったのは、ユーロドルでドル高が進んだことによる、円の連れ安という側面が強かったと思われますが、週後半は米中通商協議の明るい見通しと米政府機関の再閉鎖が避けられるという2つのカタリストで、「リスクオン」の流れが強まった結果、低金利の円が売られたと見られます。

最大の注目イベントであった米中通商協議では、中国がエネルギーや大豆などの米国製品の輸入を拡大するという点では両国の歩み寄りも見られましたが、知的財産権侵害問題や構造改革問題などでは、両国の溝は埋まっていません。それどころか、構造改革では中国の基本的な「体制」の問題に触れる可能性があるため、習主席はその部分については警戒心を表しています。株式市場などが好感した理由は、引き続き協議が継続されることで米中が合意したというところと、交渉期限についてもトランプ大統領は60日程度の延長も示唆したという点です。米中ともに合意を望んでいることは明らかですが、今後両国がどこまで歩み寄れるのかが焦点になります。

ドル円は2つの重要イベントを終えても、目だった動きが出ません。110円台でやや膠着感を強めています。そのため今週はそれほど重要なイベントが予定されていないこともあり、大きな動きはないと予想されますが、いつものことですが、だからと言って安心しきっていてはいけません。重要イベントがなくても、動き出すことも当然ですがあるからです。現在の為替や株は、「AI」が勝手に判断して売買すると言われています。ニュースのヘッドラインを取り込み、一瞬で市場に打って出ます。ポジションを保有している投資家の方は常に万全な資金管理が要求されます。

今週注意したい材料は20日(水)に公表されるFOMC議事録です。今回の議事録は1月29−30日に開催されたもので、この会合では、「辛抱強くなれる」と言った文言を駆使し、予想以上に「ハト派寄り」の決定がなされました。声明文とパウエル議長の会見を受け、株価は急騰し、今後金利が上昇しにくいという判断のもと、ドル円は下落しました。市場の2019年の利上げ予想も、この会合後に急速に後退し、現在の「年内利上げはゼロ」といったコンセンサスに繋がった経緯があります。この会合での議論の内容が公表されることで、今後のFRBの政策スタンスを予測する上で参考になると思われます。

ドル円は底堅い動きを見せてはいますが、基本的には「ニュートラル」と見ています。2つの重要イベントがある程度の進展を見せたことで株式市場はこれを好感し、大きく上昇しましたが、為替は反応薄でした。米長期金利も同様に反応が限定的であったことを考えると、足元の動きは米長期金利の動きを待っているのかもしれません。今週は金利の動きに注目です。

今週の注目材料

  • 2/18(月)
    米 株式、債券市場休場 (プレジデンツデー)
  • 2/19(火)
    豪 RBA議事録
    独 独2月ZEW景況感指数
    欧 ユーロ圏12月経常収支
    英 英1月失業率
    米 2月NAHB住宅市場指数
    米 メスター・クリーブランド連銀総裁講演
  • 2/20(水)
    日 1月貿易収支
    独 独1月生産者物価指数
    欧 ユーロ圏2月消費者信頼感(速報値)
    米 FOMC議事録(1月29、30日分)
  • 2/21(木)
    豪 豪1月雇用統計
    独 独1月消費者物価指数(改定値)
    独 独2月製造業PMI
    独 独2月サービス業PMI
    欧 ユーロ圏2月総合PMI(速報値)
    欧 ユーロ圏2月製造業PMI(速報値)
    欧 ユーロ圏2月サービス業PMI(速報値)
    米 新規失業保険申請件数
    米 12月耐久財受注
    米 1月景気先行総合指数
    米 1月中古住宅販売件数
    米 2月フィラデルフィア連銀景況指数
    米 ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
  • 2/22(金)
    日 1月消費者物価指数
    独 独10−12月期GDP(改定値)
    独 独2月ifo景況感指数
    欧 ユーロ圏1月消費者物価指数(改定値)
    欧 ドラギ・ECB総裁講演
    加 カナダ12月小売売上高
    米 ウィリアムズ・NY連銀総裁講演
    米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
  • 2/23(土)
  • 2/24(日)
 
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。

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外為オンラインのシニアアナリスト 
佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。