今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

今週のレンジ予想
8月12日 〜8月18日
ドル/円
104.50〜107.00
ユーロ/円
116.00〜120.00
豪ドル/円
70.00〜73.00

米中貿易戦争のさらなる激化と、中国人民銀行が元の中心レートを対ドルで節目の「7.0」を上回る元安水準に設定したことを受け、米財務省が中国を「為替操作国」に認定したことで、先週ドル円は105円台に突入し、105円50銭まで売られました。米株価は乱高下、長期金利も一時は1.6%を割り込み一段と低下しました。金価格も1500台ドル台半ばまで買われ、リスク回避の流れがさらに強まった1週間でした。世界景気の鈍化を織り込む形でインドやタイ、ニュ―ジーランドなどが次々と利下げに踏み切り、その流れはさらに続きそうです。

週明けの12日、日本は祝日でしたが、ドル円は欧州市場でさらに値を下げ、105円05銭まで円高が進み、「105円割れは時間の問題」と言ってもいい状況になっています。13日の日経平均株価は米国株が大幅に下げたこともあり、一時300円を超える下げを見せましたが、ドル円は堅調で105円台半ばで推移しています。株価の割にはドルが堅調だと言えますが、裏を返せば、105円前後が非常に重要な節目であることの証左とも言えます。個人的には105円割れは近いと見ていますが、一方で多くの市場関係者が105円を割り込み、さらに円高が進むとの予想に傾いてきたことを考えると、もしかしたら、短期的には反転することもないとは言えない気もします。相場とは、得てしてそういったことも多く、「人の行く裏に道あり花の山」という格言もあります。多くの人が同じ方向に歩いたら、反対方向に進むことも大切ですといった教えでしょう。米中貿易戦争の長期化、香港やアルゼンチンなど、地性学的リスクの増大といったことを考えると、ドル円は今後も下落リスクの方が高いと見ていますが、注意が必要な水準に入ってきたということは言えます。

米長期金利は再び低下傾向を見せ、1.6%台半ばまで下げてきました。9月FOMCでの追加利下げの可能性が高まってきたことに加え、上述のように、多くの国で先を争うように予防的な利下げを行っていること。あるいは米中貿易戦争を巡って、お互いが非難の応酬を繰り返していることなど、米債券が買われ、金利が緩やかに低下していくことは想像に難くありません。これまでは、FRBによる利下げ観測から米国株が上昇してきましたが、足元ではその動きにも黄信号が点滅し始めています。今後何かのきっかけで米国株が上昇に転じるようなら、金利低下に伴って下落するドル円のサポート材料になることも考えられます。

ドル円が105円を割り込んだとしたら、下値のメドは今年1月3日早朝の「フラッシュ・クラッシュ」の際に記録した104円台後半から、2018年3月の104円64銭までのゾーンが極めて重要なサポートと考えます。今週は、その水準を試しに行くのか、あるいはここで下げ止まり、一旦は反転するのか、お盆休み中とは言え、気が抜けません。

今週の注目材料

  • 8/12(月)
    日 東京市場休場(振替休日)
    米 7月財政収支
  • 8/13(火)
    独 独7月消費者物価指数(速報値)
    独 独8月ZEW景況感指数
    英 英失業率(4−6月)
    米 7月消費者物価指数
    米 4−6月期家計債務残高
  • 8/14(水)
    豪 豪8月ウエストパック消費者信頼感指数
    中 中国7月小売売上高
    中 中国7月鉱工業生産
    独 独4−6月期GDP(速報値)
    欧 ユーロ圏4−6月期GDP(速報値)
    欧 ユーロ圏6月鉱工業生産
    英 英7月消費者物価指数
    米 7月輸入物価指数
  • 8/15(木)
    豪 豪7月雇用統計
    日 6月鉱工業生産(確定値)
    米 7月小売売上高
    米 新規失業保険申請件数
    米 8月フィラデルフィア連銀景況指数
    米 7月鉱工業生産
    米 7月設備稼働率
    米 8月FHFA住宅価格指数
    米 企業決算 → アリババ、エヌビデア、ウォルマート
  • 8/16(金)
    欧 ユーロ圏6月貿易収支
    欧 OPEC月報
    米 7月住宅着工件数
    米 7月建設許可件数
    米 8月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
  • 8/17(土)
  • 8/18(日)
 
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。

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外為オンラインのシニアアナリスト 
佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。