今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

今週のレンジ予想
9月2日 〜9月8日
ドル/円
105.00〜107.00
ユーロ/円
115.00〜119.00
豪ドル/円
70.00〜73.00

米中貿易戦争は来るところまで来たといった印象ですが、9月1日に「制裁関税第4弾」が発動され、残るはクリスマス商戦に考慮して先送りされた1600億ドル(約16兆9900億円)相当の中国製品に対して12月15日に15%の関税を課すのみとなっています。これがもし発動されると、中国から米国に輸出されるほぼ全製品に対して関税が引き上げられることとなり、見方を変えれば「貿易戦争」はほぼ終了することとなり、後はその影響が米中、あるいは日本を含めた他の国々にどの程度及ぶのかといった問題になります。結局、米中の関税引き上げ合戦ではお互いに折れることはなく、最後まで来てしまい、今後は例えば、数量規制とか通貨問題に移って来ることも予想されます。

「貿易戦争に勝者はいない」とはよく言われた言葉ですが、これまでのわれわれの理解では、勝者はいないが貿易戦争では、より中国に大きな影響が出るはずと理解しており、だからこそ、この事を理解しているトランプ大統領が強気な姿勢を崩さないのだと考えてきました。ところが、直近のブル−ムバーグの調べによると、事実はそうでもないようです。

ブルームバーグエコのミストが分析した70万の貿易データでは、米国が最大の敗者になることが示されていると報じています。これまで米国が関税対象となった2500億ドル相当の製品について、米国による中国からの輸入は前年同期比28%減少しているが、中国以外の国からの調達はこの不足分の3分の1にすぎない。中国が供給において支配的な地位にあることは、米国の輸入者が他国で同じ製品を見つけることが不可能であることを意味するとしています。一方、中国の輸入品の供給源はより多様化されており、中国政府が関税を課した輸入品のうち、米国が供給で支配的地位にある品目は12%にとどまっている。そのため。中国企業が他の供給国に切り替えることは比較的容易であるといった分析結果を挙げ、米国の方がより影響が大きいとしています。確か日経新聞にも同様な分析結果が掲載されていたと記憶していますが、いずれにしても早晩、これが事実かどうかは判明するはずです。

制裁関税第4弾が発動された後の最初の市場であるオセアニアでは、ドル円はやや円高方向で始まり、朝方には106円を割り込む場面もありましたが、その後は106円台で静かな取引が続いています。今週は週末には毎月恒例の雇用統計もあり、今月のFOMCにおける利下げ幅を巡る思惑も絡んで引き続き動きはあると予想されます。今朝の106円割れもそうでしたが、ドルが下げた場面では予想以上にドルを買う動きがあることにやや驚きです。

今週の注目材料

  • 9/2(月)
    中 8月財新製造業PMI
    独 独8月製造業PMI(改定値)
    欧 ユーロ圏8月製造業PMI
    米 株式、債券市場休場(レーバーデー)
  • 9/3(火)
    豪 豪4−6月期経常収支
    豪 豪7月小売売上高
    豪 RBA、キャッシュターゲット
    日 8月マネタリーベース
    欧 ユーロ圏7月生産者物価指数
    米 8月ISM製造業景況指数
    米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
  • 9/4(水)
    豪 豪4−6月期GDP
    日 黒田日銀総裁講演
    中 中国8月財新サービス業PMI
    中 中国8月財新コンポジットPMI
    独 独8月製造業PMI(改定値)
    独 独8月サービス業PMI(改定値)
    欧 ユーロ圏8月総合PMI(改定値)
    欧 ユーロ圏8月サービス業PMI(改定値)
    欧 ユーロ圏7月小売売上高
    米 8月自動車販売台数
    米 7月貿易収支
    米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
    米 ウィリアムズ・NY連銀総裁講演
    米 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
    米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
    加 カナダ中銀政策金利発表
  • 9/5(木)
    豪 豪7月貿易収支
    米 8月ADP雇用者数
    米 新規失業保険申請件数
    米 8月ISM非製造業景況指数
  • 9/6(金)
    日 7月景気先行指数(CI)(速報値)
    独 独7月鉱工業生産
    欧 ユーロ圏4−6月期GDP(確定値)
    米 8月雇用統計
    加 カナダ8月就業者数
    加 カナダ8月失業率
  • 9/7(土)
  • 9/8(日)
    中 中国8月貿易収支
 
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。

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外為オンラインのシニアアナリスト 
佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。