今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

今週のレンジ予想
09月14日 〜 09月20日
ドル/円
105.00〜107.00
ユーロ/円
124.00〜127.50
豪ドル/円
76.00〜78.50

ドル円は105円台半ばから106円台半ばの狭いレンジで、再び膠着を強めています。今週は16日(水)にFOMCが開催されます。相場へのインパクトが大きいイベントだけに、どちらかに抜ける可能性があるかもしれませんが、FRBはすでに先月27日に、臨時の会合を開き、インフレ目標の指針を変更しており、それほど大きな動きにはつながらないことも考えられます。FRBはこれまでのインフレ目標を「2%を到達点とする」ものから「一定期間の物価上昇率を平均で2%にする」とし、2%を超える物価上昇率を容認する考えを示しています。従って、今回のFOMCでは政策変更はないものと予想しますが、同時に「ゼロ金利政策」が引き続き長期にわたって継続される可能性を強調するようなコメントも予想されます。

米国の失業率は過去最悪だった4月の「14.7%」から低下し、直近8月には「8.4%」まで改善していますが、依然として高水準です。FRBの2大責務である「物価の安定と、雇用の最大化」からすれば、たとえその原因が新型コロナウイルスであったとしても、なかなか受け入れられるものではありません。引き続き雇用の最大化を図るために、低金利政策が長期にわたり維持されるといった意図を、フォワードガイダンスを強化するなどして、市場に浸透させたいところです。パウエル議長の発言には注目が集まります。

またFRBは足元の株価の動きにも「配慮」する必要がありそうです。米株式市場は9月に入ってから突如として、これまでの上昇基調に変化が出てきました。とりわけハイテク株の多いナスダック指数は9月2日に最高値の「1万2056ポイント」を記録した後、急激に値を下げ、高値からは10%を超える下げとなり、一般的に「高値から10%下げると、調整入りしたと見られる」水準を付けています。株価のさらなる下げは、個人消費とも大いに関係することから、「FRBは株価のために金融政策を行っているわけではない」との正論はあるとしても、株価の下げは避けたいのも事実。低金利政策の継続を印象付けたいところです。

米低金利の長期化はドルの下落圧力となり、長い目でみたらドル円は下落基調をたどる可能性が高いと予想されます。ただ金利や金利差だけで動かないのが為替の難しさです。足元の106円台前半という水準もそうですが、ただドルを売ればいいというものでもありません。「ドルの上値は重い」といった見方を基本としながらも、引き付けた上で「ドルショート」を狙いたいところですが、それでも、そのまま放置しておくとマイナスになるリスクもあります。

ユーロドルは1.17〜1.20のレンジ内で推移すると見られますが、今後ユーロドルがどちらを抜けるのかという点も、ドル円の方向を見極める上で重要です。FOMCという重要イベントを終えてもドル円が動かないようだと、今週はお手上げです。新型コロナウイルス感染拡大状況、ワクチン開発状況、米大統領選を巡る報道、あるいは米中関係など、材料はありますが、現時点では相場へのインパクトは限定的です。

今週の注目材料

  • 9/14(月)
    日 7月鉱工業生産(確定値)
    日 自民党総裁選、投開票
    欧 ユーロ圏7月鉱工業生産
    欧 OPEC月報
  • 9/15(火)
    豪 RBA議事録
    中 中国8月小売売上高
    中 中国8月鉱工業生産
    独 独9月ZEW景気期待指数
    欧 国際エネルギー機関(IEA)月報
    英 英8月失業率
    米 9月NY連銀製造業景況指数
    米 8月輸入物価指数
    米 8月鉱工業生産
    米 8月設備稼働率
    米 第75回国連総会(NY、30日まで)
    米 企業決算 → アドビ、フェデックス
  • 9/16(水)
    日 8月貿易収支
    欧 ユーロ圏7月貿易収支
    欧 欧州委員長、施政方針演説
    欧 OECD経済見通しの中間報告
    英 英8月消費者物価指数
    米 8月小売売上高
    米 9月FHFA住宅価格指数
    米 FOMC 政策金利発表
    米 パウエル議長記者会見
  • 9/17(木)
    豪 豪8月雇用統計
    日 日銀金融政策決定会合
    日 黒田日銀総裁記者会見
    欧 ユーロ圏8月消費者物価指数(改定値)
    英 BOE金融政策発表
    英 BOE議事録
    米 新規失業保険申請件数
    米 9月フィラデルフィア連銀景況指数
    米 8月住宅着工件数
    米 8月建設許可件数
  • 9/18(金)
    日 8月消費者物価指数
    独 独8月生産者物価指数
    欧 ユーロ圏7月経常収支
    英 英8月小売売上高
    米 第2四半期経常収支
    米 9月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
    米 8月景気先行指標総合指数
    米 ブラード・セントルイス連銀総裁、バーチャル形式の討論会に参加
    加 カナダ7月小売売上高
  • 9/19(土)
  • 9/20(日)
 
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。

・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。

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外為オンラインのシニアアナリスト 
佐藤正和

邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。