米大統領選まで1週間余りとなってきました。先週最後の討論会を終え、前回よりも中身のある討論会になった模様ですが、相変わらず相手の弱点を攻めまくる応酬は変わっていなかったようです。
さて、11月3日の選挙ではバイデン氏勝利の見方は変わらないようですが、それでもまだ予断を許さないといったところが大方の見方のようです。有利と予想されているバイデン陣営でさえ、慎重姿勢を崩していないと報じられています。ドイツ証券のワシントン在住ロビイスト、フランク・ケリー氏にとよると、「大統領選挙の世論調査では全国調査結果をみても意味がない」と語っています。ケリー氏は、「激戦州である、フロリダ、ペンシルベニア、オハイオ、ミシガン、ウィスコンシン、アリゾナ、ノースカロライナで勝てるかどうか。それ以外は、固まっている」と述べています。
その激戦州では両氏の支持率の差が縮まって来ていると報告されています。中でもオハイオ州では、トランプ氏がバイデン氏を「0.6ポイント」リードし、逆転しているとのことです。またフロリダとミシガンを除いたその他の激戦州では全て両氏の差は縮まっています。つまりトランプ氏が盛り返しているということです。激戦州での支持率の差が拮抗してきたことを考えると、バイデン氏リードとは言え、まだ分からないというのが実情のようです。また、そもそもバイデン氏が仮に勝利しても、「勝利宣言」が何時出されるのか分からないといったことも挙げられます。もう一つの注目点である上院議会選も「混沌としており予想が難しくなった」という声が高まっています。長らく共和党の上院議員が抑えていたアラスカ州とカンザス州では民主党の接近で、共和党優位の情勢が揺らいでいると伝えられています。ただそれでも共和党は2議席を失うものの、過半数は維持できるのではないかと見られています。結局、最も可能性が高いシナリオとしはバイデン氏が勝利を収め、議会は上院では共和党が過半数を維持する「ねじれ議会」ということで、いわゆる「トリプル・ブルー」の実現はないということに落ち着きそうです。2016年の例もあり、最後の最後までわからないと見ておいた方がいいようです。
ドル円は104〜105円でやや膠着状態です。先週21日にはドル円が104円台前半まで1円ほど一気にドル安が進む場面もあり、「いよいよ明確な方向が出てきたかもしれない」と思っていましたが、その後は105円近辺まで押し戻され、まだ明確なトレンドは出ていません。新型コロナウイルの感染が再び世界規模で拡大してきたことや、米経済対策の合意も進まないなど、どちらかと言えば「ドル安要因」が散見される状況ですが、それでもまだ積極的にドルを売る地合いでもありません。今週は引き続き大統領選を巡る情報と、29日(木)に発表される米第3四半期のGDP速報値に注目したいと思います。
外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算20年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
外為オンラインのシニアアナリスト
佐藤正和
邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
通算30年以上、為替の世界に携わっている。
・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。
