今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(11/29 〜12/3)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  82.00 〜 86.00
ユーロ/円 ・・・ 110.00 〜 115.00
豪ドル/円 ・・・  80,00 〜 83.00
ユーロ/ドル・・・ 1.3000 〜 1.3500





週明けの29日、ドル円は市場で84円20銭まで買われ、これで今月の80円21銭の円最高値から


ほぼ4円も円安に振れたことになります。


上記、円の最高値を記録したのが11月1日でしたので、今月は月初が円の最高値、月末が最安値という結果に


なりそうな気配です。




この間一体何がそれほど変わったのでしょうか・・・?


最初のきっかけは11月3日のFOMCの追加緩和の決定でした。


市場では追加緩和が確実だとの見方から米長期金利の下落が日米金利差の縮小に繋がり、これでドル安円高が


進むとの観測が支配的でした。


実際に、市場の多くの参加者が「80円割れは時間の問題」との相場観に偏っていました。


結果は6000億ドルの資産購入額が決められ、この金額そのものはニュートラルでしたが、これを機に


米長期金利は上昇に転じ、2.6%程度で推移していたものが、一時3%に迫る水準まで上昇しました。


正に、「噂で買って、事実で売れ」の格言通りの動きになったわけです。




その後、米経済指標はまちまちながらも失望感を誘うほど大きな悪化はなく、雇用統計を中心に改善傾向さえも見られ、


これがドル高へと繋がりました。


しかしそれでも各指標は米国の「出口戦略」が議論されるには程遠く、ドル上昇にも懐疑的な見方が有力で


ドルは再び下落するという見方が一般的でした。




そんな中、欧州では再び「PIGS」諸国のソブリンリスクが注目され始め、アイルランド国債などが売り浴びせられ、


同時にユーロが急落し、ドル高が加速する結果になりました。


円もユーロ安に引っ張られる形で売られ、緩やかながら円安傾向を示す流れへと推移しました。


その後予想外だったのは北朝鮮の韓国への砲撃でした。


円は地域的にも近いことから「地政学的リスク」から売られ、さらに「有事のドル買い」との連想から


ドル高が進み、円は約2ヵ月振りに84円台乗せを示現しています。



この間、ヘッジファンド等のドル買い戻しも急速に進み、決算を控えドル買い戻しを積極的に行った


ことも確認されています。




このように観てくると、月初からのドル高は、ドル自体の強さではなく、ユーロなどの悪材料によって


もたらされたと観るべきでしょう。


となると、仮にドルが再び下落基調に戻るとすれば、やはり欧州財政問題の鎮静化が必要ということになります。


その意味では、今週はECBの理事会があり、その後にトリシェ総裁の定例記者会見があります。


EU、IMFへの資金要請を渋っていたアイルランドに引導を渡したのが同総裁との報道もあり、欧州財政問題に


どのような見方を示すのか注目されます。


北朝鮮問題より欧州の財政問題の方が長期化すると観られているだけにECBの対応がユーロ相場を左右させる


ことになります。




今週はそれ以外にも重要指標が多く控えています。


住宅関連では、S&Pケース・シラー住宅指数、そして週末には雇用統計が発表されます。




個人的には2日に発表される小売各社の既存店売上高が気になります。



先週末の感謝際明けから始まったクリスマス商戦は出だしが好調の様です。


この時期だけでも、1年の売り上げの半分は売れると言われるだけに、個人消費を占う意味で注目されます。


■ 今週の注目材料 ■



11/29 (月)


      
  • 欧   11月ユーロ圏景況感指数
  • 欧   11月ユーロ圏消費者信頼感指数(改定値)                                                                                                                         
  • 11/30 (火)


     
  • 豪   10月住宅許可件数
  • 日   10月失業率
  • 日   10月鉱工業生産
  • 独   11月独失業率     
  • 欧   11月ユーロ圏消費者物価指数(速報値)  
  • 欧   10月ユーロ圏失業率    
  • 米   9月S&Pケース・シラー住宅価格指数            
  • 米   11月シカゴ購買部協会景況指数  
  • 米   11月消費者信頼感指数
  • 米   バーナンキ・FRB議長企業幹部との討論会に出席(オハイオ州)
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演(ミネソタ州)
  • 米   下院小委員会、FRBの国債購入についての公聴会を開催
  • 加   7−9月期カナダGDP                                                           
  • 12/1 (水)


     
  • 豪   7−9月期GDP
  • 中   11月製造業PMI     
  • 米   11月ADP雇用者数   
  • 米   11月ISM製造業景況指数  
  • 米   地区連銀報告(ベージュブック) 
  • 米   イエレン・FRB副議長講演(NY)
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演(ダラス)                
  • 12/2(木)


     
  • 豪   10月貿易収支
  • 豪   10月小売売上高
  • 欧   ユーロ圏7−9月期GDP(改定値) 
  • 欧   ECB理事会  
  • 米   週間失業保険申請件数               
  • 米   10月仮契約住宅販売件数
  • 米   11月小売各社の既存店売上高
  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演(NY州ロチェスター)
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演(ワシントン)
  • 米   デューク・FRB理事講演(フィラデルフィア)           
  •  
    12/3(金)


  • 中   11月非製造業PMI 
  • 欧   10月ユーロ圏小売売上高 
  • 米   ISM非製造業景況指数                                                   
  • 米   11月雇用統計
  • 加   11月失業率                     

  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。