今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(1/17 〜 1/21)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  82.00 〜 85.00
ユーロ/円 ・・・ 107.00 〜 112.00
豪ドル/円 ・・・  81.00 〜 84.00
ユーロ/ドル・・・ 1.3100 〜 1.3600





先週は南欧諸国の国債入札が順調に消化されたことで、欧州財政問題が一時的に後退し、ユーロが大きく買い戻されました。



ユーロ買い戻しのきっかけは順調な国債入札でしたが、それ以外にもユーロ買い戻しを後押しした材料は幾つもありました。



独メルケル首相のユーロ安阻止発言、トリシェECB総裁のインフレ圧力発言など、これまでに見られなかったほど



ユーロ高に向け「一枚岩」だったように思えます。(参照:今日のアナリストレポート)



加えて、バローゾ欧州委員長はユーロ加盟国の救済資金拡充にも触れ、ユーロは先週1週間で550ポイント以上の



上昇を見せています。



ユーロはドル以外にも対円、豪ドル、スイスに対しても大きく値上がりして「ユーロ独歩高」の展開でした。



ここまでユーロ買い戻しが進んだ背景には、ヘッジファンド等のユーロ売り持ちが膨らんでいたことが挙げられます。






先週金曜日にCFTC(商品先物取引委員会)から発表された1月11日現在のユーロドルのポジションを観ると、



ネットで「ドル買いユーロ売り」のポジションに傾いており、その枚数も4万枚を大きく超え、昨年6月下旬以来約半年ぶりの



枚数に達しています。



このユーロショートのピークはユーロが対ドルで1.30を割り込んだ時期と一致しています。



つまり、この時点では上記南欧諸国の国債入札は成功しない、との読みから「ユーロ下落に賭けていた」ことが伺われます。



ユーロ売り持ちのポジションが急速に傾いた結果、ユーロ買い戻しも急激に加速し、週間で550ポイント以上も反発したものと



思われます。



この結果を反映して、今週末に発表される1月18日時点のポジションは売り持ち額が大きく減少しているものと予想されます。






ヘッジファンド等の急激なユーロ買い戻しがユーロ相場を押し上げたようですが、今後は買い戻しも一巡したことから



「新規のユーロ買い」がどこまで出てくるか注目されますが、その場合、やはりポイントとなるのは、ポルトガルの10年債利回りの



行方であることは今朝、日経ヴェリタスの記事を紹介しました。



ひとまず入札による資金調達には成功したとは言え、調達コストの上昇は避けられません。



これが同国の財政に負担となり今後財政悪化へと繋がると考えられます。



また、ポルトガルは現状では公務員の削減や消費税の引き上げ、あるいは年金額の引き下げなど、国民に痛みを伴う政策は実施していません。



政権維持ができなくなるからとの指摘もありますが、反対にこれでは財政再建は進まないとも言えます。



財政再建が進まず、格下げのリスクもあることから同国の債券が今後買われ、金利が低下する可能性は少ないと考えられます。






豪ドルは対ドルで神経質な動きが続いています。



北東部のブリスベン近郊での大洪水の影響は無視できなく、今後オーストラリアのGDPをどの程度押し下げるか注目されます。



このため同国の再利上げは遠のいたと考えられ、これが豪ドルの上値を抑える格好になっています。



高金利の宿命とはいえ、豪ドルが下落する際の下げ足は非常に早く、市場参加者の多くが「豪ドル買い」のポジションをキープしている



と思われることから、下げ足には注意が必要です。



先週、取引所取引(クリック365)では豪ドル円のポジションがドル円を抜いたとの記事もありました。



81−83円のレンジは維持していますが、80円を割り込んだら「レンジを下抜けした」との認識を持ち、ポジションを手じまうことも



必要かと思います。



スワップポイントはあくまでも「おまけ」と考え、特にドル円で円高が進んだ際には注意が必要です。



現在80円04銭にある200日移動平均線(日足)が重要なポイントとなりそうです。



この水準は昨年11月1日に記録して以来一度も下回っていない水準です。



ここを割り込んだら下落に勢いがつくことは容易に想像できます。







■ 今週の注目材料 ■



1/17 (月)

      
  • 日   日銀支店長会議
  • 欧   ユーロ圏財務相会合(ブリュッセル)
  • 米   NY休場(キング牧師生誕記念日)
  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演



  • 1/18 (火)

  • 日   12月鉱工業生産(確報)
  • 米   全国百貨店売上高
  • 欧   EU財務相理事会(ブリュッセル)
  • 欧   1月ユーロ圏ZEW景況感指数
  • 独   1月独ZEW景況感指数
  • 英   12月消費者物価指数(CPI)
  • 米   1月NY連銀製造業景気指数
  • 米   1月NAHB住宅市場指数
  • 米   胡錦濤主席訪米(1/21まで)
  • 米   決算発表 → シティーグループ、IBM、アップル
  • 加   カナダ中銀政策金利発表



  • 1/19 (水)

     
  • 英   12月失業率
  • 米   米中首脳会談(ワシントン)
  • 米   12月住宅着工件数
  • 米   12月住宅着工許可件数
  • 米   決算発表 → ゴールドマン・サックス、ウェルズ・ファーゴ、バンクオブ・NY・メロン、



  • 1/20(木)

     
  • 中   10−12月期GDP
  • 欧   12月生産者物価指数(PPI)
  • 欧   12月消費者物価指数(CPI)
  • 中   12月小売売上高
  • 中   12月工業生産
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   12月中古住宅販売件数
  • 米   12月景気先行指数
  • 米   1月フィラデルフィア連銀景況指数
  • 米   決算発表 → モルガン・スタンレー



  • 1/21(金)

  • 独   1月独ifo景況指数
  • 米   決算 → バンク・オブ・アメリカ、GE




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。