今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(2/28 〜 3/4)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  81.00 〜 84.00
ユーロ/円 ・・・ 111.00 〜 116.00
豪ドル/円 ・・・  81.00 〜 84.00
ユーロ/ドル・・・ 1.3500 〜 1.4000





先週のドル円はリビア情勢の悪化から「リスク回避」が強まり、安全通貨としての円や、スイスフランに買いが集まり


24日の木曜日には、ドル円が約3週間ぶりとなる81円台半ばまで「ドル安円高」が進みました。


その後、週末にかけ商品市場などが落ち着きを取り戻し、スイスフランが反落するなど「リスク回避」の動きも後退


したかに見えましたが、ドル円での円高傾向は変わっていませんでした。





市場では、月末要因とか期末要因、あるいは米国債利払いに伴うドル売りといった指摘もありますが、


どれもこれといった確証はありません。


中東情勢が依然として不透明ということで、根強い円買いが続いているといったところです。





リビア情勢は暫定政権樹立の動きもあり、徐々に首都「トリポリ包囲網」が拡大しているようです。


原油の生産も停止した様ですが、すかさずサウジアラビアが「増産を行う用意がある」との発表も行っており、


原油停止がリビア一国に留まっている限りはそれほど大きな影響はない、と考えてもいいのではないでしょうか。


オバマ大統領は既にリビアへの経済制裁を発動しています。


さらに、クリントン国務長官はリビアの反体制派と接触を始めたことを表明しています。


今後、イギリスなどと結束して、カダフィー大佐に政権の引き渡しを迫る可能性も出て来ました。


今週中には何らかの方法で解決に向かう一歩を踏み出すことも考えられなくはありません。





中東問題がある程度解決に向かうようであれば、市場の関心は世界的にインフレ懸念が強まっていることから、


ユーロ圏、あるいはイギリスの利上げのタイミングに移っていくものと思われます。


特にユーロ圏では今週木曜日(3/3)にも理事会が予定されていることから、その結果が注目されています。


今のところ、今回利上げに踏み切る可能性は少ないと観られていますが、それほど遠くない時期に実施されると


みておくべきでしょう。





そうなると、日米欧でリーマンショック後、最初の利上げということになり、ユーロ高が加速しそうですが、


ユーロドルは昨年11月以来1.38台の半ばが抜けていません。


今回利上げ観測がさらに高まり、ユーロが買われた場合に、この水準を上抜けできるかどうかは、かなり重要なポイントに


なってきそうです。


ユーロドルは「日足」ではトレンドラインを上抜けし、「遅行スパン」も好転しています。


つまり、上昇の環境は整っているだけに、1.38台の上抜けはユーロ買いに弾みをつけるのではないかと観ています。





一方ドル円はやや下落傾向が強まっているとは言え、依然として81−83円のレンジ内での動きです。


2月に入って、米景気回復を示す経済指標にドル上昇機運も高まり、テクニカル的にも「遅行スパン」の上抜けが実現し


ドル上昇かと思われたところに、エジプトなど中東問題の勃発で「リスク回避」志向が高まり一気に円買いに転換しています。


先週も書きましたが、シカゴの通貨先物市場の建て玉は、今月15日に昨年6月以来、約8ヵ月ぶりに「ドル買い円売り」


ポジションに転換しました。


その後、先週にかけては円高に振れたことから、建て玉の変化に注目していましたが、直近(3月22日現在)では


さらにドル買いポジションを積み上げていることが判明しています。


前の週に比べ約1万枚の円売りを積み上げており、足元ではやや円高が進んでいますが、ヘッジファンドなどの投機筋は


ドルがいずれ反発すると読んでいることを伺わせます。





本日のコメントでも触れましたが、今週は重要イベントが目白押しです。


中東問題が落ち着き、「リスク回避」の流れが変わるかどうか、米株式、債券市場も併せて注意してみたいと思います。






■ 今週の注目材料 ■



2/28 (月)

     
  • 欧   1月ユーロ圏消費者物価指数(CPI)
  • 米   1月個人支出・所得
  • 米   2月シカゴ購買部協会景況指数
  • 米   1月仮契約住宅販売指数
  • 加   第4四半期カナダGDP



  • 3/1 (火)

  • 豪   1月豪小売売上高
  • 豪   RBAキャッシュターゲット
  • 日   1月失業率
  • 独   2月独失業率
  • 欧   2月ユーロ圏消費者物価指数(CPI、速報値)
  • 欧   1月ユーロ圏失業率
  • 米   2月ISM製造業景況指数
  • 米   2月自動車販売台数
  • 米   バーナンキ・FRB議長上院で議会証言
  • 加   カナダ中銀政策金利発表



  • 3/2 (水)

     
  • 豪   第四半期豪GDP
  • 日   マネタリーベース
  • 欧   1月ユーロ圏生産者物価指数(PPI)
  • 米   ベージュブック(地区連銀経済報告)
  • 米   ADP雇用者数
  • 米   バーナンキ・FRB議長下院で議会証言



  • 3/3(木)

     
  • 欧   EDB理事会
  • 欧   第4四半期GDP(改定値)
  • 米   2月ISM非製造業景況指数
  • 米   週間失業保険申請件数



  • 3/4(金)

  • 米   2月雇用統計




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。