今週のレンジ予想[毎週月曜日 更新]

マーケット・プレディクション(4/4〜 4/8)


■ 今週のレンジ予想 ■


ドル/円  ・・・  80.00 〜 83.00
ユーロ/円 ・・・ 113.00 〜 118.00
豪ドル/円 ・・・  80.00 〜 85.00
ユーロ/ドル・・・ 1.3800 〜 1.4300





先週1週間は円が全面安の展開でした。


低金利の円が、利上げ観測の高まっているユーロや、量的緩和策の変更を示唆する発言が相次いだドルなどに対して


大きく売られ、ドル円では84円73銭まで「ドル高円安」が進み、3月11日の円の最高値76円25銭から、


約8円50銭もの大幅な円安を示現しました。


またクロス円でも、ユーロ円では119円台後半、豪ドル円でも87円台前半と、円の弱さが際立った週でした。





これは投機筋の「ドル売り円買い」の巻き戻しが活発だったことが主因で、シカゴの通貨先物取引を観ると、3月22日のネットの円買い枚数が


34、525枚であったものが、先週3月29日にはネットで7、052枚まで急減しています。


この数字はそのあとで、3月米雇用統計が発表されドル高に振れているため、この枚数はさらに減少し、恐らくネットで「円売りドル買い」


のポジションに転換している可能性が高いと思われます。





投機筋のドル買い戻しでドル高が大きく進んだものと思われますが、その背景は米「出口戦略」が早まるとの観測です。


「タカ派」的な発言が相次いだことから、今月26−27日に開催されるFOMCでは量的緩和第2弾(QE2)は終了し、


今後金融引き締めに向かうとの観測が高まったからです。


週末にはNY連銀のダドリー総裁の発言によってその高まりも抑えられた格好になっていますが、住宅市場を除く米経済指標の改善傾向は


明らかであることから、早くても今秋と観られていた利上げが早まる可能性があることは否定できません。


今後は本日(4/4)に行われるバーナンキ議長がどのような景気認識を示すのかが注目されます。


これまで議長は「失業率が正常な状況に戻るのに数年かかる」と繰り返し発言し、量的緩和の正当性を訴えて来ました。


確かに、今回失業率が改善したとは言っても8.8%と、依然高水準です。


FRBが目指していると言われる「7%以下」にはまだまだ遠いと言わざるを得ません。





しかし、今年に入ってからの民間部門雇用者は1月を除き、2ヵ月連続で20万人を大きく超えてます。


1月は寒波の影響が指摘されていました。


民間部門の雇用者数が順調に伸びていけば、いずれ失業率の改善にも繋がっていくものと考えられます。





今週の焦点はECBが理事会で政策金利を引き上げるかどうかです。


足元では「利上げに踏み切る」との観測がかなり高まっており、個人的には筆者もそう考えています。


今回0.25%の引き上げを決定し、年内にはもう1−2回の利上げがあるという見方が一般的かと思います。


問題は、その場合のユーロの行方です。


ユーロドルでは「材料出尽くし」から一旦売られる展開もあろうかと思いますが、ユーロ円については120円台を


超えて行く展開を予想します。


ユーロ圏が本格的に「金融引き締め」に入ったとすれば、金利差から円売りが加速する可能性があります。


そのため理事会後のトリシェ総裁の会見も注目です。


今後も物価上昇圧力が強く、利上げのスタンスを継続することが考えられるからです。





懸念材料はやはり南欧諸国の財政問題です。


すでに、ポルトガルの格下げなどでは市場の反応は限られています。


財政赤字の波が次の「スペイン」にも及ぶのかどうかがポイントになりそうです。


及ぶようだと、スペイン国債がさらに売られ、金利上昇から資金調達コストの増加→国債の格下げ、と一連のシナリオが


描けます。


いずれにしても、値動きは先週同様大きなものになりそうです。






■ 今週の注目材料 ■



4/4 (月)

     
  • 日   3月日銀短観
  • 米   3月マネタリーベース
  • 欧   トリシェ・ECB総裁講演(ブリュッセル)
  • 欧   2月ユーロ圏生産者物価指数(PPI)
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
  • 米   バーナンキ・FRB議長講演
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演



  • 4/5 (火)

  • 米   バーナンキ・FRB議長講演
  • 豪   2月豪貿易収支
  • 豪   キャッシュターゲット
  • 欧   2月ユーロ圏小売売高
  • 欧   OECD経済見通し
  • 欧   バローゾ欧州委員長講演
  • 欧   ユンケル・ユーロ圏議長講演
  • 米   FOMC議事録(3/15分)
  • 米   3月ISM非製造業景況指数
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁会合で挨拶
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁会合で挨拶



  • 4/6 (水)

     
  • 日   日銀金融政策決定会合(4/7まで)
  • 日   景気動向指数
  • 欧   ユーロ圏第4四半期GDP(改定値)
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演



  • 4/7(木)

     
  • 豪   3月豪雇用統計
  • 欧   ECB政策金利発表
  • 独   2月独鉱工業生産
  • 英   BOE金融政策委員会
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁フォーラムに参加



  • 4/8(金)

  • 日   3月景気ウォッチャー調査
  • 独   2月独貿易収支
  • 欧   ユーロ圏財務相会合(ブダペスト)
  • 欧   EU財務相会合(ブダペスト)
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演(テネシー州)
  • 加   3月カナダ失業率




  • ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

    外為オンラインのシニアアナリスト 
    佐藤正和

    邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。
    インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。
    通算30年以上、為替の世界に携わっている。
    ・ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」出演中。
    ・STOCKVOICE TV「くりっく365マーケット情報」出演中。
    ・Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
    ・書籍「チャートがしっかり読めるようになるFX入門」(翔泳社)著書。