2011年5月2日(月)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル安がさらに進み、ドルは主要通貨に対して一段と下落。
インフレ懸念の高まっている豪ドルとスイスフランは対ドルで
最高値を更新。 - ドル円もジリ安が続き、81円目前までドル安円高が進む。
株高を背景にリスク選好が継続され、低金利のドルと円が売られ、
円はドルに対しても上昇。米金利の下落傾向がドル円の上値を抑える。 - 株式市場は好決算を背景に4日続伸。この間の上げ幅は330ドル。
ダウは47ドル高で1万2800ドル台まで上昇。 - 債券相場も続伸。低金利が継続するとの見通しが優勢なことと、
シカゴ購買部協会景気指数が市場予想より悪化してたことなどが材料。
長期金利は約1ヵ月ぶりに3.3%割れまで下落。 - 金は大幅に続伸し、一気に1550ドル台に。原油価格も
114ドル目前まで上昇。 - 3月個人所得 → +0.1%
- 3月個人支出 → +0.5%
- 4月シカゴ購買部協会景気指数 → 67.6
| ドル/円 | 81.05 〜 81.55 |
| ユーロ/ドル | 1.4804 〜 1.4878 |
| ユーロ/円 | 120.10 〜 120.98 |
| NYダウ | +47.23 → 12,810.54ドル |
| GOLD | +25.20 → 1,556.40ドル |
| WTI | +1.07 → 113.93ドル |
| 米10年国債 | −0.021 → 3.290% |
本日の注目イベント
- 豪 第1四半期住宅価格指数
- 欧 トリシェECB総裁講演(フランクフルト)
- 米 4月ISM製造業景況指数
ドル円はドルのジリ安が続き、先週末のNY市場では一時81円05銭まで下落しました。
ユーロドルは1.48台後半では、このころの大幅な上昇から利益確定の売りに押されややドル高に振れていますが、豪ドルは
1.09台後半まで上昇するなど「ドル安」が着実に進行している状況です。
また、スイスフランも対ドルでは0.8655まで上昇し史上最高値を更新しています。
その他、金価格も一気に1550ドルまで買われ、原油も上昇するなど、ドル売りが加速し、その裏返しで通貨や資源価格が
上昇していると観られます。
その結果、インフレ懸念が台頭し、金利の引き上げ観測からその通貨が買われるという「上昇の連鎖」が市場を支配している
ように思えます
先週のFOMCでは予定通り量的緩和は6月で終了しますが、FRBは当面低金利政策を続けるとの見方が確認された格好に
なりました。
「量的緩和は終了するけれども、だからといって金融引き締めに移行する訳ではない」といった見方が市場のすう勢です。
「低金利が当面続く」との前提に立てば、株式市場にとっては、折からの好決算もあり追い風になります。
また、債券市場でも金利が上昇しないということで買いものを集めるため、長期金利はさらに低下することになり、
「株高、債券高」に繋がっています。
「リスク選好」という流れは本来「リスクの高い株が買われ、リスクの低い債券が売られる」ことを意味します。
しかし、現実に足元で進んでいる現象は「株高、債券高」で、これは長期的な超低金利と資金余剰が続いていることによるもので、
厳密に言えば「リスク選好」とは異なっているようにも思えます。
市場が米景気の回復は遅れ気味で「出口戦略」は当分先の話、と観ていることが底流にあるということです。
先週末、バーナンキ・FRB議長はバージニア州アーリントンでFOMC終了後初めての講演を行いました。
議長は「景気は緩やかに回復し、歓迎すべき改善が見られる」としながらも、「ただ、米経済は望ましい水準からは程遠く、
多くの人々や地域が取り残される危険にさらされている」と続けています。
また、「失業率はなお高い水準にとどまっており、マイノリティーや若者、教育水準の低い人々の間でその傾向が強い」
と指摘。
さらに、住宅市場も「回復を抑制している。差し押さえ率は引き続き極めて高く、差し押さえを回避した多くの住宅所有者も
住宅の価値が住宅ローンを下回るアンダーウォーター(水面下)の状態になっている」と述べています。(ブルームバーグ)
このような議長の認識が、現在FOMCメンバーの共通した認識になっていると思われ、「タカ派」的な見方はやや後退している
と見られます。
特に4月に入ってからはISM製造業景況指数など、景気を示す経済指標が悪化しています。
このため市場のドル売りは止まらず、現在のドル円の81円台は「円高」でなく、「ドル安」の結果と見られます。
先週、ガイトナー財務長官もバーナンキ議長も揃って「強いドルは国益」との認識を示し、ドル安誘導を否定しました。
しかし、ドル安による米輸出企業の好業績や、株高による個人の資産効果は明らかです。
企業業績の拡大が雇用に繋がり、個人消費も拡大して安定するまでは、「ドル安」を誘導しないまでも、「ドル安」を放置する
ことは可能です。
今週末には4月の雇用統計が発表されます。
今年に入ってからは失業率、非農業部門雇用者数はともに改善傾向が続いています。
この傾向がさらに続くかどうかが焦点ですが、市場は失業率が横ばい、非農業部門雇用者数は前月から若干の減少を予想しています。
ドル円では今年の値幅の半値である、80円89銭までドル安が進むかどうかが焦点になります。
ドル安がさらに進めばこの水準のテストがあるかも知れませんが、その時にはユーロ、豪ドルなどは「大台」を変えていると思われます。
そう考えるとクロス円の買いに妙味がありそうです。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 4/29 | バーナンキ・FRB議長 | 「失業率はなお高い水準にとどまっており、マイノリティーや若者、教育水準の低い人々の間でその傾向が強い」バージニア州での講演で。 | ---- |
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