今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年5月5日(木)


おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドルが主要通貨に対して下落。相次ぐ経済指標の悪化と
    株価の下落からドル売りが進み、ドル円は80円半ばまで下落。
  • ドル安の流れからユーロも買われ、1.4940と直近の
    高値を更新するも、その後は軟調に。長期金利の低下が続き
    ドル安に繋がった。
  • 豪ドルは大幅下落。金、原油など商品相場が昨日に引き続き
    大幅安だったことが背景。対ドルでは高値から約300ポイント
    も下落し、商品相場との関連性が一層強まる。
  • 株式相場は続落。商品関連株が値下がりし、ダウは84ドル安。
    S&P500は3日続落。
  • ADP雇用者数が予想を下回り、米景気の回復の弱さを材料に
    債券価格は上昇。長期金利は5日続落。
  • 金、原油価格は大幅続落。利益確保の売り圧力が優勢の中、米経済
    指標の悪化を嫌気した売りが相場を押し下げた。
  • 米4月ADP雇用者数 → 17.9万人(予想は19.7万人)
  • 米4月ISM非製造業景況指数 → 52.8(予想は57.5)



ドル/円80.44 〜 81.15
ユーロ/ドル1.4819 〜 1.4940
ユーロ/円119.26 〜 120.81
NYダウ−83.93 → 12,723.58ドル
GOLD−25.10 → 1,515.30ドル
WTI−1.81 → 109.24ドル
米10年国債−0.020 → 3.220%


本日の注目イベント

  • 日   東京市場休場(こどもの日)
  • 豪   3月豪小売売上高
  • 欧   ECB理事会
  • 英   BOE金融政策委員会
  • 米   4月ISM非製造業景況指数
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   バーナンキ・FRB議長講演
  • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演








ドルは豪ドル、NZドルなどを除く通貨に対してさらに売られ下落しました。


4月のISM非製造業景況指数の大幅悪化や、今週末の雇用統計の前哨戦となるADP雇用者数が前月よりも

増加していたものの、市場予想を下回っていたことが背景です。


米景気の回復は依然遅れており、労働市場は緩やに回復しているもののそのペースが鈍いとの印象を植え付けた格好でした。


そのため、「このペースの雇用増加は状況の改善には繋がるが、本当の意味で労働市場の改善、景気の持ち直しをもたらすには


不十分だ」といった見方が多かったと、米ブルームバーグは伝えています。





ADP雇用者数は民間部門のみをその対象としていることから、今週末の雇用統計の内容とは必ずしも一致しませんが、やはり


先月の週間失業保険申請件数の増加傾向などを考えると、余り期待は持てないのではないかと思います。


項目別でも、従業員500人以上の大企業の雇用者数の伸びが鈍く、従業員499人以下の中堅企業と49人以下の小企業の


雇用数が共に前月比8万4千人増加しており、全体の数字を押し上げています。


また、業種別では製造業の雇用が伸びず、サービス業が大幅に伸びていました。





ドルが売られる中、昨日も書きましたが豪ドルなどオセアニア通貨が売られています。


商品相場との相関が強く、ここ2日間で金は約42ドル、原油は4ドル以上下落しており、豪ドルの下落を引っ張る形になっています。


対ドルでは豪ドルが1.1台を記録したのが今週月曜日(2日)でしたので、2日間で約300ポイントと大幅な下落となっています。


昨日のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙が、米ヘッジファンド大手の「ソロスファンド」は金、銀の持ち高の大半を


過去1ヵ月に売却していたと報じたことも、売りを誘ったとの指摘もありました。





大幅な下落を見せたことで、豪ドルは4時間までの短期のチャートでは下落基調を示しています。


また、日足のMACDでは「デッドクロス」を示現しています。


「8時間足」では遅行スパンが1.07の所でローソク足に絡みそうで、逆転を起こしそうな気配です。


ただ、この状況は過去にもあり、豪ドルはその後急反発しています。


商品相場の動きにもよりますが、この水準は一旦サポートされるものと見ています。


3月14日以来一度も遅行スパンがローソク足を上から下を割り込む「逆転」は見られていません。


またその下には「4時間足」の雲の下限が1.0682にあることから、一旦はサポートされそうです。


一方で、この水準を割り込むと1.05台前半まで下げる可能性もあり、大幅な調整に入ったことも考えられます。


これまで一方的に買いこまれ上昇を続けてきただけに、一旦調整に入ると、「予想外に深い」ことも頭の片隅に入れて


おきたい所です。





ドル円は1日ごとに上値と下値が切り下がり、レンジそのものが下がっています。


ドルの悪材料が目立ってきたことが主な理由で、そのため米債券が買われ長期金利が3.2%前半まで低下し、ドル円の頭を


抑えています。


80円台半ばまで下落したことで、明日の雇用統計次第では80円割れのテストの可能性もあるかも知れません。


連休明けの市場参加者の動きと通貨当局の動きにも注意を払いたいところですが、80円割れがあれば少しづつ拾っていきたい


ところです。


先月のFOMCで米「出口戦略」の実施時期が考えている程早くはないことが確認されました。


市場の「ドル先安観」も徐々に醸成され、ドル売りに傾いているのではないかと思われます。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
4/29  バーナンキ・FRB議長 「失業率はなお高い水準にとどまっており、マイノリティーや若者、教育水準の低い人々の間でその傾向が強い」バージニア州での講演で。      ----    
5/4  ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「金融引き締めによって景気を減速させる理由は見当たらない「FRBの二つの責務である雇用確保とインフレ抑制の双方で一層の進展が見られるまで現行の金融緩和スタンスは適切だ」ボストンでの講演で      ----    

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和