2011年5月12日(木)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- アジア時間では81円が壁となって上値が重い展開だったドル円は
海外市場では上抜けし、NYでは81円33銭までドル買い戻しが進む。 - ユーロが対ドルで大幅に下落し、市場は主要通貨に対してドルを
買い戻す動きが優勢に。ユーロはギリシャ懸念が再燃したことと、商品市況
が再び急落したことでドル高の流れに押され、3週間ぶりに1.41台まで下落。 - 株式市場は大幅安に。ドルが上昇し商品相場が下落したことが重石となり、
ダウは130ドル安と大幅に下落。 - 株式市場の大幅安とインフレ懸念の後退から債券相場は反発し
長期金利は下落。 - 金、原油価格は大幅に下落。原油価格は在庫が増加していたことや、
ガソリンが2年ぶりの大幅安になったことから再び100ドルを割り込む。 - 10月に任期の切れるトリシェECB総裁の後任に、ドラギ・イタリア中銀総裁
が就任する模様。 - 3月貿易収支 → 482億ドルの赤字
| ドル/円 | 80.69 〜 81.33 |
| ユーロ/ドル | 1.4172 〜 1.4366 |
| ユーロ/円 | 114.56〜 116.66 |
| NYダウ | −130.33→ 12,630.03ドル |
| GOLD | −15.50 → 1,501.40ドル |
| WTI | −5.67 → 98.21ドル |
| 米10年国債 | −0.057 → 3.157% |
本日の注目イベント
- 日 マネー・ストック
- 日 4月中旬の貿易収支
- 日 4月景気ウォッチャー調査
- 豪 4月豪雇用統計
- 欧 3月ユーロ圏鉱工業生産
- 欧 ユーロ圏月例報告
- 米 4月小売売上高
- 米 週間失業保険申請件数
- 米 4月生産者物価指数
- 米 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
金、原油などの商品市況が崩れ、その対価であるドルが買われる。
為替市場では、ドルが買われたことでユーロ、円などが売られ、とりわけユーロの下落がきつい展開でした。
前日とはまったく逆な展開となり、このところ商品相場が為替市場に影響を与えるケースが定着してきたようです。
裏を返せば、それほど投機的な資金の流入が続き、実態以上に商品相場が押し上げられていたことの証左と言えます。
商品市況の中でも特に原油価格の値動きが大きく、ここ2日間で上昇した分を昨日は一気に吐き出した格好です。
原油のアナリストは「供給は相当だぶついている。商品相場の上昇局面は終わったようだ。」とのコメントを残していた
ことが印象的でした。
昨日のアジア時間では81円台に乗せる場面もあったドル円でしたが、居心地が悪いのか、すぐに80円台後半まで押し戻される
展開でした。
海外市場に入ると、ユーロが急落しドルが買い戻されたことを受けドル円も81円台に乗せ、そのままドルのジリ高が
続きました。
「4時間足」の「雲の上限」を抜けたことで81円台後半を目指す展開と見られましたが、ユーロ円などクロス円の売りが
ドル円の上値を押さえ、NY市場は81円00−10銭で取引を終えています。
このためローソク足は再び「雲」の中でもみ合っている状況です。
80円割れは遠のいていますが、依然としてドルの上値は重く方向感のない展開が続いています。
ユーロが対ドルでもう一段下落すれば、円も連れ安の流れに傾きそうですが、現状ではその判断も難しいというのが正直なところです。
ギリシャ問題と商品相場という二つの不確定要素があるからです。
商品相場は米国の金融緩和策が根底にある以上、ここから大きく崩れる可能性は少ないのではないかと見ていますが、
ギリシャの財政問題は一段と不透明感が増しています。
ギリシャでは昨日緊縮財政に抗議するストライキも起きており、メルケル独首相は「基礎を固めない限り、この厳しい状況を
抜けだすことはできない。ギリシャが何もしないのに支援することはできない」と述べ、欧州各国主脳の間でギリシャに対する
追加支援の機運が後退しているとの見方が高まり、これがユーロ売りに繋がっています。
ギリシャは財政再建のメドが立たないことから「B」(シングルB)に格下げされており、ユーロ圏から離脱するのではとの
観測も出ています。
観光と海運以外に目立った産業がないギリシャでは歳入の大幅増加は難しく、増税と歳出削減を進めるほか方法が見当たりません。
さらに年金額減額は公務員の削減を一段と進めなければならず、これが国民のストライキに繋がっています。
今後折につけ「ユーロ圏から離脱」の可能性が取りざたされそうです。
ギリシャのユーロ圏からの離脱は今のところ市場は「ユーロ売り材料」と捉えていますが、見方を変えればユーロ圏にとって
必ずしもマイナスだけとは言い切れない面もあります。
ギリシャへの財政支援がなくなればドイツなどの財政負担は軽減され、ユーロ圏全体の経済指標の改善にも繋がります。
いずれはユーロ高に反応する可能性もありますが、足元では「ユーロ創設以来の試練」と捉えられています。
本日はオーストラリアの4月の雇用統計が発表されます。
雇用者数の増加は3月に比べ大幅に減少し1万7千人増と予想され、失業率は3月と横ばいの4.9%が見込まれています。
豪ドルもユーロに引っ張られる形で値動きが大きくなっています。発表内容には注意したいところです。
10時30分に発表されます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 4/29 | バーナンキ・FRB議長 | 「失業率はなお高い水準にとどまっており、マイノリティーや若者、教育水準の低い人々の間でその傾向が強い」バージニア州での講演で。 | ---- |
| 5/4 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「金融引き締めによって景気を減速させる理由は見当たらない」「FRBの二つの責務である雇用確保とインフレ抑制の双方で一層の進展が見られるまで現行の金融緩和スタンスは適切だ」ボストンでの講演で | ---- |
| 5/5 | コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 | コアインフレが今年1.5%上昇した場合「FF金利誘導目標を0.5%前後引き上げるべきだ。私の基本的見通しに基づくと、年末にかけてFOMCがFF金利を緩やかに引き上げることが望ましい」サンタバーバラでの講演で | ---- |
| 5/6 | パパンドレウ・ギリシャ首相 | 「このようなシナリオは犯罪に近い。非公式な場でさえ議論されない」ギリシャのユーロ圏からの離脱報道を受けて。 | ---- |
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