2011年5月18日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 円が主要通貨に対して売られる展開に。
ドル円は東京タイムから81円台に乗せ、これまで重かった81円
20−30銭を抜け上昇。海外市場でも日本企業によるM&Aを
材料に「ドル買い円売り」が進み、一時81円77銭までドル高に。 - ユーロ、豪ドル、ポンドなども対ドルで上昇。ポンドはインフレ圧力
が高まり利上げ観測から買われ、1.63台に乗せるがこの水準を維持できず
反落。 - 株式市場は朝方から大幅に下落。米経済指標の悪化に加え、
ヒューレット・パッカード(HP)が業績予想を引き下げたことが背景。
ただ、午後に入ると下げ幅を縮小しダウは68ドル安で引ける。 - 債券相場は続伸。住宅着工や鉱工業生産が低めの数字だったことから
買い優勢となり、長期金利は小幅に低下。 - 金は3日続落し1480ドルに。原油価格も続落し、ほぼ3ヵ月ぶりの
安値を記録。経済指標の悪化から需要が減少するとの思惑。 - 4月住宅着工件数 → 52.3万件(−10.6%)
- 4月建設許可件数 → 58.5万件
- 4月鉱工業生産 → ±0%
| ドル/円 | 81.26 〜 81.70 |
| ユーロ/ドル | 1.4120 〜 1.4239 |
| ユーロ/円 | 114.91 〜 116.01 |
| NYダウ | −68.79 → 12,479.58ドル |
| GOLD | −10.60 → 1,480.00ドル |
| WTI | −0.46 → 96.91ドル |
| 米10年国債 | −0.033 → 3.114% |
本日の注目イベント
- 英 BOE金融政策委員会議事録
- 英 4月英失業率
- 米 FOMC議事録(4/26.27日分)
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
ドル円が久しぶりに動意づきました。
これまで80円台前半から81円台前半でのレンジ相場の中、どちらかと言えば上抜けする可能性のほうが
高いと指摘してきましたが、昨日ようやくその動きが出たようです。
昨日の東京時間午前中から81円台に乗せ、これまでも81円台には乗せますがそこでの滞空時間が短く、
すぐに80円台に押し戻される展開が続いてきました。
市場参加者の多くが「80円割れは遠のいたが、上値も依然として重い」との印象を深めていた状況でした。
しかし昨日は81円台に乗せても下がる気配はなく、欧州時間にかけては、これまで重いとされてきた81円20−30銭
が抜けてきました。
さらに欧州勢が本格的に参入すると、円は一段と売られ81円台半ばを超える水準までドル高が進みました。
市場では日本企業によるM&Aの資金手当てや、白川日銀総裁が日本経済は「大変厳しい」と発言したことを
手がかりに、持ち高調整の「ドル買い円売り」が入ったとの声もありました。
円は対ドルだけではなく、対ユーロやスイスに対しても売られ、ユーロ円も1週間ぶりに116円台前半まで
上昇し、ここ2日で3円も値を戻す結果になっています。
昨日もこの欄で指摘したように、81円台に乗せると「1時間足」では「三角保ちあい」(さんかくもちあい)を上抜けする
状況でした。
さらに、「日足」でもMACDがすでに「ゴールデンクロス」を示現しており、その後すぐに「8時間足」では
重要な指標である「遅行スパン」が好転を示すなど、ドル円上昇の環境は整っていたと言えます。
ドル円は欧州市場で81円77銭まで上昇し、NY市場にかけては反落していますが、これは「8時間足」で
雲の上限に頭を押さえられたことに加え、金、原油などの商品相場が続落し、欧州各国とNY株式市場が下落し、
「リスク回避」の流れに沿った展開になったことが主因かと思います。
この結果米債券が買われ、これまで通り長期金利の下落からドル円も81円台半ばに押し戻されたものです。
短期的には上抜けしたドル円ですが、このまま上昇を予想するにはまだ無理がありそうです。
さらなる上昇には、昨日のドル高値を抜け81円80銭を抜けきることが必要です。
さらに、82円12−30銭には「120日」および「200日」の移動平均線が控えています。
今後さらにドルが上昇するためには「ドル買い材料」が欠かせません。
残念ながら、昨日も住宅着工件数、鉱工業生産はともに期待外れの内容でした。特に住宅市場の回復が
遅れているとの印象が払拭(ふっしょく)されていません。
一方下値のメドは、昨日まで「1時間足」では抵抗線だった80円98銭が、今度は一転して支持線になることから
重要なサポートになります。
その前にもNY市場での底値近辺である81円25−30銭あたりがマイナーなサポートになろうかと思います。
ドル円はようやく動き出し、上値を試す展開にも見えますが、これまでもドルの反発は何度も頭を押さえられ、
その後下落し円の最高値を更新してきた経緯があります。
ドルの本格的な転換は「週足」の雲がある88円台に明確に乗せる必要があります。
それまでには何本も越えなくてはならないハードルがこの先に控えています。
しばらくは、ドルがここからもう一段上昇する力があるのかどうか、あるいはこれまで通り再び値を崩し
「元の鞘」に戻って行くのかをじっくりと確認したいと思います。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 4/29 | バーナンキ・FRB議長 | 「失業率はなお高い水準にとどまっており、マイノリティーや若者、教育水準の低い人々の間でその傾向が強い」バージニア州での講演で。 | ---- |
| 5/4 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「金融引き締めによって景気を減速させる理由は見当たらない」「FRBの二つの責務である雇用確保とインフレ抑制の双方で一層の進展が見られるまで現行の金融緩和スタンスは適切だ」ボストンでの講演で | ---- |
| 5/5 | コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 | コアインフレが今年1.5%上昇した場合「FF金利誘導目標を0.5%前後引き上げるべきだ。私の基本的見通しに基づくと、年末にかけてFOMCがFF金利を緩やかに引き上げることが望ましい」サンタバーバラでの講演で | ---- |
| 5/6 | パパンドレウ・ギリシャ首相 | 「このようなシナリオは犯罪に近い。非公式な場でさえ議論されない」ギリシャのユーロ圏からの離脱報道を受けて。 | ---- |
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