2011年5月19日(木)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 昨日のアジア市場から欧州市場にかけては上値の重い
展開をみせていたドル円はNY市場では再び上昇し、
81円台後半までドル高が進む。 - 4月のFOMC議事録が発表され、出口戦略への道筋が
明らかになったことでドル買いに繋がる。
長期金利も4営業日ぶりの上昇でドル買い戻しを後押し。 - ユーロなど主要通貨は小動きだったものの、ドル円で円売りが進んだ
ことから、クロス円でも円売りの流れが優勢に。 - BOE議事録も公表され、6対3で政策金利据え置きが決められていた
ことで、利上げ観測が後退しポンドは下落。 - 株式相場は大幅に反発。3日連続で下落したことに加え、
パソコンメーカー、デルの四半期利益が予想を上回ったことからダウは
80ドル高となり1万2500ドル台を回復。 - 債券相場は4営業日ぶりに反落し長期金利は小幅に上昇。
- 金、原油はともに大幅反発。金は1500ドル台目前まで買い戻され、
原油は在庫の減少が確認され、3ドルを超える大幅高で100ドル台を回復。
| ドル/円 | 81.09 〜 81.73 |
| ユーロ/ドル | 1.4195 〜 1.4283 |
| ユーロ/円 | 115.25 〜 116.39 |
| NYダウ | +80.60 → 12,560.18ドル |
| GOLD | +15.80 → 1,495.80ドル |
| WTI | +3.19 → 100.10ドル |
| 米10年国債 | +0.070 → 3.184% |
本日の注目イベント
- 日 1−3月期GDP(第1次速報)
- 日 日銀金融政策決定会合(5/20まで)
- 欧 トリシェ・ECB総裁講演
- 欧 レーン・欧州委員講演
- 米 4月中古住宅販売
- 米 週間失業保険申請件数
- 米 4月コンファレンス・ボード景気先行指数
- 米 5月フィラデルフィア連銀製造業指数
- 米 ダドリー・NY連銀総裁講演
- 米 フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
- 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
昨日の朝方の東京市場で81円台半ばでもみ合っていたドル円は、結局上値が重く、その後は
これまでと同様にドル「ジリ安」の展開となり、欧州市場では81円を割り込む場面もありました。
このため、「やはり上値は重い」との印象が頭をもたげていましたが、今回はややこれまでとは違っていました。
NY市場のオープンにかけてはドルが徐々に買い戻され、FOMC議事録が公表されると、前日の高値付近まで
「ドル高円安」が進みました。
4月26−27日のFOMCでは、追加緩和第2弾(QE2)を予定通り6月末で終了し、その後も金融緩和政策を継続するとの
コメントから「出口戦略」の実施時期が後退し「ドル安円高」に振れたことは記憶に新しいところでしたが、
そのFOMCでは「出口戦略」への道筋がある程度明確に議論されていたことで、ドル買い戻しに繋がっています。
メンバーの大半が政策金利を引き上げた後に保有する資産を売却することが望ましいという意見で一致しており、
フェデラルファンド(FF)金利誘導目標の引き上げは「積極的な手段」として利用することを支持していました。
また、数名のメンバーは「インフレリスクが高まっており、それはFOMCが現在見込まれているよりも早く、
緩和の度合い低下に向けた措置を講じることを正当化する形でおそらく経済情勢が展開することを示唆している」
と議事録で記されています。(ブルームバーグ)
このように足元では金融緩和は継続されてはいますが、同時にインフレに対する警戒感も依然根強く、FRBが予想しているよりも
早めの金利正常化の可能性があることが議論されていたことから、ドル買い戻しに繋がったようです。
また「タカ派」とみられているブラード・セントルイス連銀総裁は「一部のインフレ指標は高くなっており懸念材料ではある」とし、
「下期に景気が改善すれば、厳密に監視しなければならない」と、年内にも政策引き締めを開始する可能性があることを
ブルームバーグ・テレビジョンとのインタビューで明らにしています。
現状では「出口戦略」の実施時期に関する大方の市場関係者の見方は2012年としており、一部には2013年にずれ込む
との見方もあります。
今後ドル円が上昇に向かうには今回のように「円売り材料」ではなく「ドル買い材料」が出てくることが求められます。
消費者物価指数、PCEデフレーター、雇用統計などがますます注目度を増してきそうです。
現在ドル円は81円65−70銭近辺と、ドル高値圏で推移していますが、この水準からのドル上昇は緩慢になりそうです。
今後大きく上昇するには、先ず17日のNY高値である81円77銭を抜き、その上で「8時間足」の200日移動平均線がある82円09銭、
そしてその上の、同120日線の示す82円34銭を抜くことができるかどうかです。
さすがに、80円割れのリスクはやや遠のいてきています。
これまでの取引レンジだった80円台前半ー81円台前半から、やや上方にシフトされ、80円台後半ー81円台後半のレンジに
移ったと思われます。
30分から8時間足までの「遅行スパン」は全て「好転」で足並みを揃えてきました。
下値のメドは4時間足の120日がサポートする81円16銭あたりが重要かと思います。
金、原油などの商品相場の反発に加え、株価の大幅上昇を背景にリスク許容度が増し、低金利の円とドルが売られ「円安、ドル安」の
流れに傾きつつあります。
本日は日経平均株価も100円程度の上昇が期待され、株高はドル高に繋がります。
どこまで上値を追ってくるのかじっくり確認したいと思います。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 4/29 | バーナンキ・FRB議長 | 「失業率はなお高い水準にとどまっており、マイノリティーや若者、教育水準の低い人々の間でその傾向が強い」バージニア州での講演で。 | ---- |
| 5/4 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「金融引き締めによって景気を減速させる理由は見当たらない」「FRBの二つの責務である雇用確保とインフレ抑制の双方で一層の進展が見られるまで現行の金融緩和スタンスは適切だ」ボストンでの講演で | ---- |
| 5/5 | コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 | コアインフレが今年1.5%上昇した場合「FF金利誘導目標を0.5%前後引き上げるべきだ。私の基本的見通しに基づくと、年末にかけてFOMCがFF金利を緩やかに引き上げることが望ましい」サンタバーバラでの講演で | ---- |
| 5/6 | パパンドレウ・ギリシャ首相 | 「このようなシナリオは犯罪に近い。非公式な場でさえ議論されない」ギリシャのユーロ圏からの離脱報道を受けて。 | ---- |
| 5/18 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「一部のインフレ指標は高くなっており懸念材料ではある」「下期に景気が改善すれば、厳密に監視しなければならない」ブルームバーグ・テレビジョンとのインタビューで | ---- |
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