今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年5月20日(金)




おはようございます。



本日は外為オンラインシニアアナリストの佐藤がお休みのため

外為オンラインの高谷が書かせていただきますので

宜しくお願い致します。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は欧州タイムに81円台後半で推移していたが新規失業保険申請件数の発表をきっかけに
    82円台に乗せたものの、中古住宅販売件数などの悪化が上昇分を帳消しにする形となった。
  • ユーロドルは欧州タイムから荒い値動きで上げ下げを繰り返していたが、
    商品相場の下落幅縮小、グゲレルECB理事の発言などを背景に1.43台を示現。
  • NYダウは続伸。経済指標の結果に値が上下するものの、
    上場されたSNS大手のリンクトインが公開価格の2倍以上の値を付け、
    相場を全体押し上げた。
  • 債券相場は新規失業保険申請件数の好結果から売られたが、
    その後に発表された経済指標が市場予想を下回ったことから買い戻された。
  • 金は小幅に反落、原油は急反落。米経済指標の悪化を受け原油需要後退観測が広がり売り優勢に。
    原油安につられて金も売られやすい地合いとなった。
  • 4月中古住宅販売件数 → 505万件(市場予想は520万件)
  • 週間失業保険申請件数 → 40.9万件(市場予想は42.0万件)
  • 4月コンファレンス・ボード景気先行指数 → −0.3%(市場予想は+0.1%)
  • 5月フィラデルフィア連銀製造業指数 → +3.9(市場予想は+20.0)



ドル/円81.47 〜 82.23
ユーロ/ドル1.4220 〜 1.4325
ユーロ/円116.26 〜 117.23
NYダウ+45.14 → 12,605.32ドル
GOLD−3.40 → 1,492.40ドル
WTI−1.66 → 98.44ドル
米10年国債−0.013 → 3.171%


本日の注目イベント

  • 日   白川・日銀総裁記者会見
  • 欧   5月ユーロ圏消費者信頼感
  • 独   4月独生産者物価指数
  • 加   4月カナダ消費者物価指数
  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演







NYでは経済指標に左右された相場となりました。


ドル円は欧州タイムから82円台手前でもみ合いが続いていましたが、


昨晩の21時30分に発表された好結果の新規失業保険申請件数で、米景気回復期待からドル買いを誘い


一気に82円台を示現しました。しかし、23時発表の経済指標は市場予想を下回り


一日かけた上昇分を相殺した展開となりました。


特にフィラデルフィア連銀製造業指数の結果が予想から大きく下回ったことが


米景気回復鈍化を表しているように思えます。


少なからず東日本大震災の影響が米経済にも出ているのではないでしょうか。


昨晩の値動きにより、米経済次第でドル円相場の行方が概ね見えてきてしまうということを


実感できた思われます。





米景気の回復期待をしていますが、現状の米金融政策に対して昨日にフィッシャー・ダラス連銀総裁が


「現在の金融政策に満足していない」「金融当局は『少しやり過ぎた感がある』」などと発言をしており、


一方、ほぼ同じ時間帯にエバンス・シカゴ連銀総裁は


「景気の緩やかな進展、金融緩和策を正当化」「米金融当局は政策変更する段階にはない」との


発言をしていることからFOMCにおいて足並みが揃っていないと思われますので、


FOMCの政策では早い段階でのドル高はまだ難しいと読みとることができそうです。





ドル円は82円台に乗せましたが、やはり上値は重いようです。


上記の経済指標や要人発言も理由の一つですが、


テクニカルから見ましても上値の重さが分かります。


「4時間足」の200日移動平均線または、


「8時間足」の100、200日移動平均線が82円前半に確認できます。


さらに、「日足」では100日移動平均線ピッタリで止められています。


本日は米経済指標の発表がありませんので材料難の中、テクニカルを意識した動きや


ユーロの動きに左右されたり、株式相場、債券相場、商品相場の影響受けながら


上値を探る展開と予想します。





ユーロはギリシャの問題を解決できるかという点と、金利を上げるかという点が注目されております。


昨日にグゲレルECB理事が講演での「物価安定は金融の安定性のために必要」と発言おり、


物価を安定させる為に、利上げを示唆していると考えられます。


もちろん、利上げする、利上げ観測が強まる場合はユーロ高につながります。


ギリシャを始めとするユーロ圏の財政問題が解決されなくとも、利上げ観測の方が注目されてしまえば


一時的とはいえ、ユーロ買いが優勢となってしまいます。


まさに先々週までのユーロ高は利上げに注目されていたと考えられます。


そして、昨日にはトリシェECB総裁がギリシャの債務再編懸念を払拭させるような発言を一部報道されており、


こちらもユーロ高を誘う内容と受け止められます。


財政問題はそう簡単に解決できないことは日本を見れば分かると思いますが、


何らかの問題抱えていたとしても、別の材料があれば相場は動いてしまうものです。





テクニカルでは1.44台まで買い戻しの余地がありそうですが、


ドル同様、上値は重たく、先週のように下落する可能性を十分あります。


下値としては1.42台半ばから前半にかけてと見ています。


1.41台に入ると下落が加速すると思われますので油断大敵です。


どの通貨に関しても難しい相場が続いてますので、


ポジション管理には改めて注意が必要です。





良い週末を・・・。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
4/29  バーナンキ・FRB議長 「失業率はなお高い水準にとどまっており、マイノリティーや若者、教育水準の低い人々の間でその傾向が強い」バージニア州での講演で。      ----    
5/4  ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「金融引き締めによって景気を減速させる理由は見当たらない」「FRBの二つの責務である雇用確保とインフレ抑制の双方で一層の進展が見られるまで現行の金融緩和スタンスは適切だ」ボストンでの講演で      ----    
5/5  コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 コアインフレが今年1.5%上昇した場合「FF金利誘導目標を0.5%前後引き上げるべきだ。私の基本的見通しに基づくと、年末にかけてFOMCがFF金利を緩やかに引き上げることが望ましい」サンタバーバラでの講演で      ----    
5/6  パパンドレウ・ギリシャ首相 「このようなシナリオは犯罪に近い。非公式な場でさえ議論されない」ギリシャのユーロ圏からの離脱報道を受けて。      ----    
5/18  ブラード・セントルイス連銀総裁 「一部のインフレ指標は高くなっており懸念材料ではある」「下期に景気が改善すれば、厳密に監視しなければならない」ブルームバーグ・テレビジョンとのインタビューで      ----    

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和