2011年5月27日(金)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 米経済指標の悪化を受け、ドル円は下落。短期的な節目
と見られていた81円30銭を割り込み、81円15銭まで円高
が進む。米長期金利が3.1%台を割り込んだことも円買いを加速。 - ユーロも売られ、「ドル安、ユーロ安」の流れに。ユーロはユンケル
ユーログループ議長の発言を材料に、対ドル、対円でも下落。 - 株式市場は小幅に続伸。ティファニーなどの好決算を手がかりに
上昇したものの、景気後退懸念はぬぐえず上昇は小幅に。 - 債券相場は続伸。ギリシャの財政懸念と米景気減速を示す経済指標の
発表を受け、10年債利回りは年初来最低水準を記録。 - 金、原油はともに反落したものの、原油価格は100ドル台を維持する。
- 1−3月期GDP(改定値) → +1.8%
- 週間失業保険申請件数 → 42.4万件
| ドル/円 | 81.15 〜 81.87 |
| ユーロ/ドル | 1.4067 〜 1.4206 |
| ユーロ/円 | 114.46 〜 116.13 |
| NYダウ | +8.10 → 12,402.76ドル |
| GOLD | −3.90 → 1,522.80ドル |
| WTI | −1.09 → 100.23ドル |
| 米10年国債 | −0.070 → 3.059% |
本日の注目イベント
- 日 4月消費者物価指数
- 欧 4月ユーロ圏マネーサプライ
- 欧 5月ユーロ圏消費者信頼感
- 欧 G8(仏ドーヴィル)
- 独 5月独消費者物価指数(速報値)
- 米 4月個人所得
- 米 4月個人消費
- 米 4月PCEコア・デフレーター
- 米 4月中古住宅成約指数
- 米 5月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
ここ1週間81円台半ばから82円台前半で推移し、やや膠着感が漂っていたドル円にレンジ抜けを思わせる動きが
出てきました。
米1−3月期GDPの改定値が市場予想(+2.2%)を下回る+1.8%と発表され、さらに週間失業保険申請件数も
再び増加傾向を示す数値が発表されたことで、ドル円は81円15銭まで下落しています。
目先のサポートと見られていた81円30銭を割り込みましたが、そこからの下落幅は小幅でしたが、膠着状態だった
ドル円が「レンジ抜け」したのかどうか、今後の動きが注目されます。
それにしても、このところの米経済指標の悪化傾向にはやや戸惑いを隠せません。
昨日の両経済指標だけではなく、ISM製造業景況指数、耐久財受注など軒並み悪化しており、景気減速感が高まってきています。
米景気は2月ごろまでは順調に回復していましたが、3月に入るとやや雲行きがあやしくなり、今月に入ると住宅関連指標はもとより
それ以外の指標の悪化が目立ってきました。
懸念されるのは唯一順調に回復傾向を見せている、雇用統計の「非農業部門雇用者数」が悪化に転じるとドル売りが加速する可能性がある
という点です。
1週間後に発表される同指標は為替相場に最も影響を与えることから、一段と注目されそうです。
NYでのドル円の下値は81円15銭でしたが、これは「4時間足」の120日移動平均線が81円16銭にあったため、ひとまずサポート
されたものと思われます。
下値のメドを確認しておけば、81円18銭に「8時間足」雲の上限があり、80円96銭には「日足」の雲の下限が控えています。
結局81円前後が維持されるかどうかがポイントになってきそうです。
本日も4月PCEコア・デフレーターなどFRBが注目している経済指標が発表されます。
予想を下回るようだと上記水準を割り込んでくることも考えられます。
米景気の減速懸念→株価の下落→債券相場の上昇→長期金利の低下、といった一連の流れから「ドル売り円買い」が進む可能性があります。
足元では再びドルの下値を試そうとしていると見られますが、これまでの「81円台半ばー82円台前半のレンジ」から、
以前の、「80円台前半ー80円台後半のレンジ」に再び戻るのか今後の米経済指標に対する反応を見極めたいところです。
昨日の海外市場では、ドル円では「ドル安」でしたが、ユーロドルでは依然として「ドル高」です。
その他主要通貨では「ドル安」が進んでいることから、ユーロの独歩安ともいえます。
材料は再びギリシャの財政問題に関わることでした。
ユンケル・ユーログループ議長は、IMFがギリシャ向け支援を保留する可能性があると指摘したことから、ギリシャのデフォルト
(債務不履行)懸念が高まりユーロが大幅に下落しました。(参照:下記What's going on )
ギリシャはすでに1100億ユーロの資金援助を受けることで合意していますが、デフォルト懸念があるため市場からの資金調達
が困難になりつつあります。
このためさらなる追加融資を要請していますが、ユンケル議長がこのタイミングで資金援助の保留の可能性について触れたことは、
ギリシャに対する「警告」との受け止め方があります。
ギリシャとしてはさらに積極的に財政赤字削減を進めない限り資金援助の道が断たれ、デフォルトが現実味を帯びてくることにも
なりかねません。
さらにその影響はギリシャだけにとどまらず、ポルトガル、スペインの債券が売られ、両国の資金調達コストが上昇することにも
繋がってきます。
ギリシャから始まった財政赤字問題という「TSUNAMI」はアイルランド、ポルトガル、スペインにも波及し、再びギリシャを
襲い始めたように見られます。
財政再建に向け待ったなしの状況です。
良い週末を・・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 4/29 | バーナンキ・FRB議長 | 「失業率はなお高い水準にとどまっており、マイノリティーや若者、教育水準の低い人々の間でその傾向が強い」バージニア州での講演で。 | ---- |
| 5/4 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「金融引き締めによって景気を減速させる理由は見当たらない」「FRBの二つの責務である雇用確保とインフレ抑制の双方で一層の進展が見られるまで現行の金融緩和スタンスは適切だ」ボストンでの講演で | ---- |
| 5/5 | コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 | コアインフレが今年1.5%上昇した場合「FF金利誘導目標を0.5%前後引き上げるべきだ。私の基本的見通しに基づくと、年末にかけてFOMCがFF金利を緩やかに引き上げることが望ましい」サンタバーバラでの講演で | ---- |
| 5/6 | パパンドレウ・ギリシャ首相 | 「このようなシナリオは犯罪に近い。非公式な場でさえ議論されない」ギリシャのユーロ圏からの離脱報道を受けて。 | ---- |
| 5/18 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「一部のインフレ指標は高くなっており懸念材料ではある」「下期に景気が改善すれば、厳密に監視しなければならない」ブルームバーグ・テレビジョンとのインタビューで | ---- |
| 5/26 | ユンケル・ユーログループ議長 | 「IMFには明確な規定があるが、その一つは向こう12ヵ月間の借り換え保証が付与されない限り、IMFは行動を起こせないというものだ」 「IMF,EU,ECBのトロイカが、保証が付与されたとの結論に至るとは思わない」ルクセンブルクでの会議で | ユーロドル1.42台 →1.40台に。ユーロ円116円 →114円台に。 |
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