今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年6月3日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドルが主要通貨に対して売られる展開。
    ムーディーズは米国債を格下げ方向で検討する可能性があると発表。
  • この発表を受けユーロドルが急伸し、節目の1.44台半ばを
    上抜けし、約1ヵ月ぶりに1.45台に乗せる。
  • 独メルケル首相がユーロ支持を改めて表明したこともユーロの
    買い材料となり、ユーロ円も117円台まで上昇。
  • ドル円はドル安の流れから80円台半ばを試すものの
    抜け切れず、81円近辺まで戻され取引を終える。
  • 株式市場は続落。ゴールドマン・サックスが検察当局から召喚状を
    受け取ったことなどが嫌気され、ダウは41ドル安、ナスダックは
    小幅高。
  • 債券相場は反落。格付け会社が米国債を格下げ方向で見直す
    との報道から売られ、長期金利は3%台を回復。
  • 金は3日ぶりに反落、原油価格は100ドル台でもみ合い
    同水準で引ける。
  • 週間失業保険申請件数 → 42.2万件



ドル/円80.55 〜 81.03
ユーロ/ドル1.4402 〜 1.4515
ユーロ/円116.43 〜 117.34
NYダウ−41.59 → 12,248.55ドル
GOLD−10.50 → 1,532.70ドル
WTI+0.11 → 100.40ドル
米10年国債+0.081 → 3.032%


本日の注目イベント

  • 日   4月消費者物価指数
  • 中   中国5月非製造業PMI
  • 独   独5月サービス業PMI(確報値)
  • 欧   ユーロ圏4月マネーサプライ
  • 欧   ユーロ圏5月消費者信頼感
  • 米   5月雇用統計
  • 米   5月ISM非製造業景況指数
  • 米   タロール・FRB理事講演






昨日の午前中、内閣不信任案が可決されるのではないかとの思惑から円売りが優勢となり、ドル円は一時81円32銭まで


上昇しましたが、結局否決されたことで、再び円高方向に振れる展開でした。


そもそも政治的要因は材料になりにくい、と記述した通り「円売り材料」としては小粒に終わりました。


ただ、菅総理は自身の退陣時期を「原発事故の収束」を持って行うとしたことから、鳩山前総理との間では


退陣時期の認識をめぐっては違いがあるため、今後も混乱が続きそうな気配です。


今朝の新聞のコメントにも、政治の混迷は「年中行事」との言葉がありましたが、被災した東北地方の人たちにとっては


何ともやりきれない気持なのではないでしょうか。





ドル円はドル安の流れを受け、NY市場では80円55銭まで売られましたが、前日と同様その水準を割り込む勢いはなく、


81円台手前でのもみ合いが続いています。


昨日の海外市場では、これまで相次いだ米経済指標の悪化に加え、ムーディーズ・インベスターズが米国債を格下げ方向で見直すと


発表したことでドル売りが再燃しました。


特に対ユーロでは大きく売られ、ユーロドルは1.45台まで上昇しています。





ユーロは、「ギリシャが財政赤字を削減することを条件で、IMFとEUが融資を行うことで合意に達する」との報道もあり


重要な節目であった1.4450を抜け上昇しました。


これで先月の高値1.4940から、安値の1.3970の半値戻しを達成したことになります。


ただ、これでユーロ圏の財政問題が片付いたわけではなく、ギリシャが目標達成のためには越えなければならない


ハードルは多く、そう簡単ではないことも市場は理解しています。


このままユーロが上昇するかどうかは不透明なことから、ユーロは引き続き値動きも荒く、値幅も出やすい状況が


続くと見られます。





一方ドル円は、ユーロが対ドルで上昇した割には、円の上昇は鈍かったようにも思えます。


このあたりに「政局の混迷」の影響を受けているとも言えますが、それにしても81円を中心にもみ合う展開が約1ヵ月続いています。


これだけドル売り材料が出てくる中で80円を割り込まない状況を「ドルは底堅い」と見るのか、あるいは、82円台にも


乗せられない状況を「ドルの上値は重い」と見るのか迷うところですが、本日の雇用統計をきっかけにその答えがでてくる


可能性もあります。





前日のADP雇用者数が予想外の低水準だったことで、多くのアナリストやエコノミストは本日の非農業部門雇用者数を下方修正しています。


大方の予想はそれまでの19万人前後の増加から、10万人前後まで予想を変えています。


昨日発表の週間失業保険申請件数でも42万件に達していたことから、これで8週間連続で40万件を超えたことになり、


米労働市場の悪化はより鮮明になってきました。


しかし、すでに予想が大きく引き下げられたため、よほどの悪い数字が出ない限りドルの大幅下落にはつながらないのではないかと思われます。


むしろ結果がこれまでの市場のコンセンサスであった19万人前後だった場合、市場の反応は大きいのではないかと考えられます。


また、非農業部門雇用者数と失業率で「強弱入り混じった結果」が出てくるケースが続いているため、市場の反応には注意が必要です。





梅雨の影響で温度差が大きい日が続いています。


体調管理には気をつけ良い週末を・・・・。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
6/2 トリシェ・ECB総裁 「単一市場と単一通貨、単一の中央銀行がすでにあり、経済的見地からユーロ圏財務省を想定するのは大胆過ぎるだろうか」ドイツでの講演で。      ----    

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和