2011年6月6日(月)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 5月の雇用統計の結果が市場予想より大きく悪化していた
ことから、ドルは主要通貨に対して下落。 - ドル円は一時80円05銭まで売られ、約1ヵ月ぶりの
ドル安水準を示現。その後ISM非製造業景況指数が予想を上回って
いたことからドルが反発する場面もあったが上値は重く、
80円20−30銭でクローズ。 - ユーロドルも1.46台まで上昇し、こちらも5月5日以来の
ドル安を記録。 - 株式市場は大幅に続落。米景気の失速感からダウは100ドルに迫る
下落を見せ、先週1週間で約300ドルの下落を記録。 - 債券相場は続伸。株安と米景気の低迷から利上げの可能性が遠のき
金利は当面上がらない、との見通しから買い物が優勢となり、長期金利は
再び低下し3.0%を割り込む。 - 金は反発。米雇用統計を受けドル全面安の流れから、金への資金流入が
活発となり、前日比約10ドル高。 - 原油価格は小幅に反落。失業率の増加など景気悪化に伴い需要が減少
するとの見通しから売りがかさむ。 - 5月非農業部門雇用者数 → 5.4万人
- 5月失業率 → 9.1%
- 5月ISM非製造業景況指数 → 54.6
| ドル/円 | 80.05 〜 80.70 |
| ユーロ/ドル | 1.4451 〜 1.4643 |
| ユーロ/円 | 116.71 〜 117.57 |
| NYダウ | −97.29 → 12,151.26ドル |
| GOLD | +9.70 → 1,542.40ドル |
| WTI | −0.18 → 100.20ドル |
| 米10年国債 | −0.082 → 2.980% |
本日の注目イベント
- 欧 ユーロ圏4月生産者物価指数
- 欧 トリシェ・ECB総裁講演(カナダ)
- 欧 ユンケル議長・レーン委員長、欧州議会で証言
- 米 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁パネルディスカッションに参加(ヘルシンキ)
- 米 フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
- 米 ガイトナー・財務長官講演
- 米 バーナンキ・FRB議長講演
懸念されていた米経済指標の悪化がついに、労働市場へも波及してきました。
5月の米雇用統計では、失業率、非農業部門雇用者数はともに市場予想より悪化しており、米景気の減速が確認された
格好となり、ドルは全面安の展開でした。
特に、非農業部門雇用者数は、先週水曜日に発表されたADP雇用者数が予想外の低水準を見せたことで、「本番の雇用者数」が
それまでの19万人前後の予想から10万人程度に下方修正されていましたが、その水準をも大きく割り込む結果となりました。
失業率の9.1%は今年の1月より悪化して今年最悪。非農業部門雇用者数の5.4万人は昨年9月のマイナス4.1万人以来の
数字となります。
民間部門の中でも、特に製造業の雇用者数は前月から大幅に落ち込みマイナス5千人と、昨年11月以来の「前月比減少」となりました。
5月に発表された経済指標は住宅はもとより、消費、製造、耐久財などほぼ全ての指標が悪化傾向を示していましたが、
これがいよいよ「本丸」である「雇用」にも及んできたと言ったところです。
この結果、ドルは売られほぼ全面安の展開となりました。
また、株式市場では景気減速感の拡大から株価が大きく下落し、
債券市場では「金利は当面上がらない」との見通しから債券が買われるなど、
「リスク回避」の動きが一段と加速しています。
問題は、この傾向がいつまで続くのかということになります。
為替の値動きは必ずしも経済指標が全てではないとしても、景気の鈍化、とりわけ金利の低下は為替の動向にとっては極めて重要な
要素であることは論を待ちません。
米ファンダメンタルズの悪化が続く以上、しばらくはドルの反発は見込めないということになります。
先週末のNY市場では80円割れは回避できましたが、やはり今週中には80円割れの場面が見られそうです。
ただ、それでも3月の大震災後のような急激な円高にはならず、ドルのじり安が続くのではないかと予想します。
急激な「円買い」にも不安が残るからです。
原発問題はいまだに尾を引いています。政治的混迷も今後さらに深まりそうな気配です。
さらに財政問題が焦点となり「格下げ」の報道には円が一気に売られ、財政問題がアキレス腱であることは確認済みです。
また3月18日に行われた「協調介入」は一度だけでその後は音無しですが、水準によっては意識しなければならない場面も
ありそうです。
ユ−ロについても、ギリシャ問題は最悪の事態は避けられたものの6月がヤマバであることは変わりません。
仮にユーロ圏の財政問題が蒸し返されるようだと、「ドル買いユーロ売り」の流れも考えられ、ドル円でも「円売り」に働く可能性も
残ります。
新聞のコラムでは「不美人投票」といった表現が使われていましたが、3通貨はまさに「脛(すね)にキズを持つ」ことから
一方方向への急激な通貨高(あるいは通貨安)の可能性はそれほど高くはないと思われます。
本日の下値のポイントは言うまでもなく、80円を維持できるかどうかです。
さらに80円を割り込んだ場合には、現状では「2番底」にあたる、5月5日に付けた79円57銭が意識されます。
株式市場の動向、ユーロの動きに注意しながらドルの上値の重さを確認する展開かと思います。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 6/2 | トリシェ・ECB総裁 | 「単一市場と単一通貨、単一の中央銀行がすでにあり、経済的見地からユーロ圏財務省を想定するのは大胆過ぎるだろうか」ドイツでの講演で。 | ---- |
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