今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年6月7日(火)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 80円台前半で取引されていたドル円は、欧州時間には緩やかに
    円買いが進み、5月5日以来となる80円を割り込み、79円98銭まで
    下落。ただNY市場ではユーロが下落したこともあり終始80円台前半
    で小動き。
  • ユーロは、ユンケル議長が「過大評価されている」と発言したことが伝わり、
    売りが優勢な展開に。ユーロドルは1.46台から1.45台まで下落。
    対円でも117円台から116円台に下落し、ユーロの上昇も一服。
  • 株式市場は4日続落。FRBが大手行の自己資本基準を引き上げるとの警戒感から
    銀行株を中心に下落。ダウは61ドル安と、1万2100ドルを割り込む。
  • 債券相場は堅調に推移し、前日と同水準の3%を下回る水準で引ける。
  • 金相場が続伸し、1550ドル目前に。原油価格は米景気減速懸念が残り続落。
    前日比1ドルを超える下げで2週間ぶりに100ドルを割り込む。
  • プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁は雇用回復が確実になる前に、
    景気刺激の引き上げを開始すべきだとの考えを示す。



ドル/円80.05 〜 80.26
ユーロ/ドル1.4557 〜 1.4629
ユーロ/円116.57 〜 117.38
NYダウ−61.30 → 12,089.96ドル
GOLD+4.80 → 1,547.20ドル
WTI−1.21 → 99.01ドル
米10年国債+0.005 → 2.997%


本日の注目イベント

  • 豪   RBAキャッシュターゲット
  • 日   4月景気動向指数
  • 欧   ユーロ圏4月小売売上高
  • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
  • 米   4月消費者信用残高
  • 米   バーナンキ・FRB議長講演






昨日のアジア市場では80円台前半での取引が続き、「80円の壁は意外に固い」との雰囲気があったドル円でしたが、


欧州勢が参入してくると、ジリジリと円買いが進み、一時79円98銭までドル安が進みました。


しかし、80円を割り込んだとはいえ「わずか2銭」では「誤差」の範囲と言え、80円が意外にしっかりとの印象は残りそうです。


その後NY市場でも80円割れは見られず、今後ドル安円高が進むにしてもやはりそのスピードは緩やかなものになりそうです。





ドルは主要通貨に対しても、先週末の雇用統計の悪化を引きずっているようにジリ安が続いていますが、ユーロドルは1.46台半ばが


やや重くなりつつあったところに、ユンケル・ユーログループ議長の「ユーロは過大評価されている」との発言が伝わり下落しています。


ここ2週間ほどで1.40台からギリシャ問題が話題なった割には順調に上昇を続けてきたため、絶好の利食いのチャンスを与えてくれた


格好になったようです。





昨日のNY市場では、株式が4日続落し12100ドルを割り込み、長期金利は3%を下回る水準が続き、さらに金価格が上昇しました。


これは全て「ドル売り」に繋がる一連の動きと解釈できます。


特に金価格の上昇はドル安の受け皿としての意味合いも強く、「代替通貨」としての役割が指摘されています。


しかし、為替市場では思ったほどのドル安は進まず、上述のように「ドル円は意外に底堅い」といった印象が残ったわけです。


雇用統計の悪化が引き金を引いたドル安も、1日経ったらある程度消化し、平静を装っているようにも見えますが、ドルの上値が重い


展開であることに変化はないものと思われます。





出口戦略の実施に関して「タカ派」の代表格でもあるプロッサー・フィラデルフィア連銀総裁は、昨日ヘルシンキでの講演後の記者会見で


「金融政策の幾分の引き締めは年内に可能だ」とし、(政策変更は)「正しい時期に実施する方法を模索しなければならない。遅すぎれば


罠に落ちるからだ。」と語り、景気刺激の引き上げは、雇用回復が確実になるよりも「かなり前に」開始すべきだとの考えを示しました。


こういった見方はかなり少数派に属しますが、先週末の雇用統計の結果を踏まえての発言としては貴重な意見かもしれません。


ちなみに同総裁はFOMCでの投票権を有するメンバーの一人です。


本日はバーナンキ議長の講演も予定されています。今度は「ハト派」の代表格です。雇用統計の結果についてどんな表現をするのか


興味のあるところですが、マーケットへの影響も大きいだけに注目されます。





豪ドルが堅調な動きを見せています。


本日は午後1時半にRBAの政策金利発表が予定されていますが、洪水の被害もあったことから金利は据え置きと見られます。


5月2日に1.10台を付けた後1.05台割れまで下落し、再び1.10を試す過程にいると予想していますが、1.07台の半ば


では何度か振り落とされています。


この水準を明確に抜けてくれば、1.10もそれ程遠い距離ではないと見ていますが、これも全体的に「ドル安傾向」が継続されている


ことが背景です。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
6/2 トリシェ・ECB総裁 「単一市場と単一通貨、単一の中央銀行がすでにあり、経済的見地からユーロ圏財務省を想定するのは大胆過ぎるだろうか」ドイツでの講演で。   ----    
6/6 ユンケル・ユ−ログループ議長 「われわれは為替レートの政策を持つべきだとこれまで以上に思っている」「ユーロは他の主要通貨に対して過大評価されている」 ユーロドル1.46台から → 1.45台に

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和