今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年6月22日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドルは主要通貨に対して全面安。ギリシャのパパンドレウ内閣の
    信任案が議会で可決されるとの観測が高まり、ギリシャが金融支援を
    受けられるとの見方が広がった。
  • ドル円は値幅が19銭と、80円台前半でほぼ「固定相場状態」が
    続き、動けず。
  • ユーロは上記ギリシャに対する楽観的な見方が広がったことから
    買われ、約1週間ぶりに1.44台まで上昇。ユーロ円も115円台に。
  • 5月の米中古住宅販売件数は昨年11月以来の低水準だったものの、
    事前予想を上回ったことから相場への影響は見られなかった。
  • 株式市場はギリシャ債務危機への懸念後退から大幅続伸。
    銀行株やパソコン大手のHP株などが上昇しダウは4日続伸し、
    1万2200ドルに迫る109ドル高。
  • 株高から債券相場は3日続落し、長期金利は上昇。ただ10年債利回りは
    それでも3%には届かず。
  • 金、原油は小幅に続伸。金は6日続伸し2週間ぶりの高値に。
  • 5月中古住宅販売件数 → −3.8%(年換算481万戸)



ドル/円80.05 〜 80.24
ユーロ/ドル1.4360 〜 1.4423
ユーロ/円115.00 〜 115.61
NYダウ+109.63 → 12,190.01ドル
GOLD+4.40 → 1,546.40
WTI+0.14 → 93.40ドル
米10年国債+0.024 → 2.980%


本日の注目イベント

  • 豪   豪4月ウエストパック先行指数
  • 英   BOE議事録
  • 欧   ユーロ圏6月消費者信頼感
  • 米   4月住宅価格指数
  • 米   FOMC政策金利発表
  • 米   バーナンキ・FRB議長記者会見






今朝7時過ぎにはギリシャ議会で、パパンドレウ政権が信任を得たとのニュースが入って来ました。


300議席のギリシャ国会で信任決議案への賛成は155票、反対は143票でわずかながら


信任票が不信任を上回ったようです。


前日のユーロ圏財務相会合でも「先ずは緊縮財政策が議会を通過すること」が支援融資実行の条件だったわけですから、


まずはひと安心といったところです。


今後は内閣信任をベースに緊縮財政案の成立を目指すことになり、多少ですが、先行きの見通しが明るくなったようです。





ユーロドルは昨日のNY市場で1.44台の前半まで上昇しましたが、先週からギリシャのデフォルト懸念を材料に再三1.41台まで


売り込まれたユーロは大台の1.40を割り込むことなく反発を繰り返してきました。


見方を変えれば、市場は仮にギリシャがデフォルトに陥っても「問題がギリシャに留まってくれていれば」ユーロ圏への影響は


甚大ではないと観ていた可能性もあります。


債券市場やCDS市場ではギリシャの財政破たんを織り込む流れが続いてきましたが、為替市場では手放しで、ドルを買ってユーロを


売るわけにはいかなかったようです。





ユーロドルは1.44台前半まで上昇したことで、「日足」では昨日から「好転」を見せている遅行スパンがローソク足から


明確に離れています。


また「一目均衡表の雲」も上抜けしそうな状況になってきました。


今後市場の目が再び米国の景気減速に着目し、ドル売りユーロ買いに傾き、ユーロドルも1.44台半ばを抜いてくると


ユーロ高に弾みがつく可能性がありますが、現状ではまだギリシャ問題に不透明感が残り、ユーロの方向感もまだら模様です。





ユーロが売られても買われても動かないのはドル円です。


東京市場では朝の1時間だけが「書き入れ時」でその後は無風状態が続いていますが、


最近ではNY市場でも同じような状況になってきたようです。


ここ1ヵ月ほどは、ほぼ80円台での推移が続いており、個人投資家も動かないことから「ドル円離れ」が進んでいるようで、


これまであまり手掛けなかった「ユーロドル」や「豪ドル対米ドル」の取引が増えてきています。


日足チャートでは5月26日の82円09銭を高値に「右肩下がりの抵抗線」ができており、一方下値では6月8日の79円70銭を


底値に「右肩上がりの支持線」を描くことができ、いわゆる「三角保ちあい」(さんかくもちあい)が形成されています。


現状では80円85銭を超えるか、80円を割り込めば「三角保ちあい」を抜けたことになりますが、どちらかと言えば下落リスクのほうが


高いのではないかと観ています。





先日もこの欄で米株式市場の下落について触れましたが、NYダウなどは決定的な売り材料がないなか、


ギリシャ問題や日本の震災に伴うサプライチェーンの遮断を理由に調整が続いてきましたが、


先週後半からは反発に転じています。


昨日も大幅に上昇したことで、先週の底値から約300ドルも上昇しています。


これで上昇に転じるかどうかはわかりませんが、もし上昇が継続されれば債券が売られ米長期金利が上がり、


ドルが買われることになるため今後も注意が必要です。





そして今日はバーナンキ議長の記者会見が行われます。


米経済指標の低迷を受けて景気判断を下方修正する可能性も指摘されています。


また先の講演では米景気は年後半には回復に向かう、との


楽観的な見方も示していましたが、そういった表現が後退するのかどうかも注目されます。


時間は、明日の朝方3時15分から予定されています。















What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
6/2 トリシェ・ECB総裁 「単一市場と単一通貨、単一の中央銀行がすでにあり、経済的見地からユーロ圏財務省を想定するのは大胆過ぎるだろうか」ドイツでの講演で。   ----    
6/6 ユンケル・ユ−ログループ議長 「われわれは為替レートの政策を持つべきだとこれまで以上に思っている」「ユーロは他の主要通貨に対して過大評価されている」 ユーロドル1.46台から → 1.45台に
6/7 バーナンキ・FRB議長 「米経済の生産活動は依然として潜在力を大きく下回る水準だ。そのため、緩和的な金融政策がなお必要とされる」アトランタの会合で ドル円、80円台前半からやや円高ドル安に。
6/9 トリシェ・ECB総裁 インフレ圧力が続いていることに関して「これはわれわれが次回の政策委員会で利上げを決める可能性のある状態を意味するが、ECBはあらかじめ判断することはせず、政策金利に関する次の決定について特定のペースを示唆しているわけではない」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.46台から → 1.44台後半に
6/9 ダドリー・NY連銀総裁 「米経済成長は今年下期に上向き、緩やかな回復を支えられるようになるだろう。ただし、最近の失望を誘う経済データは見通しに対する下向きのリスクが増えたことを示している」NYでの講演で。   ----    
6/14 ドラギ・イタリア中銀総裁 「ECBは債務再編やヘアカット(債務減免)には反対だ」「純粋に自発的なものを除き、いかなる概念も受け入れられない」欧州議会での指名承認公聴会で。   ----    
6/16 グリースパン・前FRB議長 ギリシャ危機を解決する上で「政治システムが機能する可能性は極めて低い」「ギリシャがデフォルトに陥らない公算は非常に小さい」TV番組のインタヴューで。   ----    
6/19 パパンドレウ・ギリシャ首相 「ギリシャは重要な岐路に立っている。この状況の変革はわれわれの手に委ねられており、それがわれわれの責務だ」議会で。   ----    

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和