2011年6月28日(火)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は少ない値幅の動きながらもドル高で推移。
ギリシャの緊縮財政案が可決するとの楽観的な見方や、
米長期金利の上昇からドル買い円売りが優勢に。
ただ高値は80円98銭と、81円台手前では上昇にブレイキ
がかかり81円台乗せには至らず。 - ユ−ロが急反発。上記ギリシャ支援の可能性の高まりと、
サルコジ仏大統領の新規提案からユーロドルは1.41台半ば
から100ポイント以上の上昇を見せる。ユーロ円も115円台
まで上昇。 - サルコジ仏大統領は、同国の大手銀行が保有するギリシャ国債
の70%をロールオーバーする方向で合意できそうだと発言。 - 株式市場は大幅反発。ギリシャのデフォルトが避けられる
との見方や、経済指標の内容が予想より悪化していなかったこと
などを材料に銀行、ハイテク株などが上昇しダウは前日比109ドル高。 - 債券相場は下落し長期金利は上昇。2年債入札が不調だったことに加え
株式市場の大幅高からリスク選好の流れに。 - 金は3日続落し、約1ヵ月ぶりに1500ドルの大台を割り込む。
- 原油は小幅に続落し、一時90ドル台を割り込んだが引けは90ドル
台を維持。 - 5月個人所得 → +0.3%
- 5月個人支出 → ±0%
- 5月PCEコア・デフレーター → +1.2%(前年比)
| ドル/円 | 80.73 〜 80.98 |
| ユーロ/ドル | 1.4168 〜 1.4294 |
| ユーロ/円 | 114.60 〜 115.36 |
| NYダウ | +108.98 → 12,043.56ドル |
| GOLD | −4.50 → 1,496.40 |
| WTI | −0.55 → 90.61ドル |
| 米10年国債 | +0.058 → 2.929% |
本日の注目イベント
- 英 英1−3月期GDP(確定値)
- 独 独7月GFK消費者信頼調査
- 独 独6月消費者物価指数(CPI,速報値)
- 欧 トリシェ・ECB総裁講演
- 米 6月消費者信頼感指数
- 米 4月ケース・シラー住宅価格指数
- 米 6月リッチモンド連銀製造業指数
- 米 フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
- 米 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
ドル円は昨日の週明け東京タイムから堅調に推移し、81円台乗せには至っていませんが80円台後半での取引
となっています。
毎日のように変わるギリシャ支援をめぐる動きから、ユーロドルが反発し「ドル安ユーロ高」になった一方、リスク回避の
流れがやや後退したことからドル円では、「ドル高円安」に動きました。
先週末の展開とは全く逆の動きとなり、ギリシャ支援が実際に行われるのかどうか、いよいよヤマ場にさしかかってきました。
フランスのサルコジ大統領はBNPパリバなど、同国の大手銀行とギリシャ国債の償還に伴うロールオーバー(借り換え)に
ついて合意する見込みだと語っています。
この提案が受け入れられれば、フランスの銀行が保有するギリシャ国債の70%がロールオーバーされることになり、サルコジ大統領は
他の諸国もこの案に追随することを望むとも述べています。
問題はロールオーバーするにしても国債を保有する銀行が「自発的に」行うかどうかです。
「自発的」でないと、格付け会社などからは実質的にデフォルトであると見なされる危険があり、
今後同債券を担保にECBからの資金借り入れができなくなる恐れがあるためです。
ここにきてサルコジ大統領が積極的に動いているのも、フランスに「お家の事情」があるからです。
フランスの大手銀行はギリシャに対するエクスポージャーが他の欧州諸国に比べ圧倒的に多いことが指摘されています。
同国の国債を保有しているばかりでなく、ギリシャ国内に銀行小会社なども保有し「リテール業務」にも進出しており、いわばギリシャは
フランスにとって「お客様」です。
仮にギリシャ国債がデフォルトに陥った場合、フランス大手行は格下げされることになり、
国際金融市場での資金調達や活動に大きな障害がでてくる可能性があります。
このためサルコジ大統領はこの案に消極的だったドイツも巻き込んで、欧州全体でロールオーバーに参加するよう呼びかけています。
ドイツ財務相の報道官は昨日ベルリンで、ギリシャ国債の70%をロールオーバーするフランスの提案を歓迎すると語っています。
ブルームバーグによれば、ドイツはまだ金融機関と協議中だとし、
同国の銀行と保険会社がギリシャ債をどの程度ロールオーバーするかは決まっていないと伝えています。
ギリシャでは日本時間今夜から緊縮財政案の審議が始まり明日には結果が判明しますが、市場の見方では承認されそうです。
そのためユーロドルの買い戻しが活発になっていますが、今後のニュース次第では反落する可能性もあり不安定要因です。
ユーロドル、ユーロ円はともに大きく値が飛ぶことも考えられます。
ポジション管理には十分注意が必要です。
ドル円は昨日もこの欄で書いたように、「日足」では「三角保ちあい」(さんかくもちあい)を上抜けしています。
同時に一目均衡表の「雲の下限」で頭を押さえられている状況にもなっています。
現在80円94銭にある「雲の下限」を抜けても、完全に雲を抜けるには81円40銭程度まで上昇することが必要です。
この水準が抜けるのかどうかは議論のあるところですが、実需のドル売りや利食いのドル売りが待ち構えている一方、
ストップロスのドル買いもありオーダーは売り買い混在しているようです。
資源価格がもう一段下落し、資金が株式市場やドルに向かえばドル反発のきっかけにもなりそうですが、目を米ファンダメンタルズに
向けるとその可能性の低いことに気づかされます。
今週末からは7月入りです。
バーナンキ議長が期待する「年後半」が始まることになるわけですが、「年後半の前半」である7−9月期にどこまで米景気の
好転を示す経済指標がでてくるのかじっくり確認したいと思います。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 6/2 | トリシェ・ECB総裁 | 「単一市場と単一通貨、単一の中央銀行がすでにあり、経済的見地からユーロ圏財務省を想定するのは大胆過ぎるだろうか」ドイツでの講演で。 | ---- |
| 6/6 | ユンケル・ユ−ログループ議長 | 「われわれは為替レートの政策を持つべきだとこれまで以上に思っている」「ユーロは他の主要通貨に対して過大評価されている」 | ユーロドル1.46台から → 1.45台に |
| 6/7 | バーナンキ・FRB議長 | 「米経済の生産活動は依然として潜在力を大きく下回る水準だ。そのため、緩和的な金融政策がなお必要とされる」アトランタの会合で | ドル円、80円台前半からやや円高ドル安に。 |
| 6/9 | トリシェ・ECB総裁 | インフレ圧力が続いていることに関して「これはわれわれが次回の政策委員会で利上げを決める可能性のある状態を意味するが、ECBはあらかじめ判断することはせず、政策金利に関する次の決定について特定のペースを示唆しているわけではない」理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.46台から → 1.44台後半に |
| 6/9 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「米経済成長は今年下期に上向き、緩やかな回復を支えられるようになるだろう。ただし、最近の失望を誘う経済データは見通しに対する下向きのリスクが増えたことを示している」NYでの講演で。 | ---- |
| 6/14 | ドラギ・イタリア中銀総裁 | 「ECBは債務再編やヘアカット(債務減免)には反対だ」「純粋に自発的なものを除き、いかなる概念も受け入れられない」欧州議会での指名承認公聴会で。 | ---- |
| 6/16 | グリースパン・前FRB議長 | ギリシャ危機を解決する上で「政治システムが機能する可能性は極めて低い」「ギリシャがデフォルトに陥らない公算は非常に小さい」TV番組のインタヴューで。 | ---- |
| 6/19 | パパンドレウ・ギリシャ首相 | 「ギリシャは重要な岐路に立っている。この状況の変革はわれわれの手に委ねられており、それがわれわれの責務だ」議会で。 | ---- |
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