今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年7月27日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 米債務上限引き上げ問題が進展を見せずドルは主要通貨に対し
    全面安の展開。
  • ドル円は昨日の東京時間朝方に一時78円を割り込み、約2ヵ月半ぶりの
    77円台を示現するも、介入警戒感もあり78円台に押し戻される展開が続く。
    NY市場では77円83銭まで下落し、そのまま77円台後半で引ける。
  • ドルはその他の通貨に対しても売られ、スイス、ニュージーランドドル
    などは直近の最高値を更新。豪ドルも1.09台半ばと2ヵ月半ぶりの
    高値を取ってきた。
  • 株式相場は連日の大幅安。債務上限問題の難航を嫌気し、3Mなどの株価が
    大幅に下落し、ダウは91ドル安で1万2500ドル割れ目前に。
  • 債券相場は反発。2年債入札が好調だったことから長期金利は再び3%割れ。
  • 金は続伸。ドル安の流れが加速したことで金への需要が高まり高値を更新。
    原油価格も小幅に続伸し100ドル台を目指す展開に。
  • 5月ケース・シラー住宅価格指数 → −4.51%
  • 7月消費者信頼感指数 → 59.5
  • 7月リッチモンド連銀製造業指数 → −1
  • 6月新築住宅販売件数 → 31.2万件



ドル/円77.83 〜 78.17
ユーロ/ドル1.4456 〜 1.4526
ユーロ/円112.80 〜 113.23
NYダウ−91.50 → 12,501.30ドル
GOLD+4.60 → 1,616.80
WTI+0.39 → 99.59ドル
米10年国債−0.050 → 2.955%


本日の注目イベント

  • 豪   豪第2四半期消費者物価指数
  • 欧   6月ユーロ圏マネーサプライ
  • 独   独7月所飛車物価指数(速報値)
  • 米   6月耐久財受注
  • 米   ベージュブック(地区連銀掲載報告)






米債務上限引き上げ交渉が依然として合意に達せず、オバマ大統領は昨日の現地時間夜ホワイトハウスで国民向けに会見を行い、


「米国の増大する債務が経済に深刻な損害を与える恐れがある」と警告をするとともに、「議会は将来の財政赤字削減


への取り組みで妥協する必要がある」と訴えました。


また合意に向け「均衡のとれたアプローチ」(Balalanced approach)をすべきだと議員に対して呼びかけていました。


しかし、その後の合意のめどは今のところ立っておらず、ギリギリの交渉が続けられるものと見られます。





交渉が難航し米国債のデフォルトリスクが徐々に高まってきていることから、為替市場では「ドル全面安」の展開


が加速し、スイスフランは最高値を更新。ニュージーランドドルも変動相場制移行以来の高値を更新し、円も3月17日以来の


77円台を記録。さらにユーロ、豪ドル、ポンドなども対ドルで大幅に上昇しています。


またドル安が進んだことで、金価格は連日の「史上最高値更新」を続けており、「ドル離れ」が急速に進んでいる


状況です。


市場では債務上限問題は「最後には決着する」との見方で一致しているようですが、仮に合意できたとしても米国債の格下げリスクは


残りそうです。


このため債務上限問題がかたずいたとしてもドルの反発は限られそうです。





ドル円は徐々に上値を切り下げついに77円台に突入です。


結局、これまでの所介入の形跡は見られず、介入警戒感を意識しながらも円買いが進んできました。


この先ドル円がどこまで下落するのか予測するのは難しいですが、「日銀の介入が出るまで」は怖いもの見たさの円買いが続くものと


思います。


もっとも、仮に介入があったとしても「単独介入」である可能性が高いことからドルの反発は限られそうです。


個人的には77円台のどこかの水準では介入が実施されると予想していますが、その場合でも80円台に届くかどうか、


といったところではないでしょうか。





結局今回の円高はドルサイドの問題が主因です。米国が「これ以上のドル安は望まない」との声明をだし、それでもドル安が進むようなら


日銀と協調して市場介入に踏み切ることが、現在のドル安円高の流れを変える唯一の方法ではないでしょうか・・・。


本来なら米景気が回復し、米金利が上昇すれば資金の流れが米国に逆流するはずですが、その兆候はありません。


今年春先には「米国は年内には利上げする」といった見方もあり、年後半にかけて米景気は回復するとの期待がありましたが、5月、6月の

雇用統計の大幅な落ち込みが示すように、その可能性はほぼなくなりました。


米ファンダメンタルズの好転によるドル反発はまだ先の話と言わざるを得ません。





本日のドル円は介入警戒感がある中、どこまでドル円を売り込めるのかを探る展開かと思います。


個人投資家はドル円の「ロング」で苦戦しているようですが、投機筋は逆に「ショート」で、どこかにストップロスのドル買い注文を


セットしていると考えられます。


昨日も一時急激なドル買い戻しが見られたように、「ショート筋」のストップをあぶり出すような流れになればドルの反発も期待できますが、


逆に「ロング筋」のストップが執行されるようだと、もう一段のドル下落が進み、日銀の介入を引き出すことになるかもしれません。


77円台半ばから下方水準では、突っ込みすぎに注意が必要かと思います。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
7/7 トリシェ・ECB総裁 「ECBの金融政策スタンスは依然として緩和的だ」「最近の物価動向が中期的に幅広いインフレ圧力上昇につながらないようにすることが不可欠だ」追加利上げを決定した後の記者会見で。 ユーロドル1.4220 → 1.43台後半に。
7/13 バーナンキ・FRB議長 「このところの景気低迷が予想よりも根強く続き、デフレリスクが再び上昇する可能性が残っている」「経済情勢により金融政策の調整が適切だと考えられる場合は、当局には対応する用意がある」議会証言で。 ユーロドル1.41台 → 1.42台後、ドル円79円台 → 一時78円台半ばに。
7/19 メルケル・独首相 「ユーロ圏の債務問題は一挙に解決できるものではない」21日に開催される欧州首脳会議でも危機が収束しないとの見方を示す。。 ユーロドル1.42台 → 1.41台半ばに。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和