2011年8月9日(火)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 欧米の信用不安は収まらず、リスク回避の動きが鮮明に。
スイス、円が買われ、その他主要通貨ではドルが買われる展開に。 - ドル円はG7緊急電話会議が開催された時点では78円台だったが、
介入に関する合意も無く、上値が重かったことから77円台に入り、NYでは
債券相場の急騰から長期金利が下落したこともあり77円50銭を付ける。 - ユーロも上値が重く、1.42台後半が抜けずにジリ安に。
- 資源価格の急落を受け、豪ドルが大幅に値を下げる。対ドルでは1.01台後半まで、
対円でも79円台前半まで値を下げる。 - 株式市場の下げが止まらない。米国債格下げの動揺が収まらず、ダウは今年最大の
下げ幅である634ドル安を記録し全面安。大台の1万1千ドルを大きく割り込む。 - 債券相場は格下げの影響はほとんどなく、株価の大幅な下げからリスク回避が
進み価格は最大の上昇を記録。長期金利は2年半ぶりに2.3%台に。 - 金は急上昇。通貨としての側面に加え、安全資産としての見直し買いが入り
61ドル高で一気に1700ドル台に乗せる。一方、原油価格は急落。前日比5ドル
下げ、昨年11月以来の81ドル台まで売られる。 - オバマ大統領は株価急落を受けホワイトハウスで演説を行い、格下げは政治システム
が疑われているからだとし、米国は常に「AAA」の国だとのメッセージを国民向けに
発した。 - 格付け会社ムーディーズは米国債の格付けを「Aaa」であることを再確認した。
| ドル/円 | 77.50 〜 77.90 |
| ユーロ/ドル | 1.4130 〜 1.4250 |
| ユーロ/円 | 109.72 〜 110.87 |
| NYダウ | −634.76 → 10,809.85ドル |
| GOLD | +61.40 → 1,713.20 |
| WTI | −5.57 → 81.31ドル |
| 米10年国債 | −0.247 → 2.316% |
本日の注目イベント
- 日 7月マネーストック
- 中 中国7月生産者物価指数
- 中 中国7月鉱工業生産
- 中 中国7月小売売上高
- 中 中国7月消費者物価指数
- 英 英6月鉱工業生産
- 英 6英月貿易収支
- 米 FOMC
- 加 カナダ7月住宅着工件数
S&Pによる米国債格下げは一体何だったのか?
格下げによって「債券安、株安、ドル安」のトリプル安が起こると予想されていましたが、一夜明けて見たら債券価格は今年最大級の
上げ幅を記録し、円とスイス以外ではドルは買われ、株価だけが突出して売られる展開になりました。
「リスク回避」そのものでしたが、結局米国債に対する格下げは米国債自体には何の影響もなかったわけで、
もっとも影響を受けたのが株価とそして、オバマ大統領のようです。
今朝の報道では、オバマ大統領は金融市場の混乱を受けホワイトハウスで演説を行いました。
米国が格下げされたのは「ワシントンの政治システムが問題」だったと素直に認めていましたが、米国は常に「AAA」の国だ、
と言った言葉にはむなしさもにじみ出ていたように感じました。
同大統領にとって、失業率の9.1%と米国債格下げという事実は来年の大統領選にとってかなりの「重荷」になってくるはずです。
「失業率が8%を超えていて大統領に再選された人はいない」という過去の歴史に従えば、
2013年1月の首都ワシントンの「ヴィクトリーロード」を歩いているのはオバマ氏とミシェル夫人ではないかもしれません。
それにしても世界的に株価の下落は止まりません。
昨日は日経平均も200円を超す下げを記録。
欧州の主要株式市場も大幅な下げに見舞われ、NYダウに至っては今年最大の下げ幅である
634ドル安で取引を終えています。
NYダウは2日前にも500ドル超下げており、この20日間ほどで1400ドル(約11%)と大幅な下落を記録しています。
このままではますます米景気の回復が遠のき、個人消費を中心に景気の底割れの可能性が出てきます。
この事態を打開するにはFRBが次の一手を打つしかありません。
今日のFOMCが非常に注目されます。
FRBは何らかの対策を講じてくるものと思われます。
すぐに「QE3」を実施する可能性は低いものの、量的緩和を含む対策を検討すると見られます。
FRBに対するプレッシャーも高まってきており、明日朝(日本時間午前3時15分)の声明文に大いに期待が集まります。
ドル円はG7の会議からは特に介入に関する声明も無く、米国債の格下げにともなう混乱を阻止する具体策もなく、
会議終了後に出された声明文もこれまで通りの内容で具体性に欠けたことから株価の下落は止まらず、
ドル円も約1円ほど円高方向に振れる結果になっています。
欧米が協調介入には消極的だったとの見方もあり、今後も介入があったとしても「単独介入」であることが確認された格好です。
ドル円はNY市場で77円50銭まで下落しています。先週4日の介入は77円10−20銭の水準で実施されたことから、
先ずこの水準では注意が必要です。
ただ、今朝の一部新聞の報道では野田財務大臣が本日辞任し、
民主党の代表選に出馬することを表明するのではないかと伝えています。
仮にそうだとすれば、財務大臣不在の中「為替介入」も実施できないのではないかといった憶測もでてきそうです。
しかし、76円台では介入しないわけにはいきません。
ドル円が下落スピードを速めれば「75円」が見えて来るからです。
円は勢いがつくと止まらない傾向があります。3月17日早朝の「20分で4円の下落」は投機的な動きがあったとしても、
そのスピードには驚かされました。
ドルがさらに下落すれば「基軸通貨としてのドル」の存在価値さえも危うくなりかねません。
今週日曜日の朝日新聞の朝刊一面には「ドル時代終わりの始まり」といった見出しが躍っていました。
やや「誇張」だとは思いましたが、何かの「予兆」なのかもしれません。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
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