2011年8月22日(月)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はNY市場に入ると徐々に値を切り下げ、今年3月に記録した
76円25銭を割り込むと一気に75円95銭まで下落。
日本の金融当局者の発言が介入に消極的だったと受け止められたことや、
米国債の利回りが低下したことなどから円が買われた。引けにかけては
ドルが買い戻され76円台半ばと、この日の安値圏で取引を終える。 - ユーロドルは明確な方向感もなく1.43台後半から1.44台半ば
で小動き。 - 株式市場は世界経済の先行き不安が払しょくできず、ダウは大幅に下落。
HP株や金融株が下落しダウは172ドル安と、1万900ドル台を割り込む。 - 債券相場は上昇。前日最高値を更新した10年債利回りは、この日は小幅に
下落。30年債などが大きく買われた。 - リスク回避の流れが一段と進み、金は大幅に続伸。株式市場からの資金が
流れ込み、一時1881ドルまで買われる。
引けは1852ドルと投機的な動きを一段と強める。原油価格は小幅に下落。
| ドル/円 | 75.95 〜 76.56 |
| ユーロ/ドル | 1.4377 〜 1.4453 |
| ユーロ/円 | 109.72 〜 110.26 |
| NYダウ | −172.93 → 10,871.93ドル |
| GOLD | +30.20 → 1,852.20 |
| WTI | −0.12 → 82.26ドル |
| 米10年国債 | +0.008 → 2.070% |
本日の注目イベント
- 米 7月シカゴ連銀全米活動指数 <
先週末のNY市場では、ドル円がついに75円台に突入してます。
とは言ってもドルの安値が75円95銭でしたので、わずか5銭でしたが「75円台」を記録し、円の史上最高値を更新したことになります。
76円台が定着してから約2週間ほどかかっていますが、個人的には「時間の問題」だったと思っていたこともあり、
驚きはなく、むしろ「かなりに時間がかかった」というのが正直な印象です。
77円割れの水準では政府・日銀による介入があるものと予想していましたが、それも76円台半ばでも見られなかったことで、
「介入しづらい」と同時に「次の介入ではサプライズ」を狙っているのではないかとの見方に変えていました。
76円25銭という3月につけた円の最高値を更新しましたが、NYでの引け値は前日と変わらず76円台半ばです。
「最高値更新」の割には線香花火のような終わり方をしています。
短期的な値動きを表す「1時間足」では「長い下ヒゲ」が出ており、これは前回、前々回の円が最高値を更新した時を全く同じです。
つまり、この後はすぐにもう一段の円の最高値をつけに行く可能性は少ないと思われます。
しばらくは再び76円台での「もみ合い」が続き、その後に75円台のどこかで「最高値を更新」するのではないかと見ています。
ドルが75円95銭を底値に反発して行く可能性は少ないでしょう。
実態経済の悪化は消費者信頼感指数でも明らかにされており、FRBは今後2年間はゼロ金利政策を継続すると宣言しています。
加えて、今週末にはバーナンキ議長がワイオミング州ジャクソンホールで注目の講演を行い、一部には「QE3」にも言及するのでは
ないかと取り沙汰されています。
確かに1年前の講演では「QE2」の可能性を示唆しましたが、現在はその当時と比べて状況も変わっており、さすがに「QE3」への
言及はないものと思います。
米国債の最大の保有国である中国は、米国の量的緩和が通貨高と準備通貨の価値の下落を招くと、強く非難しています。
自国通貨高で苦しんでいるのは中国だけではありません。ブラジルなど新興国も同様に自国通貨高による景気の悪化に懸念を表明しています。
また、日本やスイスもある意味同様な状況に置かれており、記録的な自国通貨高に対応を迫られています。
さらに、1年前よりインフレ懸念は大幅に高まっています。
「QE3」は、その効果以上に資源高をを通じ世界中に「副作用」を拡大していると言えます。
そのため、これ以上の金融緩和策にはFOMCメンバーの、コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁も明確に反対の立場を示しています。
バーナンキ議長もそのあたりは十分に認識していると思われ、「QE3」実施の可能性は低いと思います。
しかし、それでも講演で米景気の回復力が想定以上に遅いなど、米景気の現状認識を「下方修正」するような発言が出ると、再び株が売られ、
債券が買われ、ドル安が進む「リスク回避の動き」が加速することも考えられます。
市場がドル安に傾いている以上「QE3」に触れなくも、まだしばらくはドルのジリ安が続くのかも知れません。
今朝の経済紙では、政府・日銀による市場介入の可能性が高い、との報道があります。
そのせいか、すでにドル円は反発して取引が始まっており、76円台後半までドル高が進んでいます。
先週末のNYでのドル底値からは1円程度の反発で、「1時間足の下ヒゲ」はさらに長くなっています。
この水準では、介入の可能性がないことは先週確認されていますが、東京株式市場が大きく値を下げ76円を割り込む水準では
介入の可能性が高まることから注意が必要です。
報道によると、単独でも円売り介入を行い、来月に予定されている日銀の金融政策決定会合も前倒しで開催し、追加緩和を行う
構えの様です。
市場では依然としてリスク回避の流れが支配的であることから、円が先行きもう一段強含むと見られますが、75円を突破して
さらに70円に向かうかどうかは不明です。
円の実力からすればかなり「過大評価」されているとは思われます。
ここから先は「マネーゲーム」の領域に入っていく、と考えてもいいのかも知れません。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 8/12 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「市場金利は全般的に低下した。これは経済活動や雇用にとってある程度の追加支援となるだろう」FOMC声明を受けて。 | ---- |
| 8/12 | コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 | 「(PCEデフレーターなど価格指数の上昇に触れ)こうした経済の変化に対応する適切な措置が追加緩和策とは思えない」FOMCの決定に異議を唱える理由を聞かれて。 | ---- |
| 8/15 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「FRBのバランスシートを拡大もしくは資産ポートフォリオの構成内容の修正は可能だ。景気が縮小領域に逆戻りした場合、これらの措置を十分な規模で実施する限り、非常に高い効果が得られるだろう」アラバマ州の講演で。 | ---- |
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