2011年8月29日(月)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 米ジャクソンホールでのバーナンキ議長の講演は、「QE3」に
関する具体的な言及はなかったものの、9月のFOMCの開催期間を
2日間に延ばすなど、追加緩和に含みを持たせた。 - ドル円は講演直後77円台に戻す場面があったが、追加緩和の
可能性を否定できないことから76円台半ばまでドル安が進み引ける。 - ユーロドルも一旦は売られたものの、緩和期待から買われ1.450
を伺う水準まで反発。議長講演による為替へは影響は限定的だった。 - 株価は乱高下。「QE3」への言及がなかったことで、一時200ドルを
超す下げを見せた後、FRBは幅広い選択肢を持つとの発言を材料に急反発。
結局、ダウは134ドル高で取引を終える。 - 債券相場は続伸。バーナンキ議長が具体策を示さなかったことに反応し、
価格は上昇し長期金利は小幅に低下。 - 金は大幅に続伸。「リスク回避」の流れは変わらないとの見方から
見直し買いが入いり、34ドルと大幅高。
原油は依然小動きで85ドル台で変わらず。 - 第2四半期GDP(改定値) → +1.0%
- 8月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 55.7
| ドル/円 | 76.50 〜 77.07 |
| ユーロ/ドル | 1.4328 〜 1.4502 |
| ユーロ/円 | 110.10 〜 111.19 |
| NYダウ | +134.72 → 11,284.54ドル |
| GOLD | +34.10 → 1,797.30 |
| WTI | +0.07 → 85.37ドル |
| 米10年国債 | −0.042 → 2.190% |
本日の注目イベント
- 日 民主党代表選
- 独 独8月消費者物価指数(速報)
- 欧 トリシェ・ECB総裁、レーン・欧州委員会委員長証言
- 英 ロンドン市場休場(バンクホリデー)
- 米 7月個人所得
- 米 7月個人支出
- 欧 7月PCEコア・デフレーター
- 米 7月仮契約住宅販売件数
- 米 8月ダラス連銀製造業水準
注目のジャクソンホールでのバーナンキ議長の講演は市場の反応を最小限に抑えた「絶妙な内容」でした。
具体的な「QE3」への言及はなく、株式市場を中心に「失望売り」が加速するや、9月のFOMCでは追加の金融緩和策を
検討するとし、会合を2日間に延長すると発表しました。
市場はいずれ「QE3」は実施されるとの見方に傾き、株価は上昇し、ドル安傾向が強まりました。
議長は「米景気の回復の勢いは想定よりも弱い」との認識を示し、何らかの手を打たなければならないとの姿勢を示したわけです。
そのため「FRBは幅広い政策手段をもっている」ことを強調しています。
9月のFOMCの開催期間を2日間に延期し、そこで追加緩和策を協議するとのメッセージを市場に送っています。
会合は9月20日ー21日に行われますが、今後約1ヵ月間ある時間軸の中で経済指標の変化を吟味し、どのような追加策を実施するかを
検討する様です。
結局議長は、市場に失望感を与えずに時間を稼いだわけが、米景気の現状からすると、何らかの緩和策が取られる可能性はかなり高いを思われます。
ただ、それでも単純に追加緩和を実施すればいいわけではなく、政策運営はますます難しさを増してきそうです。
今後の米経済指標がますます重要なってきますが、その中でも特に「インフレ指標」には相当意識をするのではないかと思います。
8月のFOMCでは2013年半ばまでは現行の低金利政策を継続することを決めましたが、反対票が3票ありました。
反対票の根拠は「インフレを招く」というものです。
昨年の同じ時期FRBは「QE2」を実施しましたが、当時とはインフレ圧力が全く異なっています。
そのため米経済指標の中でも特に「CPI」と「PCEコアデフレーター」には注意が必要です
これらの数値が2%に近づくようであれば追加緩和の実施が見送られる可能性もあるからです。
「景気の悪化」と「インフレ懸念」が進む中でバーナンキ議長も厳しい判断を求められそうです。
先週ドル円は約2週間ぶりに77円70銭まで反発しましたが、やはり上値は重く76円台に押し戻されるのにそれ程時間はかかりませんでした。
上値が重いことはある程度確認できたことから、今週はどこまで下値があるか、あるいはその際の政府・日銀の介入姿勢を探る展開に
なろうかと思います。
政府・日銀としても「バーナンキ議長の講演を確認してから」との考えがあったものと推測され、ドル安が進んだ場合には、当然介入を
実施してくるものと思われます。
個人的には76円台前半から76円台割れでは介入の可能性があると思います。
もちろん、その際の株価の動向も重要な判断材料になるものと思われますが、今週は重要な経済指標も多く荒っぽい展開になりそうです。
経済指標と同時に米株式市場の動きも重要です。
追加緩和を先取りして株価が堅調に推移してくれば「リスク回避」の流れも多少弱まり、ドルも極端に売られることはないと思われます。
米株高が進めば日経平均株価も底堅く推移することから、当局の介入の可能性も弱まります。
一方追加緩和の実施は、米金利は当面上がらず「出口戦略」がますます遠のくことを意味し、金利差からドルが売られ易い状況になります。
市場がどちらの方により傾くのかを見極める必要が出てきそうです。
テクニカルでは77円台前半が重く、下値では76円50銭以下がサポートされそうです。
そのため先週と同じような動きが予想されますが、19日に記録した75円95銭の「長い下ヒゲ」も気になるところです。
今週も頑張っていきましょう。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 8/12 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「市場金利は全般的に低下した。これは経済活動や雇用にとってある程度の追加支援となるだろう」FOMC声明を受けて。 | ---- |
| 8/12 | コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 | 「(PCEデフレーターなど価格指数の上昇に触れ)こうした経済の変化に対応する適切な措置が追加緩和策とは思えない」FOMCの決定に異議を唱える理由を聞かれて。 | ---- |
| 8/15 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「FRBのバランスシートを拡大もしくは資産ポートフォリオの構成内容の修正は可能だ。景気が縮小領域に逆戻りした場合、これらの措置を十分な規模で実施する限り、非常に高い効果が得られるだろう」アラバマ州の講演で。 | ---- |
| 8/26 | バーナンキ・FRB議長 | 「米景気の回復の勢いは想定よりも弱い」「FRBは幅広い政策手段をもっている」ジャクソンホールでの講演で。 | 77円台前半----76円台半ば |
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