2011年8月31日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 米経済指標の内容は悪化を示していたものの、市場への影響はなく
ドル円は小動き。76円台半ばから後半で推移し値幅も20銭程度。 - ユーロは1.45台でもみ合った後、景況感の悪化が伝えられると
1.44台割れまで下落。3日ぶりに1.43台後半まで売られる。 - シカゴ連銀のエバンス総裁はメディアとのインタビューで、さらなる
追加緩和が必要との考えを表明。 - 株価は3日続伸。FOMC議事録では一部のメンバーが一段の緩和が
必要との立場を示していたことが材料となり、ダウは20ドル高。 - 債券相場は反発。消費者信頼感の悪化が安全資産の債券買いに繋がり、
価格は上昇、金利は小幅に低下。 - 金は大幅高で1800ドル台に乗せる。追加緩和が実施されるとの
見方が強く、先回りした資金が金、原油価格を押し上げた。 - 6月S&Pケースシラー住宅価格指数 → −4.52(前年比)
- 8月消費者信頼感指数 → 44.5
| ドル/円 | 76.61 〜 76.81 |
| ユーロ/ドル | 1.4398 〜 1.4466 |
| ユーロ/円 | 110.52 〜 110.93 |
| NYダウ | +20.70 → 11,559.95ドル |
| GOLD | +38.20 → 1,829.80 |
| WTI | +1.63 → 88.90ドル |
| 米10年国債 | −0.088 → 2.176% |
本日の注目イベント
- 日 7月鉱工業生産
- 独 独8月失業率
- 欧 ユーロ圏8月消費者物価指数(CPI)
- 欧 ユーロ圏7月失業率
- 米 8月ADP雇用者数
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
- 米 8月シカゴ購買部協会景気指数
- 加 カナダ第2四半期GDP
8月に開催されたFOMCの議事録が公開されました。
議事録では、少数のメンバーが景気浮揚と失業率の低下に向け一段と積極的な措置を支持するとの考えを示していたことが
分かりました。
先週末のジャクソンホールでのバーナンキ議長の講演内容とも合致しており、9月のFOMCでは何らかの緩和策が打ち出される
可能性が高まってきました。
8月のFOMCでは、国債の追加購入など景気押し上げに向けた様々な手段について議論を行ったことも明らかになっています。
さらに長めの国債を購入し長期金利の低下を促し、住宅ローン金利をさらに押し下げる効果を狙ったり、超過準備金の金利を
現在の0.25%からもう一段引き下げる案などが議論された様です。
また少数のメンバーは景気回復が「なおも多少不安定」であり、より実質的な行動を支持していました。
シカゴ連銀のエバンス総裁は昨日CNBCのインタビューで「私はFOMCのメンバーの中で最も積極的な政策を支持している」
と、自らの立場を鮮明にしていることから、同総裁を中心にさらなる追加緩和が議論されたものと見られます。
一方、追加緩和を実施した場合、原油価格等の高騰を招き、インフレ圧力を増加させることになる点については特に議論が無かったようです。
昨日の金や原油価格の上昇は、追加緩和期待が価格を押し上げたものと思われます。
先週の金曜日以来、NY株式市場は3連騰し、急落した金価格は急速に切り返し、原油価格も約1ヵ月ぶりに90ドルに迫ろうとしています。
まさしく、市場が追加緩和を織り込み始めてきたことの証左です。
このような状況になると米金利の低下が見込まれ、金利差からドル円が円高方向に推移するとの見方もできそうです。
ただ、一段の追加緩和は株価にとってプラスに働き、株価の上昇が債券売りに繋がり米金利が上昇すると見ることもできます。
このあたりは実際の市場の反応を見なければわかりませんが、米長期金利の低下余地は限られていると見ています。
このところ大きな値動きはなかったものの、堅調に推移しているユーロが3日ぶりに下落しています。
ユーロ圏の景況感が大幅に低下したことが背景ですが、やや景気鈍化の兆しが観られ追加利上げ観測が後退してきています。
南欧の財政問題は依然としてくすぶるものの、ECBによる積極的な国債の購入でソブリンリスクは一段落しています。
以前にも述べましたが、こうなると市場はユーロ圏の景気に目を向け、ユーロ圏をけん引してきたドイツの景気にややブレイキがかかって
来たことを意識し始めたところです。
先週発表されたifo企業景況感指数やZEW景気予測指数が急速に悪化しています。
本日もドイツの8月の失業率が発表されますが、悪化しているようだとユーロ売りに拍車がかかることにもなり注意が必要です。
ユーロドルのテクニカルを観ると、1.4320が重要なサポートポイントかと思います。
この水準は7月12日の1.3837からのトレンドラインにあたり、このレベルを上回っていることが上昇の条件になろうかと思います。
もっとも、上値もここ約3ヵ月間は1.45台半ばが抜けずに頭を押さえられる展開が続いています。
また、ユーロ円はここ数週間109円半ばから111円半ばが抜けずに明確な方向感は掴みにくい状況になっています。
ドル円が大きく上昇し、78円台に乗せるような事態にならない限りユーロ円の大幅な上昇は見込めないと思われます。
週末の雇用統計に期待、というところでしょうか・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 8/12 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「市場金利は全般的に低下した。これは経済活動や雇用にとってある程度の追加支援となるだろう」FOMC声明を受けて。 | ---- |
| 8/12 | コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 | 「(PCEデフレーターなど価格指数の上昇に触れ)こうした経済の変化に対応する適切な措置が追加緩和策とは思えない」FOMCの決定に異議を唱える理由を聞かれて。 | ---- |
| 8/15 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「FRBのバランスシートを拡大もしくは資産ポートフォリオの構成内容の修正は可能だ。景気が縮小領域に逆戻りした場合、これらの措置を十分な規模で実施する限り、非常に高い効果が得られるだろう」アラバマ州の講演で。 | ---- |
| 8/26 | バーナンキ・FRB議長 | 「米景気の回復の勢いは想定よりも弱い」「FRBは幅広い政策手段をもっている」ジャクソンホールでの講演で。 | 77円台前半----76円台半ば |
| 8/30 | エバンス・シカゴ連 | 「さらなる緩和が望ましい」「私はFOMCのメンバーの中で最も積極的な政策を支持している」CNBCとのインタビューで。 | ---- |
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