今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年9月2日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ISM製造業景況指数が市場予想より強めだったことでドルは
    主要通貨に対して堅調に推移。
  • ドル円は76円台後半から77円台前半で小動き。前日に比べると
    ややドル買い戻しが優勢に見えるものの依然上値は重い。
  • ユーロ圏PMIの悪化を受けユーロが続落。対ドルでは1.42台前半まで
    売られ、対円でも109円台半ばまで下落。スペイン国債入札の不調も
    ユーロの上値を抑えた。
  • 株価は朝方は堅調に始まったものの、引け値では5日ぶりの反落。
    GSが本日の雇用統計の雇用者数の予想を下方修正したことなどに反応し
    ダウは120ドル安。
  • 債券相場は反発。経済指標の悪化トレンドは続くとの見方から価格は上昇し、
    金利は低下。
  • 金価格と原油は小動き。金は売られ原油は高止まり。
  • 8月ISM製造業景況指数 → 50.6
  • 週間失業保険申請件数 → 40.9万人



ドル/円76.73 〜 77.18
ユーロ/ドル1.4227 〜 1.4315
ユーロ/円109.53 〜 110.17
NYダウ−119.96 → 11,493.57ドル
GOLD−2.60 → 1,829.10
WTI+0.12 → 88.93ドル
米10年国債−0.102 → 2.132%


本日の注目イベント

  • 欧   ユーロ圏7月生産者物価指数(PPI)
  • 米   8月雇用統計






ドルが全般的に買い戻されややドル高に振れています。


昨日発表されたISM製造業景況指数が市場予想ほど悪化していなかったことがややドル買いに繋がりました。


7月は「50.9」だった同指数はこのところの米景気悪化に伴い事前予想は「48.5」と大幅な低下が見込まれていました。


フィラデルフィア連銀製造業指数やNY連銀製造業指数がすでに悪化しており、米国全体を示す同指数も前月比相当に悪化すると


見られていたことが背景です。





同指数は「50」を割り込むと製造活動が縮小していると見られ、景気の分かれ目を示す指標として知られています。


結局、「50」を超えていたことで今月のFOMCでの追加緩和期待がしぼみドルが買い戻され、株価が軟調に推移しました。


特に対ユーロではドル高ユーロ安が進んでいます。





今週初めにも指摘しましたが、ユーロ圏の景気に暗雲が立ち込め始めたことで、利上げ観測は後退し、


市場の目は「債務問題から景気へ」移る可能性がでてきたということです。


昨日発表された8月のユーロ圏製造業PMIは「49.0」で、予想を下回りました。景気の分けれ目の「50」を割り込んだことで


今年に入って2回政策金利を引き上げ、さらに年内にもう1回あるのではないかと見られていた利上げ観測は急速に後退し、


ユーロ売りに繋がっています。


ユーロドルは1.42台前半まで下落し3週間ぶりの水準まで売られています。


テクニカルでも重要な値位置にいます。「日足」では7月12日に1.38台からの上昇トレンドを支持してきたサポートラインまで下落して


きました。1.42台を割り込むとこのサポートラインを下抜けすることになり、下落に拍車がかかる可能性もありそうです。


「MACD」も既にデッドクロスを示していることから注意が必要です。反対にこの水準で再びサポートされれば1.44程度までの反発は


ありそうです。今夜の雇用統計でドル売り材料がでて、さらにドル安が進むようならその可能性も十分考えられます。


いずれにしても、ユーロ圏をけん引するドイツの経済指標からは目が離せません。





本日は米8月の雇用統計が発表されます。


事前予想では6万5千人の雇用増加ですが、7月の11万4千人増からはすでに5万人ほどの減少が見込まれています。


米ゴールドマンは雇用者数の予想を従来の5万人から下方修正し、2.5万人に半減させました。


もし、この予想が正しいような状況になれば、ドルは売られ株価が下落することになろうかと思いますが、株式市場では


雇用の悪化は「追加緩和の可能性が高まる」との見方から株価が上昇することも考えられます。


もっとも、ゴールドマンとは対照的にムーディーズのエコノミストは昨日、予想を従来の3万人増から5万人増に引き上げています。





確かにこのところ米企業の雇用調整の動きは金融機関を中心に目につきます。


大手米銀はトレーディング部門や投資銀行部門の人員調整に動いていますが、これは何も米銀に限ったことではなく、イギリスでも


HSBCがグローバルで大幅な人員削減を決めた他、バークレーズキャピタルでも同様に人員削減が行われています。


またクレディスイスや仏ソシエテなども同様で、金融機関の雇用調整は世界的な景気低迷と無関係ではありません。


本日の東京市場は雇用統計を前に静かな動きになりそうです。





台風が西日本に近づいています。良い週末を・・・・。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
8/12 ダドリー・NY連銀総裁 「市場金利は全般的に低下した。これは経済活動や雇用にとってある程度の追加支援となるだろう」FOMC声明を受けて。     ----   
8/12 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 「(PCEデフレーターなど価格指数の上昇に触れ)こうした経済の変化に対応する適切な措置が追加緩和策とは思えない」FOMCの決定に異議を唱える理由を聞かれて。     ----   
8/15 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「FRBのバランスシートを拡大もしくは資産ポートフォリオの構成内容の修正は可能だ。景気が縮小領域に逆戻りした場合、これらの措置を十分な規模で実施する限り、非常に高い効果が得られるだろう」アラバマ州の講演で。     ----   
8/26 バーナンキ・FRB議長 「米景気の回復の勢いは想定よりも弱い」「FRBは幅広い政策手段をもっている」ジャクソンホールでの講演で。 77円台前半----76円台半ば
8/30 エバンス・シカゴ連 「さらなる緩和が望ましい」「私はFOMCのメンバーの中で最も積極的な政策を支持している」CNBCとのインタビューで。     ----   

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和