今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2008年7月17日(木)


おはようございます。


米銀大手の四半期決算発表で先陣を切って昨日ウェルズ・ファーゴの発表がありました。

純利益が前年同期比マイナス23%でしたが、市場ではもっと悪い数字を予想していたこともあり、概ね好感されたようです。

今から30年ほど前、米サンフランシスコ郊外のバークレーにいた時、この銀行で口座を開設したことがあります。

西海岸のLAやSFを中心とする」この銀行のシンボルは「幌馬車」でした。開設したパスブック(通帳)に幌馬車の

マークが入っていたことを思いだしました。口座開設時に担当した黒人女性からパスワードの他に、そのパスワードを

忘れたときのため本人しか分からない事柄を求められました。今で言う、「嫌いな食べもの」「飼っている猫の名前」に

当たるものです。

「Mothers maiden name」です。私の母親の旧姓だろと理解して答えましたが、今から30年まえの話です。

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル/円は朝方103円台に突っ込んだものの急速に値を戻しました。
  • 6月のCPIが前月比プラス1.1%と2005年9月のハリケーンカトリーナの影響があった同月を除くと実に、
    26年ぶりの高い上昇率となった。
  • バーナンキ議長はこの日、下院の議会証言でこのCPIを受けて「上昇率は高すぎる」と発言し、インフレ阻止の姿勢を示しました。
  • 加えて、朝方だれていたNYダウが急騰。前日比276ドル上げ、さらに原油価格も大幅に下げたことでドルは急上昇。
    ストップロスも巻き込みながら105円台へ戻し、この日のドル高値近辺で引けました。
  • 6月の鉱工業生産 → プラス0.5%

ドル/円103.77〜 105.20
ユーロ/円165.65 〜 166.51
NYダウ+276.74 → 11,239.28ドル
Gold−16.00 →  962.70 ドル
WTI−4.14  →  134.60ドル
米10年国債−0.117 → 3.940%


本日の注目点

  • 米 6月住宅着工件数
  • 米 6月建設許可件数
  • 米 新規失業保険申請件数
  • 米 フィラデルフィア連銀業況指数
  • JPモルガンチェース、メリルリンチ4−6月期決算

上でも述べましたが、ウェルズファーゴの四半期決算が市場予想よりよかったことで、これから続く大手米銀の決算も

「良いのでは」という期待感でドル安は一服。バーナンキ議長は議会証言でインフレ阻止の姿勢を示すと同時に、市場介入に

ついてもその可能性を否定しなかったことでドル安阻止に向けての強い姿勢を見せました。

『利上げ』と「市場介入」という最後のカードをきるぞという姿勢を見せたことでドルが買い戻された格好となったが、

米金融当局にとっても100円を大きく割るようなドル安は更に、米経済の先行き不安を増幅し、住宅市場、株式市場、

さらには原油市場で『米国売り』が加速することを意味し、何としても避けたいところでしょう。

次回8月のFOMCに向けて『口先介入』が増えていくと予想しますが、103円―106円のレンジを抜け切るのは時間が

かかりそうな気がします。

2008年4月分(PDF) 2008年5月分(PDF) 2008年6月分(PDF)

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
7/16 バーナンキ
FRB議長
ファニーメイ、フレディマックについて「経営破綻の恐れは無い。」下院で証言。 ---
7/16 バーナンキ
FRB議長
市場介入について「めったに実施されるべきではない。」としながらも「介入は市場が無秩序に混乱した場合に正当化される。」
と介入の可能性を否定しなかった。
ドル円103円後半から104円台へ
7/16 バーナンキ
FRB議長
最近の物価上昇について「高すぎる」と証言し、「物価の安定を維持することが我々に とって極めて重要だ。」と発言。 ドル円103円後半から104円台へ
7/15 ブッシュ
米大統領
「米国の金融システムは基本的に堅固だ。」「米経済は厳しい情勢にあるが、なお成長を続けている。」記者会見で。 ---
7/15 バーナンキ
FRB議長
米経済の現状について、金融市場、雇用、住宅などで「重大な試練に直面している。」と認識を示す。(上院での議会証言で) ---
7/11 バーナンキ
FRB議長
バーナンキ議長が公社幹部に、公定歩合での窓口貸し出しが可能と伝えたとロイター通信が報道。 ---
7/11 ポールソン
財務長官
ファニーメイ、フレディマックについて「現行の形態で支援する。」と発言し、国有化を否定。 ドル安、株安は加速。
7/9 トリシェ
 ECB総裁
インフレ加速を防ぐために「強い決意がある。」 欧州議会で発言。 ---
7/6 ブッシュ
米大統領
「米国は強いドル政策を信じている。米経済の強さはドルに反映されるべきだ。」 洞爺湖サミットを前に、日米首脳会談で。 ---
7/2 ブッシュ
米大統領
「米国は常に強いドル政策を支持してきた。」洞爺湖サミットを前に記者団と。 ---
7/2 ポールソン
財務長官
米経済は「エネルギー価格、資本市場、住宅市場と、三つの逆風が直面している。」 欧州歴訪えお終えて。 ---

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和