今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年9月28日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • メルケル・独首相とパパンドレウ・ギリシャ首相との会談で
    ドイツは全面的に支援することで合意。
  • この合意を受けユーロドルの買い戻しが進み、高値1.36台半ば
    までユーロが上昇。その後は、実際行動がおこされるかどうか分からない
    との観測も広がり1.35台まで下落して引ける。
  • ユーロは対円でも買われ、ユーロ円も一時105円目前まで買われる。
    円は対ドルでも売られ、ドル円の高値は76円94銭。76−77円の壁を
    抜けきれない展開が続く。
  • ギリシャ議会は新たな固定資産税を導入する案を承認。
  • 株式市場は大幅続伸。欧州危機が後退するとの楽観的な見方が広がり、
    ダウは146ドル高。ここ2日間の上げ幅も420ドルに迫る。
  • 債券相場は続落。2年債入札は好調だったものの、株高と欧州危機の
    後退から売り物優勢となり、長期金利は約2週間ぶりに2%目前まで上昇。
  • 金、原油ともに大幅反発。株価の上昇からやや「リスク回避」の流れが
    後退し大幅な上昇に繋がる。
  • 7月ケース・シラー住宅価格指数 → −4.11(前年比)
  • 9月消費者信頼感指数 → 45.4
  • 9月リッチモンド連銀製造業指数 → −6



ドル/円76.40 〜 76.94
ユーロ/ドル1.3559 〜 1.3669
ユーロ/円103.76 〜 104.95
NYダウ+146.83 → 11,190.69ドル
GOLD+57.70 → 1,652.50
WTI+4.21 → 84.45ドル
米10年国債+0.076 → 1.980%


本日の注目イベント

  • 独   独9月消費者物価指数(CPI)
  • 欧   フィンランド議会、EFSF規定変更の承認投票
  • 欧   メルシュ・ルクセンブルク中銀総裁(ECB政策委員会メンバー)講演
  • 欧   バローゾ欧州委員長議会で発言
  • 米   8月耐久財受注
  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
  • 米   バーナンキ・FRB議長講演








ユーロが大きく値を戻し対ドルで1.36台半ばまで反発しました。


メルケル・独首相と、パパンドレウ・ギリシャ首相との会談では「さすがにこの時点で悪い材料はでないだろう」と観ていましたが


「全面的に支援する」ことで合意したと報じられています。


メルケル首相は同時に、ギリシャが国際支援を受けるためには条件を満たす必要があり、EU、IMF、ECBによる


「トロイカ」が審査することを述べています。





ユーロ圏の盟主ドイツが「全面支援」を表明したことから、欧州の債務危機問題の拡大に歯止めがかかるといった楽観的な


見方が広がりユーロドルが大きく買い戻されましたが、基本的には今後のギリシャの財政赤字削減案が計画通り実施されるか


どうかが重要であって、まだ安心はできません。


また、市場の見方もそれ程楽観的ではないと思われます。


ユ−ロドルが1.36台半ばまで上昇した後、再び100ポイントほど下落していることが、


そのあたりを的確に物語っていると言えそうです。





またドイツではこの日、ユーロ圏の救済基金である欧州金融安定基金(EFSF)の拡充案について模擬採決が行われ、


メルケル首相率いる連立与党の議員11人が反対票を投じ、2人が棄権をしたと、DPA通信は伝えています。


29日に行われる議会採決ではEFSF拡充案は可決されると見られますが、反対票の存在も気になるところです。





ショイブレ・独財務相もこの日行われたパネルディスカッションで、ギリシャが救済パッケージで定められた条件を満たせずデフォルト


した場合に備え、銀行を支える「プランB」の存在も初めて公に認めています。(ブルームバーグ)


10月には大規模なストが予定されているギリシャに、どのような対策案を迫るのか、10月3日のユーロ圏財務相会合が注目されます。





昨日の海外市場では久しぶりに「円の弱さ」が目立った展開でした。


欧州危機が一服したとの見方から、欧米株式市場は大幅に反発し、債券相場が下落したことで長期金利が上昇。


前日まで大きく売り込まれていた金などの資源価格が急反発し、豪ドルなどの高金利通貨が買い戻されています。


その流れの中で低金利の円が売られ、主要通貨ではドル安が進んでいます。


昨日までとは正反対の動きで、ある意味読みやすい相場展開でした。





ドル円は昨日のNY市場で76円94銭まで上昇しています。


短期的な値動きを示す「1時間足」では「遅行スパン」が好転をしており、勢いを感じさせます。


一方「日足」を観ると、上方77円33銭のところには「雲」があり上値を抑えています。


この「雲」には7月8日以来約3ヵ月間、一度も届いておらず、上昇時には常に意識される存在です。


本日の東京時間で株価の反発を背景にドル円が上昇するとすれば、やはりこの水準が重要となり、抜けるかどうかが注目されます。


もっとも、それ以前に先ず77円台に乗せることができるかどうかが先決ですが・・・・。





7月のS&Pケースシラー住宅価格指数が発表されました。


結果はマイナス4.11%と、住宅価格の下落は止まっていませんが、対前月比では4ヵ月連続でプラスに転じており、


リーマンショック以来長期間下落基調を示してきた米住宅市場の「下落基調が終わりに近づいてきている可能性もある」との


コメントも聞かれました。


可能性としては十分考えられますが、その前に雇用の回復が急務です。


FRBが妥当と考える「失業率7%以下」へは長い道のりが残されています。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
9/6 メルケル・独首相 「ギリシャが経済調整プログラムに基づく条件を達成できなければ、今月の同国への融資は実行されない」     ----   
9/6 トリシェ・ECB総裁 「ギリシャは財政赤字を抑制するために合意した措置をとらなけらればならない」LCIテレビとのインタビューで。     ----   
9/6 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 「8月の統計は追加金融緩和の必要性を正当化するには至らなかった」「9月の統計がさらなる緩和策を正当化する可能性は低い」講演で。     ----   
9/7 エバンス・シカゴ連銀総裁 「失業率を7%もしくは7.5%付近に押し下げるまで現行の低金利政策を維持すべきだ」ロンドンでの講演で。     ----   
9/8 バ−ナンキ・FRB議長 「物価安定の下で経済活動を促進する措置を適切に実施する用意ができている」ミネアポリスでの講演で。     ----   
9/14 独仏首脳 「ギリシャが今後ともユーロ圏内にとどまることを確信している」パパンドレウ・ギリシャ首相との緊急電話会談後の声明で。 ユーロドルが買い戻され、1.36台後半から1.37台に。
9/26 メルシェ・ルクセンブルク中銀総裁 「利下げが完全に排除されたわけではない。ユーロ圏の景気動向が現在のデータが示す以上に大きく悪化した場合、われわれには行動の余地がある」ドイツ紙とのインタビューで。     ----   
9/27 フィッシャー・ダラス連銀総裁 ツイストオペについて「戦略的決定であり、私は効果が代償に勝ると感じなかった」講演で。     ----   
9/27 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「今回のプログラムによる効果は小さいと見込むほうが現実的だ」講演で。     ----   

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和