今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年10月3日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ユーロドルが急落。8月のドイツの小売売上高が市場予想を
    大幅に下回ったことや、9月のユーロ圏CPIが3.0%と上昇していた
    ことで、景気と物価高が進行し経済政策が一段と不透明になったことが
    材料視された。ユーロドルは1.35台から1.33代後半まで売られ、
    約1週間ぶりの水準に。
  • 主要通貨に対してドル高が進んだことや、9月シカゴ購買部協会景気指数が
    事前予想を上回ったことで、ドル円も9月13日以来となる77円台前半まで上昇。
    引けも77円台をわずかに維持。
  • 株式市場は大幅に下落。中国とドイツの経済統計を手がかりに
    景気減速への懸念が強まったことが背景。ダウは240ドル下げ、
    再び1万飛び台に。
  • 債券相場は反発。株価が大幅下落したことで、債券買いが優勢となり
    10年債利回りは2%台を割り込む。
  • 金は小幅に上昇、原油価格は大幅反落で80ドル台を割りこむ。



ドル/円76.76 〜 77.20
ユーロ/ドル1.3384 〜 1.3511
ユーロ/円103.03 〜 103.86
NYダウ−240.60 → 10,913.38ドル
GOLD+5.00 → 1,622.30
WTI−2.94 → 79.20ドル
米10年国債−0.086 → 1.910%


本日の注目イベント

  • 豪   シドニー市場休場(レイバーデー)
  • 日   9月日銀短観
  • 中   中国9月非製造業PMI
  • 欧   ユーロ圏9月製造業PMI
  • 欧   ユーロ圏とEU財務相会合
  • 欧   ギリシャ2012年予算案を提出
  • 英   英9月PMI製造業
  • 米   9月ISM製造業景況指数
  • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演








ユーロドルが週明けのオセアニア市場ではやや「窓を開け」、先週26日の安値を下回る1.33台半ばを割り込んで


取引されています。


先週末のユーロに対する悪材料がそのまま持ち越された格好になっています。





8月のドイツの小売売上高は−2.9%と、ここ4年間ほどでは最大の減少となりました、


ユーロ圏経済を引っ張るドイツの景気先行きが不透明になってきたことがユーロ売りに繋がりましたが、さらに


発表された9月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)は+3.0%でした。


こちらは約3年ぶりに前月比3%の大台に乗せており、景気減速が進む中、物価上昇圧力が続き、ECBによる金融政策


のかじ取りが一段と難しくなりそうです。





ユ−ロ圏の消費者物価指数は昨年まで1%台後半だったものが、今年の1月に2.4%と、一気に2%台に乗せ、その後も上昇しました。


その結果ECBは4月と7月に政策金利をそれぞれ0.25%づつ引き上げています。


ドイツ連銀の流れを踏襲するECBはインフレを抑えることが最大の政策であり、2%を大きく超えるインフレ率は到底許容できない


レベルであったわけです。


利上げを材料に、ユーロドルは上昇し、今年5月には1.49台までユーロ高が進んでいました。


既にギリシャに対する支援が固まり、「高金利と景気拡大」が続くと予想され、ギリシャ問題もひとまず収まるといった見方が


優勢でした。





しかし、それは単なる時間稼ぎで、結局ギリシャが公約した財政赤字削減は計画通り進んでいないことが判明。その後の「ドタバタ劇」は


ご承知の通りです。


そんな中での消費者物価指数3%台乗せです。


取り沙汰された「利下げの可能性」はこれでほぼ消えたとの見方もでてきました。


中国など新興国の旺盛な経済活動に支えられてきたドイツの景気も、中国の景気減速懸念で先行きが不透明です。


景気後退と物価上昇に直面し、ECBの金融政策の自由度が限定されそうです。





ドル円は先週末に77円台に乗せ、ややドル高傾向を示しています。


今朝がたも、市場では77円27銭まで上昇し9月13日以来の水準です。


値幅的にはそれ程動いてはいませんが、先週までの76−77円台をわずかに上抜けした格好です。


目先、77円30銭が完全に抜けるかどうかに注目していますが、さらに上値では77円51銭が重要となります。


ここには「8時間足」の200日移動平均線があり、この水準は8月の介入でドルが大幅に上昇した際に抜けて以来上抜けしていません。


すでに「4時間足」までの短期的なチャートでは、「一目均衡表」の遅行スパンやトレンドラインは上抜けしており、ドル円の上昇を


示唆しています。





これまでの、ドル円は77円台前半までは上昇するものの、そこからはことごとく押し戻されてきました。


少なくとも8月以来10回ほど挑戦しては失敗した経緯があります。


その意味でも今回、どこまでドルの高値が観られるのか注目されます。


今回のドル円反発の背景はやはりユーロ安の影響かと思います。


先週末の米経済指標では、消費者マインドがやや改善してはいましたがその他の経済指標はおしなべて低調でした。


ドルサイドに特別な買い材料があったわけではありません。


対ユーロでドル高が進んだことで、対円でもややドル高が進んだという状況かと思います。





そうであれば、77円台を抜けてさらに上昇するには材料不足である可能性が高いと思われます。


77円台半ばからは輸出筋のドル売りが並んでいるものと思われ、これを消化しさらに上昇すには、ユーロドルの


1.3台割れといった、もう一段のユーロ安ドル高か、日銀がこの水準からドルの押し上げ介入を実施するなどの


ドルを買う材料が必要です。


その結果、ある程度の水準までドル高が進めば、「ストップロス」などが湧いてきて今度は市場の流れが変わる可能性が


でてきます。問題はその水準までドルが上昇するかどうかです。


今週は「米雇用統計」の発表もあり、76−77円の取引レンジが変わるかもしれません。


ちょど10月が始まりました。期待したいと思います。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
9/6 メルケル・独首相 「ギリシャが経済調整プログラムに基づく条件を達成できなければ、今月の同国への融資は実行されない」     ----   
9/6 トリシェ・ECB総裁 「ギリシャは財政赤字を抑制するために合意した措置をとらなけらればならない」LCIテレビとのインタビューで。     ----   
9/6 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 「8月の統計は追加金融緩和の必要性を正当化するには至らなかった」「9月の統計がさらなる緩和策を正当化する可能性は低い」講演で。     ----   
9/7 エバンス・シカゴ連銀総裁 「失業率を7%もしくは7.5%付近に押し下げるまで現行の低金利政策を維持すべきだ」ロンドンでの講演で。     ----   
9/8 バ−ナンキ・FRB議長 「物価安定の下で経済活動を促進する措置を適切に実施する用意ができている」ミネアポリスでの講演で。     ----   
9/14 独仏首脳 「ギリシャが今後ともユーロ圏内にとどまることを確信している」パパンドレウ・ギリシャ首相との緊急電話会談後の声明で。 ユーロドルが買い戻され、1.36台後半から1.37台に。
9/26 メルシェ・ルクセンブルク中銀総裁 「利下げが完全に排除されたわけではない。ユーロ圏の景気動向が現在のデータが示す以上に大きく悪化した場合、われわれには行動の余地がある」ドイツ紙とのインタビューで。     ----   
9/27 フィッシャー・ダラス連銀総裁 ツイストオペについて「戦略的決定であり、私は効果が代償に勝ると感じなかった」講演で。     ----   
9/27 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「今回のプログラムによる効果は小さいと見込むほうが現実的だ」講演で。     ----   
9/28 バローゾ・欧州委員会委員長 「今度は金融セクターが社会に貢献するべき時だ」欧州議会で。     ----   

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和