今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年10月6日(木)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ADP雇用者数を含む米経済指標が予想を上回っていたことで
    ドル円ではドルが買われ77円台まで上昇。しかし、77円台では
    上値も重く、再び76円台まで押し戻されて引ける。
  • ユーロドルは底堅く1.33台前半から後半まで反発。
    ドイツのメルケル首相が銀行の資本強化を支持する発言をしたものの、
    1.34台に乗せる勢いはなかった。
  • クロス円では豪ドル円が反発。4日の底値から2円以上反発し
    74円台前半まで買い戻しが進む。
  • 米経済指標の好転を受け株式市場は続伸。欧州が危機対応で行動するとの
    観測も株価を押し上げ、ダウは131ドル高で1万1千ドル目前の水準に。
  • 債券相場は続落。欧州当局が銀行の資本強化を検討してとの報道で
    安全資産への需要が後退。
  • 金価格は大幅に反発。原油価格も在庫が減少していたことを材料に
    4ドル以上の上昇を見せ、80ドル目前に。
  • メルケル首相はバローゾ欧州委員長と会談し、銀行の資本増強に向けて
    取り組むことで合意。
  • 9月ADP雇用者数 → 9.1万人増加
  • 9月ISM非製造業景況指数 → 53.0



ドル/円76.64 〜 77.07
ユーロ/ドル1.3277 〜 1.3385
ユーロ/円102.14 〜 102.72
NYダウ+131.24 → 10,939.95ドル
GOLD+25.60 → 1,641.60
WTI+4.01 → 79.68ドル
米10年国債+0.074 → 1.891%


本日の注目イベント

  • 日   日銀金融政策決定会合
  • 英   BOE政策金利発表
  • 欧   ECB理事会
  • 欧   トリシェ・ECB総裁記者会見
  • 米   週間失業保険申請件数








昨日のユーロはこのところの動きとしてはやや小動きで値幅も限定的でした。


欧州市場に入りユーロ買いが進んだものの、1.33台後半では伸び悩み、再び1.33台半ばを下回る水準まで


押されています。


チャートを見ても10月3日以来、1.33台後半が抜けずにキャップされていることが確認できますが、この水準が


抜けないと言う前提に立てば、再び1.31台を目指しているようにも観えます。





昨日はドイツのメルケル首相とEUのバローゾ欧州委員長が会談し、ギリシャ救済支援の一環として民間による


負担増が必要となる可能性を指摘し、銀行の資本強化への協調的な取り組みに加わる用意があることを示唆しています。


これはユーロにとっては支援材料となり、ユーロがもう一段上昇してもおかしくないニュースでしたが、


ユーロ圏8月の小売売上高が市場予想を下回るなどの材料に相殺された感があります。


また、ギリシャでは全土で大規模なストが行われ、2万人が議会へ向けて行進するなど混乱が続き、アテネ国際空港などが閉鎖


されています。


交通機関は終日マヒ状態で、観光産業に与える影響は少なくないものと思われます。


欧州各国が救援の手を差しのべている中、今月には再度大規模なデモが予定さている状況を、他の欧州諸国の国民はどのような


目で見ているのでしょうか・・・。


特にドイツ国民にとっては複雑な思いがあるように思われます。


あすの雇用統計の前哨戦となる「ADP雇用者数」が予想より好転していました。


前月比9万1000人増加し、市場予想を1万5000人ほど上回っています。


業種別では製造業が5000人減少し、サービス業が9万人増加し。大企業では減少したものの、中小企業での増加が目立っています。


ただ、8月の同指数は9万1000人から8万9000人に下方修正されています。




一方チャレンジャー人員削減数も発表され、こちらは11万5700人の削減数でした。


しかしその多くは軍の兵隊とバンク・オブ・アメリカの人員削減に依るもののようです。


専門家の意見では、依然として緩やかではあるが、米雇用市場の回復は続いているとの認識です。





本日は英欧で政策金利の発表があります。


いずれも「据え置き」と観られていますが、微妙なのがユーロ圏です。


今年に入ってインフレ圧力の高まりから2回も政策金利を引き上げていますが、既にユーロ圏の景気は後退局面に入っており


「利上げは失敗だった」との指摘もあります。


直近の消費者物価指数は3%まで上昇しており、「景気後退とインフレ」が同時に進んでいる状況からECBの金融政策に


手詰まり感がでていると言えそうです。





トリシェ総裁は今月をもって退任します。本日の記者会見が「最後の総裁会見」となることから、総裁の口も「いつもより饒舌」になる可能性も


あり、どんな言葉が発せられるのか注目されそうです。


ECBは中央銀行の中でも最も強力な「インフレファイター」と言われています。


インフレ阻止が中央銀行の最も重要は仕事と考えられているからです。


しかし今回はやや状況が異なってきています。


景気が後退する中で現状の金利を維持するということは、ギリシャを始め財政赤字に苦しむ国にとっては足かせになっています。


トリシェ総裁の「最後の仕事」として、可能性は高くはありませんが「利下げを置き土産」に勇退することも考えられます。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
10/3 ミヒヤエル・フック 独キリスト教民主同盟(CDU)の幹部 「ギリシャが債務を全額返済できる可能性があるとは思わない」アイルランドの公共放送とのインタビューで。     ----   
10/4 バーナンキ・FRB議長 「景気回復は現在、腰折れに近い状態にある。われわれは景気後退に逆戻りしないようにする必要がある。また、確実に失業率の低下が続くようにしなければならない」議会で。 株価が急反発。ユーロドル1.32台から→1.33台半ばに

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和