今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年10月10日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 9月の米雇用統計が市場予想を上回ったことでドル円はやや
    上昇し、76円93銭まで買われたが、77円台乗せには至らず。
  • ユーロドルは1.35台前半でもみ合った後、格付け会社
    フィッチがイタリアとスペインの格下げを発表したことで下落、
    1.33台半ばまでユーロ安に。
  • 株式市場は反落。非農業部門雇用者数が増加を示したものの、
    イタリアとスペインの格下げを嫌気し、前日比プラスからマイナス
    に転じた。ダウは20ドル下げ1万1100ドルで引ける。
  • 債券相場は続落。雇用者数が伸びたことから米景気に対する
    悲観論がやや後退。10年債利回りは引け値では約3週間ぶりに
    2%台に乗せる。
  • 金は大幅に反落。原油価格は小動きのまま82台ドルで取引終了。
  • 格付け会社フィッチはイタリアの長期債を「AA−」に、スペインの
    長期債を「A+」にそれぞれ引き下げた。
  • 米   9月失業率 → 9.1%
  • 米   9月非農業部門雇用者数 → 10.3万人



ドル/円76.65 〜 76.93
ユーロ/ドル1.3360 〜 1.3525
ユーロ/円102.62 〜 103.85
NYダウ−20.21 → 11,103.12ドル
GOLD−17.40 → 1,635.80
WTI+0.39 → 82.98ドル
米10年国債+0.088 → 2.08%


本日の注目イベント

  • 日   東京市場休場(体育の日)
  • 独   独8月貿易収支
  • 米   NY市場休場(コロンバスデー)








9月の米雇用統計は市場予想を上回る結果となりました。


失業率は前月と変わらず9.1%でしたが、雇用者数の伸びは6万人前後の市場予想から10万3千人と増加し、


さらに8月の同指数も±0から5万7千人の増加に上方修正されました。


2日前に出されたADP雇用者数も事前予想を上回っていたことから「労働市場の悪化に歯止めがかかった可能性がでてきた」


との声もありましたが、それは依然「少数意見」との見方が優勢で、米雇用の回復にはまだまだ時間がかかりそうです。





非農業部門雇用者数は、今年2月から4月にかけてはFRBが労働市場の回復とみなす、「20万人増加」を達成していましたが、その後は


急速に悪化して、先月は通信大手ベライゾンがストライキを行ったという「特殊要因」があったものの、ついに増加数はゼロにまで


悪化してきました。


失業率は9.1%と依然として「高止まり」で、特に「平均失業期間」が長引いており、いったん失業するとなかなか再就職が困難な


状況が続いています。


全米各地に広がっている若者のデモもこうした状況が背景です。





バーナンキ・FRB議長はこのような米景気の状況を「腰折れ状態」という言葉で表現しており、住宅と雇用回復のために次回FOMCでは


さらなる追加緩和を実施する可能性が高まっています。


住宅価格の下落が家計のバランスシートを圧迫し、くわえてこのところの株価の下落が個人消費を冷え込ませています。


先に発表したオバマ大統領の4470億ドルに上る景気浮揚策は現在議会で審議中です。大統領も「ただちに法案を通すべきだ」と


共和党批判のボルテージを上げており、いらだちをあらわにしています。





ユーロドルは先週末やや値を戻し、1.35台前半まで反発を見せましたが、上昇には限界がありそうです。


格付け会社フィッチがイタリアとスペインの格下げを発表するとすぐに下げに転じ、再び1.33台後半でのもみ合いとなっています。


先週はベルギーの大手銀行デクシアの経営危機が表面化するなど、ソブリンリスクが域内銀行の経営に影響を与え始めています。


昨日9日(日)にはドイツ・メルケル首相とフランス・サルコジ大統領が会談し、ユーロ圏の債務危機拡大を防ぐため、域内銀行の資本増強を


進める考えを示し、「銀行の資本問題では独仏は完全に一致している」と強調していました。


今週末のパリで行われるるG20では欧州財政危機問題が話し合われるほか、その後も来週にかけてEU財務相会合やユーロ圏財務相会合が


次々に開催され、ギリシャの12月の資金調達のメドを含めた債務問題と、今後同様な問題が起きた際の安全網の構築が話し合われる予定です。


今月10月が欧州問題のヤマ場であるとの認識があるようです。





103円台後半まで反発したユーロ円は再び1円ほど下落し102円台後半で推移しています。


ドル円が依然としてレンジを抜け切れないことから、ユーロ円の動きはユーロドルの動きとほぼ同じです。


102円前半にはマイナーなサポートがありますが、ここを下抜けすると再び100円台が視野に入ってきそうです。


ユーロドルの1.30とユーロ円の100円が大きな節目であり、重要な水準です。


ユーロ圏首脳は「ギリシャを破たんさせないし、ユーロ圏内にとどめる」という点では一致していますが、そのギリシャの


財政再建は計画通りには進んでいません。


ユーロ圏諸国がそれでもギリシャに対する支援を続けるのかどうか、債務危機がイタリアとスペインなどへの波及するのを


食い止めることができるのか」どうかが最大の焦点で、上記水準を維持できるかどうかにも影響してきます。















What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
10/3 ミヒヤエル・フック 独キリスト教民主同盟(CDU)の幹部 「ギリシャが債務を全額返済できる可能性があるとは思わない」アイルランドの公共放送とのインタビューで。     ----   
10/4 バーナンキ・FRB議長 「景気回復は現在、腰折れに近い状態にある。われわれは景気後退に逆戻りしないようにする必要がある。また、確実に失業率の低下が続くようにしなければならない」議会で。 株価が急反発。ユーロドル1.32台から→1.33台半ばに

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和