今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年10月11日(火)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

欧州−NY市場

  • 東京とNY市場が休みだったことでドル円は76円台半ばを中心に
    20銭ほどの値動き。
  • 一方ユーロドルは大幅に上昇。一時は1.37台目前の水準まで
    買われ、約3週間ぶりの高値を記録。9日に行われた独仏首脳会談で
    銀行に対する資本増強を行うことで合意。欧州危機がやや後退したとの
    見方からユーロの買い戻しが終日優勢に。
  • ユーロドルの上昇に伴い、ユーロ円も104円台後半までユーロ高に。
  • NY株式市場は寄りつきから大幅上昇となり、ダウは先週末比330ドル
    の大幅高。ナスダックも86ドル高と、ほぼ全面高の展開。ダウは引け値で
    1万1400ドル台を回復。
  • 債券市場は休場。
  • 株価の大幅上昇が進んだことでリスク選好の流れに傾き、金は35ドル高。
    原油も2ドル以上上昇し、ともに大幅高となる。
  • ベルギーの大手銀行デクシアは破たんし、解体されることが決定。



ドル/円76.57〜 76.76
ユーロ/ドル1.3519 〜 1.3698
ユーロ/円103.19 〜 104.98
NYダウ+330.06 → 11,438.18ドル
GOLD+35.00 → 1,670.80
WTI+2.48 → 85.41ドル
米10年国債 ------ → 2.08%


本日の注目イベント

  • 日   8月国際収支
  • 日   9月景気ウオッチャー調査
  • 英   英6月鉱工業生産
  • 加   カナダ9月住宅着工件数








NY市場はコロンバスデーのため、債券市場と為替市場は休場でしたが、為替はそれなりの動きがありました。


9日の日曜日に行われた独仏首脳会談で、メルケル首相とサルコジ大統領は「銀行の資本増強では完全に一致した」との


コメントを発表したことでユーロが買い戻され、先週末比では200ポイント以上の上昇を見せています。





「欧州の信用リスクが後退するとの見方が強まった」との後講釈はありましたが、要は「ショートポジション」の急速な


買い戻しと、ストップロスのユーロ買いが相場を持ち上げたといった説明の方がしっくりきそうです。


先週末に発表された、シカゴの通貨先物市場の建て玉では10月4日時点でのユーロ売り持ち枚数は82、697枚と


2010年6月以来、1年4ヵ月振りの高水準でした。


ヘッジファンド等の投機筋は、ギリシャ問題が拡大しユーロはまだ下落するとの想定のもと売りポジションを拡大して


いたことが分かります。


この建て玉は過去の例を観てもネットで8万枚−10万枚まで一方に傾くと「反転する」傾向があり、昨日の動きは正にそれを証明


した格好でした。


今後とも、シカゴ市場の建て玉には注意する必要があります。





欧州危機問題は今週末パリで開かれるG20で議論される模様ですが、その後来週に開催されるユーロ圏財務相会合あたりで


ある程度の結論が出されるのではないかと思われます。


ギリシャへの第6弾の資金援助も今月中に結論が必要であり、バローゾ欧州委員長も同様な認識をもっています。


しかし、それでもギリシャの財政赤字問題が完全に解決するわけではありません。


昨日も同国の国債は売られ、2年債、10年債は価格が下落し、利回りは先月14日以来最大の上昇となりました。


ドイツのDPA通信は、ユーロ圏の財務相らは最大60%のギリシャ国債へのヘアカット(債務減免)を協議している、と


報じています。(ブルームバーグ)





また、救済基金である欧州金融安定基金(EFSF)の機能拡充はユーロ加盟国の全ての批准が終わっているわけではありません。


現在のEFSFの実際の融資能力は4400億ユーロ(約46兆円)で、ユーロ圏17カ国による政府保証の総額は7800億ユーロ


(約81兆円)です。


この額をどこまで拡充できるのかが焦点ですが、ドイツのショイブレ財務相はドイツの負担が増えるとして反対の立場を取っています。





ギリシャのベニゼロス財務相は昨日、EU、IMF、ECBの代表団との協議を終えたと発表しています。


トロイカによる報告書の準備に10日間ほどかかるとのことですが、ギリシャの財政赤字削減の実行性も調査したものと思われ、


そのあたりも考慮された中で、第6弾の融資が実行されるのかどうかが決められそうです。


今週末のG20と来週のユーロ圏財務相会合で、ギリシャ国債に対するヘアカット率も決定されるのでないかと予想しています。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
10/3 ミヒヤエル・フック 独キリスト教民主同盟(CDU)の幹部 「ギリシャが債務を全額返済できる可能性があるとは思わない」アイルランドの公共放送とのインタビューで。     ----   
10/4 バーナンキ・FRB議長 「景気回復は現在、腰折れに近い状態にある。われわれは景気後退に逆戻りしないようにする必要がある。また、確実に失業率の低下が続くようにしなければならない」議会で。 株価が急反発。ユーロドル1.32台から→1.33台半ばに
10/9 サルコジ・仏大統領 「銀行の資本増強では、ドイツと完全に一致している」独仏首脳会談後の記者会見で。 ユーロドル1.34台後半から→1.36台後半に

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和