2011年10月13日(木)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ユーロが急伸し、対円対ドルともに約1ヵ月振りの高値を記録。
ユーロ圏の経済指標の改善、スロバキア議会でのEFSF拡充案が
今週にも可決する見通しがと強まったことに加え、バローゾ欧州委員長
が銀行の資本増強に積極的な発言をしたことから、一時1.3834まで
買われ、ほぼ高値圏で引ける。 - ユーロは対円でも約1ヵ月ぶりとなる107円台にのせる。
対ドルで「ユーロ高と円安」が進んだことが背景。 - ドル円も久しぶりに軽快な動きを見せる。欧州時間に入ると、対ドルで
ユーロ高、豪ドル高が進んだことに引っ張られ、ドル円も76円31銭まで円高に
振れたが、そこから円は急落し、約1カ月ぶりに77円48銭まで下落。
米長期金利の上昇も円売りに繋がり、77円台を維持して引ける。 - NY株式市場は欧州の危機対応を好感し反発。ダウは102ドル上昇し
1万1500ドル台を回復。 - 債券相場は7営業日連続で下落し、10年債入札が不調だったこともあり、
利回りは8月下旬以来となる2.2%に乗せる。 - FOMCでは多くのメンバーが「ツイストオペ」に賛成した。2人のメンバーが
さらに強い金融緩和策を求めていたとの記述も。 - 金相場はリスク回避の流れが後退したことで買い優勢となり21ドル高。
原油価格は5日ぶりに小幅反落。
| ドル/円 | 76.79 〜 77.48 |
| ユーロ/ドル | 1.3753 〜 1.3834 |
| ユーロ/円 | 105.69 〜 107.04 |
| NYダウ | +102.55 → 11,518.85ドル |
| GOLD | +21.60 → 1,682.60 |
| WTI | −0.24 → 85.57ドル |
| 米10年国債 | +0.053 → 2.212% |
本日の注目イベント
- 豪 豪9月雇用統計
- 日 日銀金融決定会合議事録要旨(9/6,7日分)
- 中 中国9月貿易収支
- 独 独9月消費者物価指数(確報)
- 欧 ECB月例報告
- 欧 ファンロンパイ・EU大統領講演
- 欧 バローゾ・欧州委員長講演
- 欧 レグリング・EFSF最高経営責任者講演
- 米 8月貿易収支
- 米 週間失業保険申請件数
- 米 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
昨日は欧州時間に入るとユーロドルが急伸し、引っ張られる形で豪ドル、ポンドも急上昇しました。
ユーロ圏8月の鉱工業生産が事前予想では−0.8だったものが、蓋を開けてみると+1.2%だったことでユーロ上昇に火が付き、
その後はスロバキアで前日否決されたEFSFの拡充案が週内にも可決されるとの見通しが強まったこと。さらには、
欧州時間午後にバローゾ欧州委員長が議会で演説し、域内銀行の財務体質強化に向けて自己資本比率の大幅引き上げを
求める方針を示したことが、欧州危機の緩和に繋がるとの見方からユーロがさらに買われ、1.38台半ばまで上昇しました。
ユーロドルは昨日の朝方には1.35台後半まで下落する場面があったことから、一日で「大台を3つ」も替える大相場を演じました。
ユーロドルはそれまでにも欧州危機の後退を材料に買い戻され、上値を試す展開が続いてはいましたが、1.36台後半が抜けきれずに
押し戻されてきました。
その水準を抜けると一気に上昇したところを見ると、1.37前後には大量の「ストップ買い」が置かれていたと観られます。
シカゴ通貨先物市場のユーロ売り持ちもこれで相当解消されているものと思われ、明日発表の数値が興味深いところです。
豪ドル/米ドルもほぼユーロドルと同様な動きでした。
1.000のパリティーを超えると一気に上昇し、こちらも「大台」を3つ替えています。
こうなるとさすがの「大人しいドル円」も動きました。
ユーロ、豪ドルが対ドルで急上昇したことで、ドル円も欧州時間には「円高、ドル安」が進み、これまでのレンジ内の底値であった
76円50銭を抜けて「ドル安」一色となりましたが、76円31銭を付けた後には一転して円売りが加速し、77円台乗せまでは
それほど時間がかかっていません。
NY市場では10年債利回りが上昇したことも円売りを誘い、77円48銭まで円が下落しています。
今回のドル円の上昇にはある程度の明確な材料が見受けられました。
当社の昨日のセミナーでも説明しましたが、ドル円の上昇を示唆する2つの要素がありました。
1つは今月に入ってからの米経済指標の改善傾向です。これまでに発表された米9月の経済指標ではかなりの項目で改善傾向を
示していました。もちろんまだ満足いく水準からは相当かい離してはいますが、5月以降観られなかった現象です。
2つ目は日米2年債利回り格差です。
「ツイストオペ」の実施で2年債が売られ長期債が買われるわけですからある意味当然ですが、日米金利差は拡大しています。
今朝の段階での金利差は0.1446%ですが、昨日の段階ではさらに拡大していました。
9月の中旬にはその格差は0.0132%まで縮小していましたが、ドル円の水準は変わっていませんでした。
ドル円の水準と日米金利差に強い関係があることから、いずれドル円が反発する可能性は秘めていたことになります。
もっとも、あれほど動かなかったドル円が昨日のタイミングで反発したのは「単なる偶然」かもしれませんが・・・。
ドル円が一気に77円48銭まで上昇したことで、テクニカルでは「8時足」までの短い足では「全て上昇」を示しています。
「日足」を観ると、これまでと同様に一目均衡表の「雲」の下限で上値を抑えられそうな状態で、
今後の上昇にはこの「雲」を上抜けしなければなりません。
また、「MACD」でも「日足」ではちょうど「ゼロの軸」にさしかかったところです。
問題は77円50銭を超えることができるかどうかでしょう。
テクニカルポイントであった77円30銭は既にクリアーしました。77円50銭も重要な節目にあたります。
この水準から上値では輸出筋のドル売りも控えていると思われ、一気に抜くとも思えません。
特に、東京市場ではその可能性は低いと考えられます。
これまでの展開と異なり、しばらく77円台を維持できるかどうかもポイントになろうかと思います。
77円前後を維持できれば再度77円50銭をテストするチャンスはあると考えますが、76円50銭に向かうようだと
再び元の「指定席」に戻ってしまうことになります。
ユーロドルの上昇は「8時間足」の「120日移動平均線」、ドル円は「日足」の雲の下限でそれぞれ上昇を止められたわけですが、
いずれもテクニカル通りの動きで、昨日の大相場も不可解の動きではなかったと思われます。
ドル円も1日で1円以上も値幅が出たことで、今朝のコメントも久々にドル円中心のものになっています。
毎日とは言いませんが、週に2〜3日はこんな日があれば助かります。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 10/3 | ミヒヤエル・フック 独キリスト教民主同盟(CDU)の幹部 | 「ギリシャが債務を全額返済できる可能性があるとは思わない」アイルランドの公共放送とのインタビューで。 | ---- |
| 10/4 | バーナンキ・FRB議長 | 「景気回復は現在、腰折れに近い状態にある。われわれは景気後退に逆戻りしないようにする必要がある。また、確実に失業率の低下が続くようにしなければならない」議会で。 | 株価が急反発。ユーロドル1.32台から→1.33台半ばに |
| 10/9 | サルコジ・仏大統領 | 「銀行の資本増強では、ドイツと完全に一致している」独仏首脳会談後の記者会見で。 | ユーロドル1.34台後半から→1.36台後半に |
| 10/12 | バローゾ・欧州委員会委員長 | 「最も質の高い資本で構成する自己資本比率の相当大きな引き上げをしなければならない」欧州議会で。 | ユーロドル1.36台から1.38台への急伸に拍車。 |
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