2011年10月19日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 欧州時間からNYにかけてユーロドルは下落し1.36台半ばまで
売られた。フランス国債が下落し利回りが上昇したことや、スペインの
国債が格下げされたことで「リスク回避」の動きが優勢となったことが背景。 - その後英紙ガーディアンが、ドイツとフランスが欧州救済基金の規模を
2兆ユーロ(約210兆円)に拡大することで合意したとの報道で
ユーロドルは急伸。一時1.38台に乗せたが、両政府はコメントを控えた。 - ドル円は76円台半ばから後半の狭いレンジで動けず、ユーロ円は
ユーロドルの動きをそのまま反映する展開に。 - 株式市場は大幅に反発。米住宅関連の指標が改善したことや、欧州救済基金
拡大報道などからダウは180ドル高で引ける。 - 債券相場は反落し10年債利回りは小幅に上昇。
- 金は大幅に続落。一方原油価格は大幅に続伸し、約1カ月ぶりに
88ドル台の高値まで買われる。原油価格上昇の背景は米株価の上昇が原因との
声もあり、株式市場と原油市場との相関が指摘されている。 - 米大手銀行の四半期決算ではゴールドマンが赤字に転落。バンカメは
収益が大幅に改善し黒字を確保。 - 9月生産者物価指数(PPI) → +0.8%
- 10月NAHB住宅市場指数 → 18
| ドル/円 | 76.71 〜 76.91 |
| ユーロ/ドル | 1.3653 〜 1.3818 |
| ユーロ/円 | 104.80 〜 106.20 |
| NYダウ | +180.05 → 11,577.05ドル |
| GOLD | −23.80 → 1,652.80 |
| WTI | +1.96 → 88.34ドル |
| 米10年国債 | +0.020 → 2.175% |
本日の注目イベント
- 豪 デベル・RBA総裁補佐講演
- 英 BOE議事録
- 米 9月消費者物価指数(CPI)
- 米 9月住宅着工件数
- 米 9月建設許可件数
- 米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
- 米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
- 米 7−9月期決算 → モルガン・スタンレー、アメックス、ブラックロック、BNYメロン
動かないドル円をしり目に、ユーロドルは大幅な値動きを見せています。
今週月曜日に1.3918まで上昇したユ−ロドルは、昨日の海外市場では1.36台半ばまで約260ポイントも
下落し、その後短時間で1.38台まで乗せた後、1.37台前半で引けています。
欧州からの報道やユーロを巡る材料が多いとはいえ、これだけ動くと「利益」も一瞬で「損失」に変わってしまいます。
トレンドを読むことは当然ですが、「違った場合」早めの方向転換がその後の損出を減らし、場合によっては収益に繋がります。
また、ドル円が再び膠着状態になってきていることから、ユ−ロ円はほぼユ−ロドルの相場展開に影響されます。
ユーロドルの値動きを追うことが重要で、ユーロ円も足元ではユーロドルの先行きを読むことと同じです。
因みに、「1時間足」のチャートでは「ユ−ロ円」と「ユ−ロドル」はほぼ相似形を示していることが確認できます。
全ては欧州の動向次第という状況と言えます。
フランス国債の利回りが上昇傾向を示し(価格は下落)、ドイツ国債とのスプレッド(利回り上乗せ幅)が拡大しています。
両国の10年債に対するスプレッドは、過去20年で最大となっており、ム−ディーズがフランスの国債格付けについて、
圧力がかかっていると指摘したことが背景です。
両国債のスプレッドは114bp(ベーシスポイント)で取引を終えています。
昨日もこの欄で触れましたが、ユーロ圏をけん引する独仏の一角が最上級格付けである「Aaa」(トリプルA)を外れることは
今後のユーロ圏の混乱を意味し、「リスク回避」がさらに進み易い状況になります。
昨日の海外市場でのユーロ下落は、まさにこの動きを反映したものでした。
イギリスのガーディアン紙は「ドイツとフランスが欧州救済基金の規模を2兆ユーロに拡大することで合意」と報じ、これが
ユーロ急伸に繋がりました。
同基金の規模が2兆ユーロに拡大されれば、欧州債務問題にとってはかなり有効な安全網になることから、ユーロ買い戻しが
殺到したものと思われますが、この報道内容については独仏ともコメントを控えています。
また、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)電子版は、当局者の話として「まったくの誤報だ」と伝えています。
今後は23日に行われる、EU、ユーロ圏財務相会合で基金の増額が具体化されると観られますが、
その前に21日にユーロ圏財務相会合、22日にEU財務相理事会を開催することが発表されています。
メルケル独首相は、23日のEU首脳会議が「重要な一歩」となるものの、ユーロ圏のソブリン債危機を解決する最後の
ステップにはならないと、改めて語っています。
欧州の銀行に対する資本増強についても、ギリシャ国債の評価額の引き下げ幅は決まっておらず、報道では銀行の反発も
予想されると伝えられています。
また、イタリアやスペインの国債も値下がりしていることから、これらの国の国債評価額の引き下げにも及ぶ、突っ込んだ議論が
行われる可能性もあります。
欧州問題は確実に前進はしているものの、市場からの厳しい攻撃は続いており、まだまだ紆余曲折が予想されます。
米住宅市場にやや改善の兆しが見え始めています。
昨日発表された10月のNAHB住宅市場指数は「18」で前回の「14」を大幅に上回っています。これは2010年4月以来の
水準になり、ホームビルダー協会の幹部は「住宅市場に底入れの可能性がある」と前向きなコメントを残していましたが、
今後の住宅関連指標に注目したいと思います。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 10/3 | ミヒヤエル・フック 独キリスト教民主同盟(CDU)の幹部 | 「ギリシャが債務を全額返済できる可能性があるとは思わない」アイルランドの公共放送とのインタビューで。 | ---- |
| 10/4 | バーナンキ・FRB議長 | 「景気回復は現在、腰折れに近い状態にある。われわれは景気後退に逆戻りしないようにする必要がある。また、確実に失業率の低下が続くようにしなければならない」議会で。 | 株価が急反発。ユーロドル1.32台から→1.33台半ばに |
| 10/9 | サルコジ・仏大統領 | 「銀行の資本増強では、ドイツと完全に一致している」独仏首脳会談後の記者会見で。 | ユーロドル1.34台後半から→1.36台後半に |
| 10/12 | バローゾ・欧州委員会委員長 | 「最も質の高い資本で構成する自己資本比率の相当大きな引き上げをしなければならない」欧州議会で。 | ユーロドル1.36台から1.38台への急伸に拍車。 |
| 10/17 | メルケル・独首相 | 「月曜日には全てが完了しているという夢物語がまたしても根を張りつつあるが、その夢の実現は不可能だ」との見方を首席報道官が記者会見で。 | ユーロドル1.38半ば台から1.37台半ばへ下落。 |
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