2011年10月24日(月)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は約2ヵ月ぶりに史上最高値を更新。76円50銭を割り込むと
ストップロスのドル売りも巻き込み76円を突破。一時75円78銭の最高値を
つけた後、76円台前半に戻して引ける。 - EU首脳会合を前に、ユーロが対ドルで買い戻されるなど、主要通貨に対して
ドルが全面安になったことも円買いに繋がった。オプション絡みのドル売りも執行
されるなど、再び円高への勢いが動意付く。 - EU首脳会合では、主要銀行への資本増強で大筋合意し、26日の最終会合では
EFSFの拡充案を含めた包括策が合意に達する見込み。 - このためユーロドルの買い戻しが活発となり、約1ヵ月ぶりに1.39台に
乗せる場面も。 - NY株式市場は大幅に続伸。欧州債務危機の収束観測や、米金融当局者の
追加量的緩和発言などの材料に反応し、ダウは267ドル高の1万1800ドル台を
回復。 - 債券相場は続落。欧州危機に対する楽観的な見方から売り物優勢の展開となり、
10年債利回りは小幅に上昇。 - 金、原油はともに上昇。米景気の回復期待もあり原油価格は1ヵ月ぶりに87ドル
台まで続伸。
| ドル/円 | 75.78 〜 76.69 |
| ユーロ/ドル | 1.3784 〜 1.3902 |
| ユーロ/円 | 104.95 〜 106.00 |
| NYダウ | +267.01 → 11,808.79ドル |
| GOLD | +23.20 → 1,636.10 |
| WTI | +2.10 → 87.40ドル |
| 米10年国債 | +0.035 → 2.220% |
本日の注目イベント
- 豪 豪第3四半期生産者物価指数(PPI)
- 日 9月貿易統計
- 独 独10月製造業PMI
- 独 独10月非製造業PMI
- 欧 ユーロ圏10月製造業PMI
- 欧 ユーロ圏10月非製造業PMI
- 米 ダドリー・NY連銀総裁講演
- 米 フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
先週金曜日に76円50銭−77円50銭のどちらか抜けたら値幅が出るのでは、とのコメントを書きましたがNYでは
大幅に円高に振れ、ドル円は約2ヵ月ぶりに最高値を更新し75円78銭まで円高が進みました。
今回は「リスク回避」の円買いではなく、ドル全面安に起因する「円買い」だったように思えます。
イエレン・FRB副議長は「失業と金融混乱の悪影響を受ける米景気の浮揚に必要なら、量的緩和第3弾(QE3)が
正当化されるかもしれない」との認識を示しました。
同副議長はデンバーで講演し、米国の景気回復についても「失望されるほど緩やかだ」とし、雇用の伸びは「今後数ヵ月もなお低迷する」
と指摘しています。
FRBの副議長が「QE3」に言及したことで、来週にも行われるFOMCで追加的緩和が議論される可能性が急速に高まった
ことになります。
FRBはすでに2013年中ごろまで現在の低金利政策を継続することを決めていますが、今後もう一段の量的緩和が実施される
との見通しから、株式市場が好感しダウは8月初旬以来となる1万1800ドル台を回復しています。
追加緩和は株式市場にとっては願ってもない「買い材料」ですが、為替市場にとっては「ドル売り材料」と捉えられます。
米金利が正常な状態に戻るのがさらに遅れるとの見方ができるのと、「景気回復が極めて遅い」ことが確認されたことにも繋がります。
さらに、欧州危機がいよいよ最終章に入り、EU首脳会合では銀行への資本増強では大筋合意しており、独仏首脳も「合意」に向け
協調姿勢を見せていることから、ユーロ買いドル売りが出易い状況になっています。
「円買い」への連想も働き易い状況と言えます。
今回の円最高値更新はやや「ふいを突かれた」格好になっています。
市場参加者はこのところの「こう着相場」に慣らされてしまっており、76円50銭ー77円50銭のレンジ内で動くとの意識が
固定化されていたように思えます。
レンジを下抜けしたドル円がさらに円高に向かって進むのかどうかは、ユーロドルの行方と、
このところ改善傾向を見せている米経済指標の結果を慎重に見極める必要があります。
すぐに75円を割り込む可能性はそれほど高くはないと観ていますが、これまでの77円を挟む相場展開から、今度は76円を挟む
展開に「下方修正」される可能性はあります。
しばらくそんな展開が続き、それが定着してしまうと75円割れが無いとは言えませんが、一方で介入警戒感も高まってきています。
ただ、介入に対する過度の期待は禁物です。
「76円台割れが東京市場で起きれば介入する」との見方が一般的ですが、
われわれが考えてる以上に介入のタイミングは遅い可能性があります。
したがって、介入を背景にドル買いを進めることは得策ではありません。
今週27日(木)に行われる日銀の金融政策決定会合で、効果的な追加策が打ち出されるのかも注目しなければなりません。
米FOMCでの追加緩和実施の可能性も高まってきていることから、日米の政策会合の結果が一段と重要になってきます。
これまで約2ヵ月間膠着状態が続き、動かなかったドル円もようやく動意を見せ始めました。
レンジを外れた以上、相場の流れに乗ることが重要です。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 10/3 | ミヒヤエル・フック 独キリスト教民主同盟(CDU)の幹部 | 「ギリシャが債務を全額返済できる可能性があるとは思わない」アイルランドの公共放送とのインタビューで。 | ---- |
| 10/4 | バーナンキ・FRB議長 | 「景気回復は現在、腰折れに近い状態にある。われわれは景気後退に逆戻りしないようにする必要がある。また、確実に失業率の低下が続くようにしなければならない」議会で。 | 株価が急反発。ユーロドル1.32台から→1.33台半ばに |
| 10/9 | サルコジ・仏大統領 | 「銀行の資本増強では、ドイツと完全に一致している」独仏首脳会談後の記者会見で。 | ユーロドル1.34台後半から→1.36台後半に |
| 10/12 | バローゾ・欧州委員会委員長 | 「最も質の高い資本で構成する自己資本比率の相当大きな引き上げをしなければならない」欧州議会で。 | ユーロドル1.36台から1.38台への急伸に拍車。 |
| 10/17 | メルケル・独首相 | 「月曜日には全てが完了しているという夢物語がまたしても根を張りつつあるが、その夢の実現は不可能だ」との見方を首席報道官が記者会見で。 | ユーロドル1.38半ば台から1.37台半ばへ下落。 |
| 10/20 | ピアナルト・クリーブランド連銀総裁 | 「われわれが現在抱える失業問題でとくに厄介な点は、多くの個人の失業状態の長期化だ」「高失業率の最も大きな理由は、消費者と企業、政府の支出がなお低迷していることだ」 | ---- |
| 10/21 | イエレン・FRB副議長 | 「失業と金融混乱の悪影響を受ける米景気の浮揚に必要なら、量的緩和第3弾(QE3)が正当化されるかもしれない」デンバーでの講演で。 | 株価が急反発。ドル円75円78銭の最高値を記録。ユーロドル1.37台から→1.39台に |
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