2011年10月26日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はわずかながら円の最高値を更新。米追加緩和観測と
欧州債務危機問題でECBの関与を巡る意見の相違が表面化し
円への需要が高まり、一時75円73銭まで円高が進む。 - その後日経新聞が、日銀が円高対策として追加の金融緩和策を検討
との記事で76円台に反落し引ける。 - ユーロは対ドルで1.38台半ばまで下げたものの、本日のEU首脳会議
の行方を見極めたいとの雰囲気が強く、1.3850−1.3950で一進一退。 - 景気後退が続く見通しから、政策金利を据え置いたカナダドルは下落。
- 株価は大幅に下落。住宅関連指数や消費者信頼感指数などが総じて悪化し、
UPS、アマゾン、3Mなどの株価が大幅に売られ、ダウは前日比207ドルの大幅安。 - 債券相場は小幅に反発。2年債入札が好調だったことや株価の下落が相場の
支えとなり価格は上昇、長期金利は小幅に下落。 - 金、原油はともに大きく続伸。金価格は48ドルの大幅高となり1700ドル台に。
原油価格も続伸し約2ヵ月振りの高値となる93ドル台に。 - 8月ケース・シラー住宅価格指数 → −3.80%
- 10月消費者信頼感指数 → 39.8
- 10月住宅価格指数 → −0.1%
- 10月リッチモンド連銀製造業指数 → −6
| ドル/円 | 75.73 〜 76.18 |
| ユーロ/ドル | 1.3850 〜 1.3954 |
| ユーロ/円 | 105.26 〜 106.15 |
| NYダウ | −207.00 → 11,706.62ドル |
| GOLD | +48.10 → 1,700.40 |
| WTI | +1.90 → 93.17ドル |
| 米10年国債 | −0.119 → 2.114% |
本日の注目イベント
- 豪 豪第3四半期生産者物価指数(CPI)
- 欧 EU、ユーロ圏首脳会議
- 欧 ドラギ・イタリア中銀総裁、トレモンティ・イタリア財務相講演
- 欧 メルケル・独首相講演
- 欧 コンスタンシオ・ECB副総裁講演
- 欧 シュタルク・ECB理事講演
- 米 9月耐久財受注
- 米 9月新築住宅販売
ドル安と欧州債務問題の不透明感から円は再び史上最高値を更新し、
先週末に記録した75円78銭を若干上回る75円73銭まで円買いが進みました。
昨日発表された米経済指標ではケースシラーなど住宅関連指標は、
一部には改善期待があったものの悪化傾向に歯止めはかかっておらず、
消費者信頼感指数に至っても2年7カ月ぶりの低水準でした。
これら経済指標の悪化は、追加緩和第3弾「QE3」期待をいやがうえにも盛り上げ、
量的緩和の実施からドル安円高が連想され易い状況となっています。
イエレン・FRB副議長に加え、ダドリーNY連銀総も「QE3」に言及するなど、FOMCメンバーの中でも「ハト派」の代表格が
追加緩和が必要との認識をもっていることは、バーナンキ議長もほぼ同様の考えであることが推測されます。
金融市場だけではなく、商品市場もすでに「QE3」実施を先取りする形でポジションメイクが行われているようです。
量的緩和が実施されれば市場に出回った資金は再びリスクを取り始め、株式、金、原油、穀物、新興国通貨へと大量に流れ込みます。
昨日は金価格が急騰し1700ドル台に乗せています。先週末からの上昇幅は約80ドルに達しており、
イエレン副議長の発言と歩調を合わせていることが伺えます。
原油価格も同様です。
昨日は一時94ドル台まで急騰し、引け値でも8月2日以来の93ドル台です。
米株式市場は昨日は反落していますが、このところは戻り基調で、1万1900ドル台までダウは回復しています。
商品市場と株式市場では「金余り」を先取りした動きが鮮明になってきています。
一方、為替市場では円や、豪ドルなどが買われ、ドルが売られています。
リスク選好は本来金利の低いドルと円が売られ、高金利の豪ドル、ユーロなどが買われる傾向がありますが、今回はここに
「ドル安」という要因が加わり、ドルだけが売られる展開になっています。
そのドル安の背景は上記の「QE3」実施観測です。
また、円買いの背景には本日にも合意に達すると観られているEU首脳会議の混迷見通しもあります。
報道によると本日のユ−ロ圏財務相会合は中止され、EU財務相会合は予定通り実施されることのようです。
メルケル・独首相は、ECBが財政悪化国の国債を購入することには反対の立場を表明しています。
自国の中央銀行であるドイツ連邦銀行(ブンデスバンク)の姿勢を踏襲し、ECBの独立性と財務の健全性を維持することが
重要だと考えているようです。
ブルームバーグによれば、26日のEU首脳会議の声明文はまだ作成中だが、
メルケル首相は「声明草稿の現在の文面をドイツは受け入れられない」と記者団に語っているようです。
ドイツ連邦議会では、EFSFの実質的な規模を拡大する計画について首脳会議前に採決を行い、
メルケル首相は現地時間正午ごろ議会で演説をする予定です。
その後現地時間夕方にはブリュッセルで行われるEU首脳会議に出席し、協議される模様です。
首脳会議では、この他EFSFの規模と基金をどのように集めるか、あるいは民間銀行の負担割合などが協議される予定で、
結論がでない可能性も残っていそうです。
ブリュセルの会議では、31日に任期の切れるトリシェECB総裁は出席し、次期総裁のドラギイタリア中銀総は出席しない
と伝えられています。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 10/3 | ミヒヤエル・フック 独キリスト教民主同盟(CDU)の幹部 | 「ギリシャが債務を全額返済できる可能性があるとは思わない」アイルランドの公共放送とのインタビューで。 | ---- |
| 10/4 | バーナンキ・FRB議長 | 「景気回復は現在、腰折れに近い状態にある。われわれは景気後退に逆戻りしないようにする必要がある。また、確実に失業率の低下が続くようにしなければならない」議会で。 | 株価が急反発。ユーロドル1.32台から→1.33台半ばに |
| 10/9 | サルコジ・仏大統領 | 「銀行の資本増強では、ドイツと完全に一致している」独仏首脳会談後の記者会見で。 | ユーロドル1.34台後半から→1.36台後半に |
| 10/12 | バローゾ・欧州委員会委員長 | 「最も質の高い資本で構成する自己資本比率の相当大きな引き上げをしなければならない」欧州議会で。 | ユーロドル1.36台から1.38台への急伸に拍車。 |
| 10/17 | メルケル・独首相 | 「月曜日には全てが完了しているという夢物語がまたしても根を張りつつあるが、その夢の実現は不可能だ」との見方を首席報道官が記者会見で。 | ユーロドル1.38半ば台から1.37台半ばへ下落。 |
| 10/20 | ピアナルト・クリーブランド連銀総裁 | 「われわれが現在抱える失業問題でとくに厄介な点は、多くの個人の失業状態の長期化だ」「高失業率の最も大きな理由は、消費者と企業、政府の支出がなお低迷していることだ」 | ---- |
| 10/21 | イエレン・FRB副議長 | 「失業と金融混乱の悪影響を受ける米景気の浮揚に必要なら、量的緩和第3弾(QE3)が正当化されるかもしれない」デンバーでの講演で。 | 株価が急反発。ドル円75円78銭の最高値を記録。ユーロドル1.37台から→1.39に |
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