今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年11月4日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ユーロが乱高下。ECBの利下げ決定を受け、ユーロドルは1.36台まで下落。
    その後、パパンドレウ・ギリシャ首相が国民投票の撤回を示唆したことから急伸、
    一時1.38台半ばまで買われ、約200ポイントの値幅を記録。
  • ドル円は78円を挟む展開で小動き。再びこう着感が強まる。
  • ECBは理事会で0.25%の利下げを決定。ドラギ新総裁の初仕事が
    利下げとなり、域内の景気を優先した形に。
  • NY株式市場は大幅に続伸。ECBの利下げとギリシャの国民投票撤回の
    報道を好感し、ダウは200ドルを超す上昇。失業保険申請件数の低下も
    買い材料に。
  • 債券相場は小幅に反落。株価の大幅上昇を受け価格は下落し、10年債利回りは
    上昇し2.0%台を回復。
  • 金、原油はともに大幅高。株価が上昇し、ややリスク選好の流れに沿った
    格好に。
  • 10月ISM非製造業景況指数 → 52.9
  • 週間失業保険申請件 → 39.7万件



ドル/円77.89 〜 78.11
ユーロ/ドル1.3660 〜 1.3855
ユーロ/円106.57 〜 108.06
NYダウ+208.43 → 12,044.47ドル
GOLD+35.50 → 1,765.10
WTI+1.56 → 94.07ドル
米10年国債+0.085→ 2.073%


本日の注目イベント

  • 欧   ユ−ロ圏9月生産者物価指数(PPI)
  • 欧   G20(カンヌ、最終日)
  • 米   10月雇用統計
  • 米   タロール・FRB理事講演
  • 加   カナダ10月失業率
  • 加   カナダ9月住宅許可件数








欧州からの報道がにぎわいを見せています。





先ずはECBの予想外の「利下げ」でした。


域内のインフレ圧力は3%と、依然として高止まりしていることから今回は利下げが見送られるとの見方が


有力だった一方、域内の景気後退も鮮明になる中「利下げ」の可能性も指摘されていました。


個人的には「利下げ」の可能性の方が高いと、この欄でも記述してきましたが、この発表を受け、ユーロドルは


1.37台後半から1.36台半ばまで売られ、「今後も利下げは続くだろう」との観測が台頭してきました。


今週はオーストラリアも利下げに踏み切り、世界的な景気後退に備える動きが出てきたと言えそうです。





二つ目は、ギリシャのパパンドレウ首相が条件付きで国民投票を撤回するとの報道でした。


首相はG20にも召集され、記者団の質問には「国民に信を問うのが民主主義だ」との原則論を繰り返していましたが、


メルケル・独首相などは「国民投票はギリシャがユーロ圏からの離脱か、残留を問うものだ」と批判してきました。


G20では独仏首脳が説得にあたったと思われ、「来月4日に実施」とまで伝えられていた


国民投票が実施されない可能性が出てきました。


ただ閣内でもベニゼロス財務相などがパパンドレウ首相の退陣を求めていることから先行きは予断を許しません。


ユーロドルはこの報道に1.38台半ばまで一気に買われ、底値から200ポイントもの上昇を見せています。





ギリシャはそもそも「民主主義」と「演劇」発祥の地です。


パパンドレウ首相は2009年に首相に就任し、それまでの政権が行ってきた杜撰(ずさん)な財政赤字の実態を公表した、


いわば「英雄」です。


その「英雄」が突如、自身の政権への執着心からか、「国民投票」を行うと言いだし「国民は正しい選択を行うと信じる」などと


言い放ち、ギリシャ支援に汗を流したEU首脳にとっては「寝耳に水」でした。


この国民投票騒動で世界の金融市場が大混乱に陥り、


「一件落着」と思われていた欧州財務危機問題が再燃する懸念が広がってきました。





ところが今度は一転して、暫定政権を野党に打診して、「同意があれば、国民投票は必要ない。


野党が協議のテーブルに着き融資に関して合意するなら国民投票は不要だ」と述べています。


結局このあたりが落ち着きどころにも思えますが、「ギリシャ喜劇」はそろそろ幕引きになってほしいものです。





三つ目がフランスで開催されている「G20」です。


ここでの最大の議題はやはり「欧州債務問題」です。


オバマ大統領は、「今後2日間に取り組む最重要課題は、欧州の金融危機の解決だ」との認識を示しています。


同時に、先月31日に行われた政府・日銀による大規模な「ドル買い、円売り介入」に対する欧米の反応も、今後報道されると


思われますが、日本の単独行動が欧米の首脳から理解を得られるのか、こちらも注目されます。





ユーロドルは「4時間足」で観ると、上昇したものの上値は「120日移動平均線」で抑えられており、下値も「200日移動平均線」で


サポートされています。値幅は大きいですが1.36台半ば〜1.38台半ばでのもみ合い状態になっています。


どちらに抜けるかは、再び欧州からの報道に耳を傾けるしかありませんが、今後も「利下げ」が継続されると考えれば


ユーロの上値は重く、下落に備えておく方がベターかと思います。


一方、再びこう着感が強まってきたドル円ですが、G20で介入に対する批判的な意見がでると、いったんは77円半ばを


試しに行くのではないかと予想しています。





本日は10月の米雇用統計が発表されます。


日本時間の夜9時半に発表ですが、米国は来週から「標準時間」に戻るため、本日が最後の「夜9時半」発表となります。





秋も日増しに深まってきました。


良い週末を・・・・。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
11/2 バーナンキ・FRB議長 「失業率は高すぎる。経済は望まれるような進展を見せていないとの見解に心から賛同する」FOMCで追加緩和を見送った後での記者会見で。     ----   
11/2 メルケル・独首相 「国民投票はまさにギリシャがユーロ圏に留まりたいかどうかをイエスかノーで問うものだ」記者団に。     ----   

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和