2011年12月12日(月)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- EU首脳会議ではIMFを使った安全網の整備など
一定の成果があったとの印象からユーロは安定した動きを見せる。 - 一方で今回の合意で欧州危機への不安が払拭できるかどうかは
依然不透明で、特にイギリスとの意見の相違が明確となり、EU体制
への懸念が残る。 - ユーロドルは1.33台前半から後半で安定した動きを見せ、
ドル円も消費者信頼感指数が改善していたものの反応は無く、77円台半ば
で小動き。 - 株式市場は欧州情勢への楽観的な見方や、消費者信頼感指数の予想を上回る
改善に大幅に上昇。ダウは186ドル値上がりし、前日の下げを吸収した格好に。 - 債券価格は下落。株高に加え経済指標の好転から、ややリスクを取り易い
雰囲気が広がり長期金利は2.0%台半ばに。 - 金、原油はともに反発。欧州情勢の好転に反応し買いが優勢に。
- 12月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 67.7
- 10月貿易収支 → 435億ドルの赤字
| ドル/円 | 77.50 〜 77.72 |
| ユーロ/ドル | 1.3318〜 1.3391 |
| ユーロ/円 | 103.47 〜 104.40 |
| NYダウ | +186.56 → 12,184.26ドル |
| GOLD | +3.40 → 1,716.80 |
| WTI | +1.07 → 99.41ドル |
| 米10年国債 | +0.088 → 2.060% |
本日の注目イベント
- 豪 豪10月貿易収支
- 欧 イタリア短期債入札
- 欧 フランス短期債入札
- 独 10月独卸売物価指数
- 米 11月財政収支
- 加 カーニー・カナダ中銀総裁講演
注目のEU首脳会議では、ユーロ圏などが2000億ユーロ(約21兆円)をIMFに拠出し、新たなセーフティーネットを作ることや、
欧州安定メカニズム(ESM)の創設を2012年7月までに行うなど、一定の合意が見られ、市場は「一歩前進した」との受け止め方
がコンセンサスになっている模様です。
また、加盟国の財政規律の強化もイギリスを除く26ヵ国で合意し、「通貨統合」から「財政統合」へと踏み出したとの評価もあります。
一方で、イギリスのキャメロン首相は独仏を中心に提案された財政規律強化案には反対の立場を表明するなど、
イギリスの孤立化も今後の波乱要因になる可能性も出てきました。
結局、欧州債務危機への不安を完全に払拭することはできなかったものの、一定の成果はあったとの見方が優勢の様です。
今後は、先週格付け会社S&Pが欧州各国の格下げ見通しを発表しており、この結果がユーロ相場の先行きを決めそうです。
見通しについて同社は、「9日に終了するEU首脳会合の結果を見極めた後に、ユーロ圏15ヵ国の格下げに踏み切るかどうかを決める」
ことを明らかにしています。
今週にもその結果が発表されると思われますが、この結果が非常に注目されます。
因みに、先週末の欧州各国の国債は、イタリア、フランスなどが買われ、ドイツ国債は下落しています。
今回の会議では、ユーロ共同債の発行やECBによる域内債券の大量購入には至っておりません。
2013年創設予定だった欧州安定メカニズム(ESM)を来年7月に前倒し、それまでの安全網としてIMFに2000億ユーロを
融資するというものです。
従って、不安要因はまだ多く残っており、ユーロの下落圧力は依然として解消されていないと観られます。
また、先週ECBが2ヵ月連続で利下げに踏み切り、景気後退の流れが鮮明になっています。
2012年はユーロ圏全体でマイナス成長になるとの見方もあり、今後は財政に加え景気にも目配りが必要となりそうです。
最大の注目イベントであったEU首脳会議を終わり、今後はやや材料に欠ける展開になりそうです。
上述S&Pによる格付け発表や今年最後のFOMCが控えてはいますが、相場への影響は限定的になりそうです。
追加緩和期待の残るFOMCでも、このところの米経済指標の好転を目のあたりにしていることから政策変更は考えにくい状況です。
今回のFOMCは1日だけの開催となることから、バーナンキ議長の会見も予定されていません。
それだけにバーナンキ議長の言葉から「次の一手」を読み解くこともできず、市場への影響も限られそうです。
ドル円は77−79円で推移する可能性が高いと予想されます。
「日足」のチャートでは10月31日早朝の75円32銭を底値とするサポートラインに抑えられる一方、上値も同日の政府・日銀による
大規模介入で押し上げられた79円53銭を頂点とするレジスタンスラインによって上昇が抑えらており、
「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を形成しつつあります。
この三角形は足元では、78円台に乗せれば上抜けしドル上昇が期待されますが、
逆に77円台を抜ければ下抜けが完成し下落に拍車がかかるものと観られます。
現在のところのどちらにも抜けにくい状況ですが、米景気の回復基調とユーロの動きに注意したいと思います。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 12/1 | キング・イングランド銀行総裁 | 「根底にある原因を解決せず、銀行や国に流動性を供給するような処置で危機に取り組んでも、短期的な安心しか得られない」日米欧6中銀によるドル資金供給策に対して。 | ---- |
| 12/1 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「最近発表された経済指標は経済成長のペースの加速を示しており、FOMCは追加緩和を急ぐべきではない」講演で。 | ---- |
| 12/2 | レーン・欧州委員 | 「欧州経済がリセッション入りしていることを、至るところで感じられるようになることは明白で、そのことはユーロ圏の現在の形での存続を危うくする可能性がある」講演で。 | ---- |
| 12/5 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「インフレ率が中期的に3%を超えない限りは、失業率が低下するまで政策金利を異例な低水準に据え置くとの方針をFOMCが表明すべきだ」講演で。 | ---- |
| 12/5 | メルケル・独首相 | 「われわれは木・金両日にユーロ圏にとって重要で避けることのできない決断を下す」サルコジ仏大統領との会談後に。 | ---- |
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