2011年12月15日(木)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ユーロドルは今年1月以来の1.30台の節目を割り込む。
アジア時間から欧州時間の朝方にかけて何度か1.30台割れを試したものの、
底堅い動きを見せ反発したユーロドルも、イタリア国債が再び7%を超えたことを
きっかけに1.29台半ばまで下落。 - 市場全体でドル高が進んだことからドル円も78円台前半までドル高が上昇。
しかし、円の下落スピードは緩やかだったことから、ユーロ円では円高となり
101円台前半までユーロ安が進む。 - イタリアの5年債入札では落札利回りが6.47%まで上昇。調達コストの上昇は
避けられず、来年の大量償還が不安視される。 - 株式市場は3日続落で、この間の下げ幅もダウで360ドルに迫る。欧州債務危機への
不安が消えず、ダウ131ドル安。 - 債券相場は3日続伸。30年債入札が好調だったことから買い物を集め、10年債
利回りは大幅に低下し1.89%台に。 - 金、原油価格はとも大幅に反落。リスク資産を売却する動きが加速し、金価格は前日
76ドル安で7月以来の1500ドル台後半。原油も一気に95ドル割れまで下落。
| ドル/円 | 77.98 〜 78.14 |
| ユーロ/ドル | 1.2945〜 1.3009 |
| ユーロ/円 | 101.09 〜 101.52 |
| NYダウ | −131.46 → 11,823.48ドル |
| GOLD | −76.20 → 1,586.90 |
| WTI | −5.19 → 94.95ドル |
| 米10年国債 | −0.066 → 1.896% |
本日の注目イベント
- 日 日銀短観
- 独 独12月製造業PMI
- 欧 ユーロ圏12月製造業PMI
- 欧 11月ユーロ圏消費者物価指数(CPI、確報)
- 欧 ドラギ・ECB総裁講演
- 欧 バローゾ・欧州委員長講演
- 英 英11月小売売上高
- 米 11月生産者物価指数(PPI)
- 米 11月NY連銀製造業景況指数
- 米 週間失業保険申請件数
- 米 11月鉱工業生産
- 米 11月設備稼働率
- 米 11月生産者物価指数(PPI)
- 米 12月フィラデルフィア連銀景況指数
ユーロドルが予想通り1.30台の大台を割り込んできました。
昨日のアジア市場や欧州市場の朝方でも何度か1.30突破を試みましたが全ては跳ね返され、底堅い動きも見せましたが、
イタリア10年債の流通利回りが危険水域の7%を再び突破したことで、欧州ソブリン債リスクが再燃。
ユーロドルは1.30を割り込み、1.2945まで下落しています。
ドイツのメルケル首相は昨日の議会で先週のEU首脳会議での討議内容を説明し、欧州安定メカニズム(ESM)規模を
現行の5000億ユーロから引き上げる計画がないことを改めて表明しています。
結局ユーロは先週のEU首脳会議が終了したタイミングに合わせるかのように下落基調を強め、
対ドルではすでに400ポイント以上の下落を見せています。
欧州債務危機の即効性ある対策が打ち出されず、その都度イタリアやスペインの国債が売られ長期金利が上昇しています。
この債券相場が足元では為替相場をリードする役目を果たし、相場の行方を決定している状況と言えます。
昨日もイタリアの5年債入札が行われましたが、落札利回りはユーロ導入後最も高い6.47%でした。
また、応札倍率も1.42倍と、前回の1.47倍から低下しています。
ブルームバーグが伝えるところによると、バーナンキ・FRB議長は14日、共和党の上院議員らに対して、FRBはソブリン債危機の
さなかにある欧州の銀行を支援する計画はないと、同議長と非公式の会合に出席した議員2人が明らかにしたと報じています。
議長は「それを行う意思も権限も持っていない」と語っています。
またこの日ドイツ連銀のバイトマン総裁は、(イタリアは)7%超の金利で何年も生き延びられる。
取るべき道はECBが国債を買い支えることではなく、
イタリアが必要な財政措置を実行できると証明する機会を与えることだ」と述べています。
このように、イタリアやスペインの国債が今後も安全資産であるということを市場に認識させる必要があることは理解されていても、
具体的な手段がないことが不安の根源です。
そのため来年にも予定されているイタリア国債の大量償還を無事に乗り切ることができるのかどうか市場は懐疑的です。
市場に安心感を与えるためには、足元では粛々と緊縮財政を実施するしかありませんが、
その効果が見えてくるのも相当な時間を要します。
また、緊縮財政を推し進めれば推し進める程、景気の足を引っ張ることになり歳入を減らすと言うジレンマにも陥ります。
ユーロドルは節目の1.30台を割り込んだことで、目先下落圧力は増し、市場参加者の相場観も「さらに下落する」といった悲観論に
変わりつつあると思います。
下値のメドとしては今年1月に記録した1.2870−75水準が先ず最初に意識されるレベルです。
そして、そこを割り込むと1.26台半ばということになりそうです。
上値は「30分足」で観られる100日、あるいは120日移動平均線がある1.30台後半から1.3100辺りがマイナーな
レジスタンスポイントになろうかと思います。
市場全体がドル高傾向を示しています。
ドル円もこの流れに乗り78円台には完全に乗せてはいますが、その上昇スピードは相当緩やかです。
レジスタンスポイントを観ておくと、78円30銭と200日移動平均線がある79円15銭前後です。
「8時間足」までの短い時間足では全て上値を抜けており、「日足」でも「三角保ち合い」(さんかくもちあい)を上抜けして
いるため、これまでのように上値をただ売るだけではなく、売り方も慎重になる必要があります。
ドル高へのトレンドの転換はまだ確認されませんが、ユーロドルがさらに大きく下落するような事態になれば、その可能性も若干
でて来るかもしれません。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 12/1 | キング・イングランド銀行総裁 | 「根底にある原因を解決せず、銀行や国に流動性を供給するような処置で危機に取り組んでも、短期的な安心しか得られない」日米欧6中銀によるドル資金供給策に対して。 | ---- |
| 12/1 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「最近発表された経済指標は経済成長のペースの加速を示しており、FOMCは追加緩和を急ぐべきではない」講演で。 | ---- |
| 12/2 | レーン・欧州委員 | 「欧州経済がリセッション入りしていることを、至るところで感じられるようになることは明白で、そのことはユーロ圏の現在の形での存続を危うくする可能性がある」講演で。 | ---- |
| 12/5 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「インフレ率が中期的に3%を超えない限りは、失業率が低下するまで政策金利を異例な低水準に据え置くとの方針をFOMCが表明すべきだ」講演で。 | ---- |
| 12/5 | メルケル・独首相 | 「われわれは木・金両日にユーロ圏にとって重要で避けることのできない決断を下す」サルコジ仏大統領との会談後に。 | ---- |
| 12/14 | バイトマン・ドイル連銀行総裁 | 「(イタリアは)7%超の金利で何年も生き延びられる。取るべき道はECBが国債を買い支えることではなく、イタリアが必要な財政措置を実行できると証明する機会を与えることだ」」講演で。 | ---- |
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