今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年12月21日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ユーロドルは1週間ぶりの高値を記録。1.30台割れから反発し
    NY市場では1.3137まで上昇。
  • スペインの国債入札が好調だったことや、ドイツの景況感が予想を
    大きく上回ったことで、欧州債務危機への不安がやや後退したことが背景。
  • スペインでは3ヵ月物と6ヵ月物の証券、計56億4千万ユーロ相当の
    発行に成功。目標上限の45億ユーロを上回った。
  • ドル円はレンジを抜けず、78円台では定着しないものの下値も
    限定的。海外市場での値幅も20銭程度。
  • ユーロドルが反発したことで、ユーロ円も約1週間ぶりに102円台に
    乗せる。
  • 株式市場は大幅に反発し全面高の展開。住宅関連指標が好転するなど、国内外
    の好条件が重なり、ダウは337ドル高の1万2千ドル台まで上昇。
  • 債券相場は大きく反落。欧州危機への不安の後退や、米景気の好転から債券価格は
    下落。5年債入札は好調だったものの10年債は売られ、利回りは1.92%台まで
    上昇。
  • 欧州危機の後退期待からリスク選好が進み金は大幅に反発し1600ドル台を回復。
    また、原油価格も大きく買われ97ドル台に。
  • 11月住宅着工件数 → 68.5万戸
  • 11月建設許可件数 → 68.1万戸



ドル/円77.72 〜 77.93
ユーロ/ドル1.3064 〜 1.3131
ユーロ/円101.61 〜 102.17
NYダウ+337.32 → 12,103.58ドル
GOLD+20.90 → 1,617.60
WTI+3.34 → 97.22ドル
米10年国債+0.112 → 1.922%


本日の注目イベント

  • 日   11月貿易統計
  • 日   白川・日銀総裁記者会見
  • 欧   ユーロ圏12月消費者信頼感
  • 英   BOE政策金融委員会議事録
  • 米   11月中古住宅販売件数
  • 加   カナダ10月小売売上高








ユーロドルが約1週間ぶりに1.31台まで反発しました。


スペインでの国債入札が予想外に好調だったことに加え、ドイツのifo景況感指数が事前予想の「106」から、


結果は「107.2」だったことなど、欧州債務問題がやや後退するとの見方が高まったことが主な理由でした。


もっとも、投機筋のユーロショートのポジションは過去最高水準にあったため、1.30を割り込むと買い戻される


展開が続いていたなか、1.3030を大きく抜けてきたことで「利益確定のユ−ロ買い」があぶりだされた格好でした。


1.31台に乗せるとストップロスなどの買いも巻き込んでいた様です。





短期的な動きを示す「1時間足」では1.30を明確に抜けると、トレンドラインも上抜けし、重要な「100日」や「120日」移動平均線も


抜けてくることからユーロ買い戻しも活発化すると観られていました。


しかし、このユーロ反発も「買い戻しが主体」であって、ユーロ圏の信用回復には程遠いものです。


ユーロ圏諸国の格下げリスクは依然として高く、まだユーロの戻りは売りたいと言った相場観は継続されているとみていいと思います。





格付け会社フィッチは昨日、フランスが最上級の「AAA」格付けを失った場合、欧州の救済基金である欧州金融安定化基金(EFSF)も


最上級から格下げされる可能性があると警告しています。


フランスはEFSF債を保証する「AAA」格付け国6ヵ国の一つであるというのがその理由です。


フィッチは既に16日にフランスの格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げています。


同社は発表した文書で「当社が16日にフランスの格付け見通しをネガティブに変更したことは、EFSF債の格下げリスクが高まった


ことを意味する」と明言しています。





米住宅市場の悪化傾向に歯止めがかかってきた可能性があります。


昨日発表された11月の住宅着工件数は前月比9.3%増(68.5万戸)と、2010年4月以来の水準を回復していました。


米住宅市場は、2008年9月のリーマンショック以来長期にわたって低迷が続いてきました。


今年2月ー3月にかけては雇用も大幅に回復していましたが、


それでも住宅市場の回復には繋がらず「長期低迷」を予想する声が優勢でした。


しかし、ケースシラー住宅価格指数に観られるように、住宅価格は、前年同月比では依然として下落しているものの、


前月比ではプラスに転じ始めています。


前日に発表されたNAHB住宅市場指数においても昨年5月以来の水準を回復しており、


昨日同時に発表された11月の建設許可件数も市場予想を上回っていました。


まだ手放しで喜ぶわけにはいきませんが、今後の住宅関連指標によっては、


いよいよ「米住宅市場の底入れ」は近いと判断できる状況です。


住宅の購入は付帯設備の購入にも繋がり、個人消費の拡大も期待できます。





ユーロ円は反発して101円台後半で推移しています。


NY市場では102円17銭まで上昇しましたが、この上には「1時間足」の200日移動平均線があり、


いったんは上昇を止められた格好になっています。


また、同様にユーロドルでも1.3131辺りは200日移動平均線でしっかり止められています。


さらなる上昇にはどちらもこの抵抗線を明確に抜ける必要があり、


欧州情勢を考えると目先はこの水準前後が売り場になる可能性が高いと予想します。


一方下値のメドは、先行スパン2(雲の上限)が位置する1.3032あたりになりそうです。





米議会の下院では「減税法案の延長」を否決しています。


上院で可決されたこの法案が否決されたことで、


オバマ大統領は「これはゲームではない」と強い口調で再協議するよう要請しています。


野党共和党が過半数を占める下院で、この法案が通る可能性は少なくなっていますが、


このままだと来年から個人の所得税が増え、消費に悪影響を与えることも考えられます。


今年8月の債務上限引き上げを巡って最後の最後までもつれた状況と同じです。















What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
12/1 キング・イングランド銀行総裁 「根底にある原因を解決せず、銀行や国に流動性を供給するような処置で危機に取り組んでも、短期的な安心しか得られない」日米欧6中銀によるドル資金供給策に対して。     ----   
12/1 ブラード・セントルイス連銀総裁 「最近発表された経済指標は経済成長のペースの加速を示しており、FOMCは追加緩和を急ぐべきではない」講演で。     ----   
12/2 レーン・欧州委員 「欧州経済がリセッション入りしていることを、至るところで感じられるようになることは明白で、そのことはユーロ圏の現在の形での存続を危うくする可能性がある」講演で。     ----   
12/5 エバンス・シカゴ連銀総裁 「インフレ率が中期的に3%を超えない限りは、失業率が低下するまで政策金利を異例な低水準に据え置くとの方針をFOMCが表明すべきだ」講演で。     ----   
12/5 メルケル・独首相 「われわれは木・金両日にユーロ圏にとって重要で避けることのできない決断を下す」サルコジ仏大統領との会談後に。     ----   
12/14 バイトマン・ドイル連銀行総裁 「(イタリアは)7%超の金利で何年も生き延びられる。取るべき道はECBが国債を買い支えることではなく、イタリアが必要な財政措置を実行できると証明する機会を与えることだ」講演で。     ----   
12/15 ダドリー・NY連銀行総裁 「現時点では、欧州から米国に波及し得る影響に対応するためFRBが追加措置を取ることは想定していないが、状況を引き続き注意ぶかく見守る」講演で。     ----   

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和