今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2011年12月22日(木)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 欧州時間帯には1.31台半ばを超える水準にまで反発したユーロドルは
    ユーロ圏消費者信頼感の悪化に再び下落、NY市場では1.30台前半まで売られる。
  • 欧州中央銀行(ECB)が3年物資金供給オペを実施。
    予想を上回る4890億ユーロ(約50兆円)の応札があった。
  • ドル円は欧州時間にかけ77円70銭を割り込む場面があったが、ユーロが売られ
    ドルが買われた流れに沿って78円台まで反発。ほぼ高値圏で引ける。
  • 株式市場はオラクルの業績悪化を嫌気して売り先行で始まったものの、引けにかけては
    買い戻しも入り、ダウは小幅高。ナスダックは小幅に反落。
  • 債券相場は小幅に続落。7年債の入札がやや不調で、ECBによる資金供給が
    欧州危機を食い止める一助になるとの観測もあった。
  • 金価格は小幅に下落。一方原油は続伸し98ドル台に。在庫が予想以上に減少していた
    ことが材料に。
  • 11月中古住宅販売件数 → 442万戸(+4.0%)



ドル/円77.83 〜 78.11
ユーロ/ドル1.3025 〜 1.3084
ユーロ/円101.44 〜 101.98
NYダウ+4.16 → 12,107.74ドル
GOLD−4.00 → 1,613.60
WTI+1.45 → 98.67ドル
米10年国債+0.047 → 1.974%


本日の注目イベント

  • 英   英7−9月期GDP(確定値)
  • 米   7−9月期GDP(確定値)
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   12月ミシガン大学消費者信頼感指数
  • 米   10月住宅価格指数
  • 米   11月景気先行指標








ユーロドルは買い戻しが優勢になったことで値を戻し、欧州時間には1.31台後半まで上昇したものの1.32台には


届かず、ユーロ圏消費者信頼感指数の悪化が伝わると一気に下落し、そこから100ポイントを超す下げを見せました。


この時期にしては軽い値動きで、市場参加者が減少していることを物語っているようでした。


結局、ユーロドルはもとの「定位置」に戻った状況で、「戻りは売りたい」という意識は依然旺盛のようです。


改めて上値の重さを確認した感があります。





同様にユーロ円も一時102円台半ばまで反発しましたが、そこからは一気に1円ほど値を下げ、これも101円台で定着してきた


ようなイメージができつつあります。


ECBによる初めての長期の資金供給では予想以上の応札があり、その一部の資金が欧州域内の国債購入に動けばそれなりの効果が


あると観られていますが、不透明感はぬぐえません。


欧州債務危機への懸念は消えず、これがドル買いに繋がり、


ドル円でも上値が重い割には大幅な下落を見せない要因の一つになっています。





昨日、ブルームバーグの主催の講演会に参加してきました。


「欧州債務危機の波及、日本への影響」と題して、米アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所のデスモンド・ラックマン博士の


講演とパネルディスカッションがありました。


氏は2012年第2四半期までには欧州危機は加速し、ギリシャのハード・デフォルトは避けられないとの見通しを述べています。


それを避けるにIMFではなくECBが大きな転換をしなければならず、現在のドラギ体制ではその可能性は低いと観ていました。


また、仮にデフォルトが発生した場合その影響は世界中に及び、リーマンショックよりも大きいとの見方も披露していました。





さらにパネルディスカッションに参加した慶応大学の上山先生は、欧州危機は「対岸の火事」ではないと強調しており、


ギリシャに万が一のことがあれば、欧州の次は日本だという見方が急速に高まるため、


日本としても早急に財政の立て直しを図るべきだと述べていました。


ドミノ倒しのドミノには「JAPAN」も入っていると述べ、稼げる時間はせいぜい10年くらいだろうとの意見でした。


ただ、ラックマン博士に比べ、パネルディスカッションに参加した日本人2人は、


日本への影響については楽観的な見方を示していました。


欧州債務問題についてはやはり、市場が懸念しているように来年1−3月に国債と金融債の大量償還を控えていることから、


ここが乗り越えられるかどうかが最も重要だという点では、専門家の見方も一致しているようです。





ドル円は完全に休暇モードに入っているようです。


77円台半ばから下値を試す展開ではないものの、78円台では定着しきれない展開が続いています。


これまでも何度か述べているように、78円30−50銭を超えることができればやや雰囲気も変わってきそうですが、


これもそれほど簡単では無いようです。


「日足」のチャートでは79円台にしっかり乗せれば、重要な「200日移動平均線」を上抜けすることができドル上昇に弾みがつくと


考えられますが、年内は無理と観る方が順当なようです。


明日は日本も祝日で休みです。完全なクリスマス休暇に入ります。


そのため明日の「アナリスト・レポート」は休ませていただきますのでご了承ください。





Merry Christmas! よい連休を・・・・。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
12/1 キング・イングランド銀行総裁 「根底にある原因を解決せず、銀行や国に流動性を供給するような処置で危機に取り組んでも、短期的な安心しか得られない」日米欧6中銀によるドル資金供給策に対して。     ----   
12/1 ブラード・セントルイス連銀総裁 「最近発表された経済指標は経済成長のペースの加速を示しており、FOMCは追加緩和を急ぐべきではない」講演で。     ----   
12/2 レーン・欧州委員 「欧州経済がリセッション入りしていることを、至るところで感じられるようになることは明白で、そのことはユーロ圏の現在の形での存続を危うくする可能性がある」講演で。     ----   
12/5 エバンス・シカゴ連銀総裁 「インフレ率が中期的に3%を超えない限りは、失業率が低下するまで政策金利を異例な低水準に据え置くとの方針をFOMCが表明すべきだ」講演で。     ----   
12/5 メルケル・独首相 「われわれは木・金両日にユーロ圏にとって重要で避けることのできない決断を下す」サルコジ仏大統領との会談後に。     ----   
12/14 バイトマン・ドイル連銀行総裁 「(イタリアは)7%超の金利で何年も生き延びられる。取るべき道はECBが国債を買い支えることではなく、イタリアが必要な財政措置を実行できると証明する機会を与えることだ」講演で。     ----   
12/15 ダドリー・NY連銀行総裁 「現時点では、欧州から米国に波及し得る影響に対応するためFRBが追加措置を取ることは想定していないが、状況を引き続き注意ぶかく見守る」講演で。     ----   

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和