2011年12月29日(木)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はアジア市場の流れを受け、ドル売りが優勢となり77円57銭まで下落。
米財務省が日本の為替介入を批判したことが材料視され円買いが進んだものの、
対ユーロでドルが買われたことで円もやや連れ安となり77円後半まで反落して引ける。 - ユーロドルは大幅に下落。イタリア国債の入札は好調だったものの、
ECBのバランスシートが過去最大規模に拡大していたことから1.30台を
割り込み1.29台前半まで下落。 - ユーロは対円でも大きく売られ、一時100円73銭まで下落。
約10年ぶりの水準を記録し、100円割れも視野に。 - 株式市場は続落。ECBのバランスシートの拡大から欧州債務危機が
予想以上に深刻との見方が浮上。ダウは139ドル安。 - 債券相場は大幅に反発。欧州債務問題が米景気にも影響を及ぼすとの
懸念から買われ、10年債利回りは1.92%台に低下。 - 金価格は5日続落し約3ヵ月ぶりに1560ドル台まで下落。
ドルが対ユ−ロで買われたことが背景。原油価格も6日ぶりに反落し100ドル台を
割り込む。
| ドル/円 | 77.57 〜 78.04 |
| ユーロ/ドル | 1.2912 〜 1.3074 |
| ユーロ/円 | 100.73 〜 101.56 |
| NYダウ | −139.94 → 12,151.41ドル |
| GOLD | −31.40 → 1,564.10 |
| WTI | −1.98 → 99.36ドル |
| 米10年国債 | −0.075 → 1.925% |
本日の注目イベント
- 欧 11月ユーロ圏M3
- 欧 イタリア・10年債入札
- 独 独12月消費者物価指数指数
- 米 週間失業保険申請件数
- 米 12月シカゴ購買部協会景気指数
- 米 11月仮契約住宅販売指数
- 米 12月カンザスシティー連銀製造業活動
海外市場が本格的に戻ってきてどのような相場展開になるのか注目されていましたが、大方の予想通りユーロ安が進みました。
イタリアの6ヵ月もの国債の入札は好調で、落札利回りも前回入札を下回りましたが、欧州中央銀行(ECB)が発表した
バランスシートは過去最大規模に拡大していたことを材料視し、ユーロドルは1.30台を大きく割り込み一時1.2912まで
下落しました。
ECBが域内の金融機関に対して融資を拡大したことが伺え、「欧州危機は相当深刻」との見方が浮上しユーロ売りに繋がった
と観られます。
ただ、ECBのバランスシートの拡大はある程度予想されていたことでしたので、むしろその反応の大きさに驚いています。
市場は欧州の悪材料には非常に敏感であることが読み取れます。
その意味から今夜のイタリア10年債入札の結果が注目されます。
ユーロドル1.30台を大きく割り込み1.29台前半まで下落したことで、来年にかけてはさらに下落するものと予想されます。
足元では今年1月に記録した1.2874が意識されますが、その水準を割り込むと1.25を目指す展開になると考えておくべきでしょう。
ユーロが反発するとすれば、やはりショートカバーが大量に持ち込まれて上昇する以外に材料は見当たりません。
しかしそれでも1.30台半ば辺りまでで、既に1.30が大きなレジスタンスになっている可能性が高いと観られます。
欧米市場がクリスマス休暇だったことから、本格的に参入する28日から30日にかけての値動きが、来年の相場展開を占う上で重要だと
述べてきましたが、どうやら来年年明けは「ユーロ売り」で幕が開けることになりそうです。
ドル高が進み、ユーロが売られ易い地合いにも関わらず円はそれ程下落していません。
ドル円の78円台前半が重いことでユーロ円はさらに下落する可能性が高く、100円割れも視野に入れておきべきでしょう。
この流れは、円に特別の売り材料でも出ない限り変わらないものと思われます。
考えられる円の売り材料は政権与党・民主党の分裂でしょう。
「消費税10%」を巡り若手議員が離党しましたが、さらに大きな混乱になり「10%消費税」の旗を降ろさざるを得ない状況にでもなれば
日本の財政の悪化がさらに進むとの見方が急浮上し円が売られるシナリオが考えられますが、その可能性は今のところ低いと言えます。
ユーロドルがさらに下落すれば、ドル円も緩やかな「ドル高円安」方向に推移すると観られますが、米景気回復が予想以上に進まないと、
「ユーロは買えないがドルも買えない」といった展開から、円買いが進むことも無いとは言いきれません。
ユーロドル、ユーロ円の戻り売りを狙いたいところですが、果たしてどこまで戻るのか不明です。
気をつけておきたいのは、一気にユーロが下落したことで、市場参加者の相場観もかなりユーロ安に傾いています。
「みんなが同じ方向を向き始めたら、その方向には行かない」のが相場です。
年末年始のポジション管理には十分気をつけたいところです。
「アナリストレポート」は本日が今年最後となります。
今年1年のご愛読ありがとうございました。
来年は1月4日から始める予定です。
来年も引き続きご愛読くださいますようお願い申し上げます。
それでは、良いお年を・・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 12/1 | キング・イングランド銀行総裁 | 「根底にある原因を解決せず、銀行や国に流動性を供給するような処置で危機に取り組んでも、短期的な安心しか得られない」日米欧6中銀によるドル資金供給策に対して。 | ---- |
| 12/1 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「最近発表された経済指標は経済成長のペースの加速を示しており、FOMCは追加緩和を急ぐべきではない」講演で。 | ---- |
| 12/2 | レーン・欧州委員 | 「欧州経済がリセッション入りしていることを、至るところで感じられるようになることは明白で、そのことはユーロ圏の現在の形での存続を危うくする可能性がある」講演で。 | ---- |
| 12/5 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「インフレ率が中期的に3%を超えない限りは、失業率が低下するまで政策金利を異例な低水準に据え置くとの方針をFOMCが表明すべきだ」講演で。 | ---- |
| 12/5 | メルケル・独首相 | 「われわれは木・金両日にユーロ圏にとって重要で避けることのできない決断を下す」サルコジ仏大統領との会談後に。 | ---- |
| 12/14 | バイトマン・ドイル連銀行総裁 | 「(イタリアは)7%超の金利で何年も生き延びられる。取るべき道はECBが国債を買い支えることではなく、イタリアが必要な財政措置を実行できると証明する機会を与えることだ」講演で。 | ---- |
| 12/15 | ダドリー・NY連銀行総裁 | 「現時点では、欧州から米国に波及し得る影響に対応するためFRBが追加措置を取ることは想定していないが、状況を引き続き注意ぶかく見守る」講演で。 | ---- |
| 12/23 | ビニスマギ・ECB理事 | 「ユーロ圏にデフレリスクが浮上することがあれば、ECBは量的緩和を政策として駆使することを避けるべきではない」講演で。 | ユーロドル1.30台後半から→ 1.30台前半に。 |
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