2012年1月12日(木)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ユーロドルがふたたび下落。ドイツの第4四半期のGDPがマイナスとの
見方や、フランス国債の格下げの噂、さらには欧州議会でドイツ主導の財政協定に
一部議員が反対したことなどが材料となり、ユーロドルは一時1.26台半ばまで下落。
9日のアジア市場で記録した安値付近まで売られる。 - 同様にユーロ円も大幅に下落し、97円台半ばを下回る。
- フランスのバロワン財務相は格付け会社からの格下げ通知を受けたとの観測を
否定。 - 格付け会社フィッチのソブリン債部門責任者、ライリー氏は、欧州債務危機
の拡大を防ぐためECBは域内の国債購入を増やすべきだとの認識を示す。 - EUはハンガリーの財政状況に「深刻な悪化」が起きていると、同国に初の
制裁を発動する可能性を示唆。 - 株式市場はまちまち。ダウは下落して取り引きが開始された後、ナスダックが上昇
したことで下げ幅を縮小。結局ダウは小幅安、ナスダックは小幅高で引ける。 - 債券相場は大幅に上昇。10年債入札では最高落札利回りが過去最低を
記録。セカンダリーマーケットでの同年利回りも1.90%まで下落。 - 金相場は小幅に続伸。原油は在庫が増えていたことから反落し100ドル台に。
| ドル/円 | 76.84 〜 77.04 |
| ユーロ/ドル | 1.2662 〜 1.2731 |
| ユーロ/円 | 97.44 〜 97.94 |
| NYダウ | −13.02 → 12,449.45ドル |
| GOLD | +8.10 → 1,639.60 |
| WTI | −1.37 → 100.87ドル |
| 米10年国債 | −0.056 → 1.907% |
本日の注目イベント
- 日 ガイトナー・財務長官来日。野田総理、安住財務相と会談
- 日 11月国際収支
- 日 景気ウォッチャー調査
- 欧 独12月消費者物価指数(確報値)
- 欧 11月ユーロ圏鉱工業生産
- 欧 ECB政策金利発表
- 欧 バローゾ・欧州委員長記者会見
- 英 BOE金融政策員会
- 英 英11月鉱工業生産
- 米 週間失業保険保険申請件数
- 米 12月小売売上高
ユーロドルが再び大幅な下落を見せ、今週初めから始まった「調整局面」も、戻りは1.28台前半までで抑えられ
短期間で終えそうな気配です。
それにしても欧州からの話題には事欠きません。新聞、TVなどでは次から次へと「欧州発」のニュースが報じられています。
ドイツ・メルケル首相とイタリア・モンティ首相との会談では予想通り特に目新しい進展はありません。
欧州債務危機問題解決に向けて独仏伊が協力して解決に当たるなど、これまでと同様なコメントでした。
ただ、欧州安定メカニズム(ESM)への資金拠出について「他のメンバー国にもその準備があるなら、ドイツは場合によってESM
発足時より多くの資本を拠出する用意がある」と述べており、「一歩前進」したとも受け取れそうです。
フランス国債の格下げの噂も、同国の財務相が否定してはいましたがユーロ売りに繋がりました。
前日格付け会社フィッチが年内のフランスの格下げの可能性を否定したばかりでしたが、格下げの噂は依然としてくすぶっており、
マーケットも「悪材料」にはすぐに反応する姿勢を崩していません。
さらにハンガリーの財政状況の悪化から制裁を発動する可能性があることや、
ドイツの第4四半期GDPが速報値ではマイナスを示すなどユーロ売り材料の「大バーゲン」とも言える1日でした。
このため、ユーロドルは欧州市場朝方の1.27台後半から1.26台半ばまで急落しましたが、今週月曜日に記録した1.2666を若干
下回ったもののこの水準が意識され1.27台へ戻して引けています。
結局今回の「ユーロの調整局面」は戻り高値が1.2819とそれ程伸びず、短期決戦で終わる気配が濃厚となって来ました。
投機筋のユーロ売りポジションの大きさから、場合によっては1.30程度まで戻りがあるのではないかと予想していましたが、
いまのところ杞憂に終わりそうです。
ただ、1.26台半ばでは2度サポートされていることから、今後さらに下落して1.25割れを目指すのかどうかについては依然慎重に
観る必要はあろうかと思います。
中国訪問を終えたガイトナー財務長官が来日します。
野田総理や安住財務大臣との会談が予定されていますが、その後に記者会見も予定されているようです。
ガイトナー氏は米財務省のトップです。
昨年末に発表された米財務省報告では「日本政府の市場介入は支持しない」とこれまでと異なり、
日本の介入には批判的な姿勢を明確にしています。
記者会見では介入に触れることはないと思いますが、もし意見が介入に及ぶようなら、
それは「ドル売り材料」になることは容易に想像できます。
会見の時間は現時点では分かっていませんが注意する必要があろうかと思います。
ユーロ円もユーロドルと同様NY市場で底値を付け反発していますが、これも97円20−40銭のサポート水準が抜けるかどうかが
注目されます。仮に98円台に押し戻されるような展開になれば「97円台は底堅い」とのイメージも形成され、ユーロドルの買い戻しにも
繋がりますが、上値の重さは確認されていることからユーロロングは「分が悪い」と考えておいた方がいいと思われます。
本日は、ECB理事会、イタリア、スペインの国債入札やバローゾ欧州委員長の講演など、引き続き欧州から目が離せません。
さらに米国では12月の小売売上高が発表され、クリスマス商戦が好調だったことを考えると期待が持てそうな気配です。
また先週「ポジティブサプライズ」であった雇用が、引き続き回復基調になるのかどうかを探る上で重要な失業保険申請件数も
発表されます。
全てユーロドルに影響を与えそうです。市場の流れに逆らわず「順張り」に徹することをお勧めします。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 1/4 | ユンケル・ユーログループ議長 | 「ギリシャならびにユ−ロ圏全体にとって、ドラクマへの回帰は選択肢にない。ギリシャ政府はこうしたシナリオを真剣に検討していないことを昨日確認した」ドイツのラジオ局に対して。 | ---- |
| 1/5 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「米国ではインフレ目標の導入が非常に近いと考えている。FOMCの全員が一丸となって取り組む良い機会となるだろう」ブルームバーグラジオで。 | ---- |
| 1/11 | メルケル・ドイツ首相 | 「他のメンバー国にもその準備があるなら、ドイツは場合によってESM発足時より多くの資本を拠出する用意がある」独伊首脳会談後に。 | ---- |
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