2012年1月20日(金)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ユーロは大幅に反発し、対ドルで1.30台目前までユーロ買い戻し
が進む。スペイン国債の入札では目標上限を上回る資金調達に成功。
欧州債務危機が封じ込められるとの楽観論が強まったことが背景。 - ユーロドルはアジア市場から底堅い動きが続き、欧州時間には1.29台
に乗せ、NY時間ではさらに上値を切り上げた。 - ドル円はユーロ円の買い戻しに引っ張られる形で「ドル高円安」に。
一時77円32銭まで上昇し、昨年末以来の77円台乗せを示現。 - 株式市場は3日続伸。好調な決算発表や週間失業保険申請件数が
大幅に減少していたことなどが買い材料に。ダウは45ドル上昇し、
昨年7月22日以来の高値を記録。 - 債券価格は大幅に下落。雇用市場の改善傾向と、欧州債務危機の
一服から売られ、10年債利回りは一気に1.97%台まで上昇、
今年最大の上昇幅に。 - 金、原油はともに小幅な下落。
- 12月消費者物価指数(CPI) → 0.0%
- 12月住宅着工件数 → 65.7万件
- 12月建設許可件数 → 67.9万件
- 週間失業保険保険申請件数 → 35.2万件
- 1月フィラデルフィア連銀景況調査 → 7.3
| ドル/円 | 76.78 〜 77.32 |
| ユーロ/ドル | 1.2875 〜 1.2972 |
| ユーロ/円 | 99.06 〜 100.05 |
| NYダウ | +45.03 → 12,623.98ドル |
| GOLD | −5.40 → 1,654.50ドル |
| WTI | −0.20 → 100.39ドル |
| 米10年国債 | +0.079 → 1.977% |
本日の注目イベント
- 日 景気動向指数(改定値)
- 欧 独仏首脳会談(ローマ)
- 英 12月小売売上高
- 米 12月中古住宅販売件数
- 加 カナダ12月消費者物価指数
先週来、投機筋の記録的なユーロの売り持ちに警鐘を鳴らし、もし本格的な買い戻しに入れば、ユーロドルで1.30前後、
ユーロ円でも100円程度までの戻しもあり得るとのコメントを載せてきました。
そのため「突っ込みすぎの売り」には注意が必要ですとも書いてきました。
昨日の海外市場では、ほぼその水準まで反発しており、投機筋のユーロ買い戻しが極めて活発だったことが観て取れます。
焦点はスペインと、フランスの国債の入札でした。
スペインは目標発行額45億ユーロ(約4500億円)に対して、66億1000万ユーロ(約6600億円)の資金調達に成功
し、調達コストは先日の格下げ前より低くなりました。
同様にフランスも入札を順調に消化しており、調達コストも低下し「好調な入札」結果と言えます。
今回の入札は先週末、格付け会社S&Pが欧州9ヵ国の格付けを一斉に引き下げた後だっただけに、その入札結果が注目されていました。
とりわけフランスは「AAA」(トリプルA)から1ノッチ引き下げられ、最上級格付けを失った後だけに注目度も高かったようです。
両国の入札が好調だったことで、ユーロ買い戻しが加速し、ユーロは主要通貨に対して全面高の展開でした。
まさに相場の反転は「相場観とポジションが、極端に偏った時に起こる」ことを、実際に示した格好になりました。
問題はここからです。
ユーロドルが1.30台の乗せ、さらにもう一段上昇に向かうのか、あるいは、買いが一巡し再び下落基調に戻るかを見極める必要が
あります。
ユーロドルは底値の1.2617から約350ポイントほど反発しました。
ショートポジションはかなり解消されつつあると観られます。
本日発表される今週17日(火曜日)のポジション状況では、それほど減少してはいないはずです。
ユーロが本格的に上昇に転じたのはその翌日だったことから、18日から今日までのポジションでは相当な変化があるはずです。
投機筋のポジションはさておき、欧州の債務危機問題がこれで封じ込められるかどうかが問題です。
個人的は、そう簡単にはこの問題は解消されないと考えます。
IMFの融資能力強化についても、2月24ー25日にメキシコで行われるG20での合意を目指しているだけで、まだ不透明です。
来週のG20財務次官会議で事前に協議されることになっていますが、紆余曲折があるかもしれません。
特に米国の出方が注目されます。
米国は当初から資金の拠出には応じないと宣言しており、国内の財政事情を考えたら当然です。
自分の国の台所が「火の車」なのに、他人の台所の面倒をみる余裕はないというのが本音でしょう。
しかも、IMFが支援資金を1兆ドルにしても「問題解決にはならない」との立場を示していることから、資本増強そのものが
滞る可能性もないわけではありません。
さらに昨日の欧州の債券市場を観ると、「ギリシャの次はポルトガルだ」といった思惑も見られそうな状況です。
ポルトガルの10年債は前日比2.76%も急騰し、利回りは13.4%で取引を終えています。
今後は、スペイン、イタリアだけではなくポルトガル国債の利回りにも目配せが必要のようです。
ユーロは、もう少し上昇余地があるかもしれませんが、ここからのさらなる大幅上昇の可能性は少ないと思われます。
テクニカルでも、昨日は「4時間足」の重要な120日移動平均線は上抜けしましたが、その上には200日があります。
現在は1.2997にあることから1.30前後は重要な節目となりそうです。
さらに、「8時間足」では1.30台半ばに120日移動平均線があり、レジスタンス・ポイントが多く控えています。
ユーロ円、ユーロドルともに「売り場探し」の展開になると予想しますが、相場は何が起こるか分かりません。
想定外の動きもありえると言うことは肝に銘じておくことです。
東京地方の今朝は小雪がちらついています。
本格的な雪にはならないようですが、今年の冬は「想定外」に寒さが厳しいようです。
良い週末を・・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 1/4 | ユンケル・ユーログループ議長 | 「ギリシャならびにユ−ロ圏全体にとって、ドラクマへの回帰は選択肢にない。ギリシャ政府はこうしたシナリオを真剣に検討していないことを昨日確認した」ドイツのラジオ局に対して。 | ---- |
| 1/5 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「米国ではインフレ目標の導入が非常に近いと考えている。FOMCの全員が一丸となって取り組む良い機会となるだろう」ブルームバーグラジオで。 | ---- |
| 1/11 | メルケル・ドイツ首相 | 「他のメンバー国にもその準備があるなら、ドイツは場合によってESM発足時より多くの資本を拠出する用意がある」独伊首脳会談後に。 | ---- |
| 1/16 | ドラギ・ECB総裁 | 「情勢は極めて深刻であり、この事実から逃げ腰になってはならない」欧州議会で。 | ---- |
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