2012年2月15日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 日銀が追加緩和の決定を発表した直後からドル円は上伸。アジア市場では
77円台半ばから78円まで円安が進んだ。 - さらに海外市場に入っても今回の決定が「サプライズ」と受け止められ、
円安が加速。NY市場では一時78円54銭までドル高円安が進み高値圏で
引ける。 - ドル高の流れはユーロドルにも及び、ユーロドルも約2週間ぶりに
1.30台後半まで下落。本日に予定されていたユーロ圏財務相会合の延期
などが売り材料になった。 - 株式市場は軟調に始まったものの、引け間際に買い物が入り、ダウ
ナスダックともに前日比若干プラスに転じて取引を終了。 - 債券相場は続伸。小売売上高の発表や、ギリシャ問題の混迷の影響から
資金流入が続き価格は上昇。長期金利は小幅に低下。 - 金は続落、原油価格も小幅に下落するも100ドルを維持。
- 1月小売売上高 → +0.4%
- 12月企業在庫 → +0.4%
| ドル/円 | 78.02 〜 78.54 |
| ユーロ/ドル | 1.3080 〜 1.3181 |
| ユーロ/円 | 102.61 〜 103.01 |
| NYダウ | +4.24 → 12,878.28ドル |
| GOLD | −7.20 → 1,717.70ドル |
| WTI | −0.17 → 100.74ドル |
| 米10年国債 | −0.038 → 1.940% |
本日の注目イベント
- 豪 豪2月ウエストパック消費者信頼感指数
- 独 独10−12月GDP(速報値)
- 欧 ユーロ圏10−12月GDP(速報値)
- 欧 ユーロ圏12月貿易収支
- 欧 ファンロンパイ・EU大統領講演
- 英 英1月失業率
- 米 2月NY連銀製造業景況指数
- 米 2月鉱工業生産
- 米 2月設備稼働率
- 米 2月NAHB住宅市場指数
- 米 FOMC議事録(2/23/25日分)
- 米 フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
日銀は昨日の金融政策決定会合で、資産買い入れ等基金を「55兆円」から「65兆円」に拡大することを
全員一致で決定しました。
さらに、従来の「中長期的な物価安定の理解(UNDERSTANDING)」を「中長期的な物価安定の
メド(GOAL)」に変更しました。
また、物価上昇率のメドも1%とし、これまでより金融政策を明確にし、デフレからの脱却を目指す姿勢を鮮明にしました。
日銀のこうした積極的なスタンスを受け、ドル円はアジア時間に78円ちょうどまで「ドル高円安」が進んでいます。
今回の決定は海外市場でも「以外」と受け止められ、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)も「SURPRISE」と
いう言葉を引用して、保守的な日銀が動いたことを記事で取り挙げています。
ドル円は海外市場に入っても上昇を続け、78円台の重要なレジスタンス・ポイントを次々に上抜けし、NYでは78円54銭まで
上昇しています。
78円50銭を一旦でも上回ったことの意味は大きく、これで「円高局面の終わりが始まった」と判断できる状況になって
来たと考えられます。
昨日1日でドル円は1円以上も「ドル高円安」に振れています。
これまでも1日で大幅な円安方向に動くことはありましたが、それらは全て「市場介入」という力で無理やりに持っていったもので、
今回の様に、市場の流れで大幅な円安方向に水準訂正が実現した意味は大きいと思います。
昨日の上昇はほとんど「押し目も無く」一方的に上昇しました。途中の節目では「ストップロス」のドル買いも巻き込み
これがさらに水準を押し上げる役割を果たしたものと思われます。
テクニカルで観ても、既に「日足」で最も重要な「200日移動平均線」を完全に上抜けしています。
また、さらに長い「週足」でも一目均衡表の「遅行スパン」が好転を示しており、これは2010年10月以来、
約1年半ぶりの現象です。
このようにテクニカルでは「MACD」などもドルの上昇を示唆しており、上値のメドは昨年10月末に日銀の介入で記録した
ドルの高値、79円53銭と、さらに79円70−75銭辺りにある週足の「雲」の下限と言うことになります。
約3ヵ月半ぶりに78円台半ばということもあり、実需のドル売りも散見されるとも思われます。
従って787円台を維持できるかどうかもポイントになってきますが、願わくば78円台を割り込む場面では、政府・日銀の
介入が観られれば理想的です。
「これ以上の円高は断固として阻止する」というメッセージは絶大な効果を生むはずです。
しかも、それほど大規模な介入である必要はありません。
小額でも「アナウンスメント効果」は相当あるはずです。
一方、今週初めにギリシャ議会で緊縮財政案を承認し、第2次支援に向けて動き出した欧州債務問題ですが、ユーロドルは
昨日大きく売られています。
本日予定されていたユ−ロ圏財務相会合が延期された上に、ギリシャの2011年10−12月のGDPが前年同期比マイナス7%
と、予想以上の落ち込みを見せたことでユーロ売りが加速しました。
ギリシャの景気悪化は緊縮財政を進めている中で、ある意味当然のことですが、市場予想より減少幅が大きく、これで2011年度
通期でもマイナス6.8%程度になるとの報告もあります。
また、ユーロ圏財務相会合の延期は、IMF、EU、ECBの「トロイカ」とギリシャの間でまだテクニカルな作業が残っている
他、ギリシャ政治指導者から政策支持の確約を書面で得られていないことだ、とユーロ圏財務相会合のユンケル議長が明らかに
しています。(ブルームバーグ)
ギリシャが1300億ユーロの第2次支援を受けられる可能性は高いと思われますが、むしろ懸念されるのは上述のように
今後債務削減を計画通りに実行できるかどうかの方です。
3月20日の国債償還を乗り切れたとしても、7月にも国債の大量償還が控えています。
計画通りの債務削減ができていなければ、次の支援はいつでも打ち切られるリスクは残っています。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 2/1 | プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 | 「12月のFOMC以降、経済情勢は特に雇用面で緩やかに改善した。金融政策のさらなる緩和を正当化するものはほとんど見当たらない」講演で。 | ---- |
| 2/2 | バーナンキ・FRB議長 | 「特に厄介なのは、長期失業者が異例に高い水準で存在することだ。失業期間が半年を超えているのは、失業者全体の4割余りに上る」議会証言で。 | ---- |
| 2/6 | ベニゼロス・ギリシャ財務相 | 「国家を救い、ユーロに残留することは大な犠牲を意味する」アテネで記者団に。 | ---- |
| 2/6 | ユンケル・ユーロ圏議長 | 「要するに(財政赤字の削減)実施がなければ資金供与もしないということだ」緊急のユーロ圏財務相会合終了後に。 | ---- |
| 2/14 | 白川・日銀総裁 | 「実質的なゼロ金利政策と金融資産の買い入れ等の措置により、協力に金融緩和を推進していく」追加緩和決定後の記者会見で。 | ドル円77円台半ばから→ NYでは78円台半ばに |
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