今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年2月29日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 米経済指標が多く発表され、消費者信頼感指数などが大幅に改善
    したものの、ケース・シラーなどは予想を下回り、全体的にはまちまち。
  • ドル円は昨日のアジア市場で80円割れ目前まで下落したものの、
    その後は株価の反転などを手がかりに上昇。海外市場では80円台半ばを
    中心にもみ合い、値動きは小幅にとどまる。
  • ユーロドルはアイルランドがEUの財政協定批准の是非を問う国民投票を
    実施すると発表したことを好感し1.34台半ばまで上昇。その後はもみ合い、
    本日のECBの資金供給オペの結果を待つ格好に。
  • 株式市場は反発し、引け値では3年9カ月ぶりに1万3000ドル台を回復。
    消費者信頼感指数が大幅に改善していたことが好感された。
  • 債券相場は方向感のない展開から前日比ほぼ同水準で引ける。
  • 金価格は反発。原油は大幅に続落し106ドル台まで利益確定の売りに押される。
  • 1月耐久財受注 → −3.2%
  • 12月ケース・シラー住宅価格指数 → −3.99%
  • 2月消費者信頼感指数 → 70.8





ドル/円80.34 〜 80.71
ユーロ/ドル1.3389 〜 1.3471
ユーロ/円107.83 〜 108.42
NYダウ+23.61 → 13,005.12ドル
GOLD+13.50 → 1,788.40ドル
WTI−2.01 → 106.55ドル
米10年国債+0.009 → 1.934%


本日の注目イベント

  • 日   1月鉱工業生産
  • 豪   豪1月小売売上高
  • 独   独2月失業率
  • 欧   ユーロ圏1月消費者物価指数(CPI)
  • 米   1−12月GDP(改定値)
  • 米   2月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米   ベージュブック
  • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
  • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演








ドル円は昨日のアジア市場で80円02銭まで下落し、80円割れを試しましたが、ここは割れずに反発しました。


その後は日経平均株価が引けにかけて急速に回復し、プラス100円程度で引けたことからドル高に振れ、欧州市場にかけて


80円台後半まで値を戻しています。






NY市場では経済指標の発表に一喜一憂する展開が続き、ケース・シラー住宅価格指数の悪化で売られ、消費者信頼感指数の


大幅な改善に80円台後半まで戻す展開でした。


月曜日早朝に記録した81円台半ばが、やや重く感じられ上値が固まりつつも、80円台がしっかり維持されている状況です。


まだ、80円を挟む展開ではなく、80−82円のレンジで次の方向を探っている動きと観られます。





本日はバーナンキ・FRB議長の、半期に一度の金融政策についての証言が下院で行われます。


予定では日本時間午前0時から行われますので、翌朝も早起きのサラリーマン諸氏にとっては証言内容の全てを


聴きとるのは厳しいかもしれません。


注目は、このところさらに改善傾向を見せている雇用に関してどの様な見方を示すのかという点です。


1月の失業率は8.3%で着実に改善傾向を示していますが、FRBが目標とする「7%以下」には程遠い状況です。


議長はこの点について前回の証言では「長期間失業している人の割合が高い」と表現し、不満を表していましたが、今回どのような


表現をするのか注目されます。





雇用者数の増大は続き、失業保険申請件数も減少傾向を明確にしています。


さらに昨日発表の消費者信頼感指数では、仕事を確保するのが「困難」だという割合が「38.7」と、先月の「43.3」から





大幅に改善しています。


議長は恐らく「緩やかな改善傾向を示してはいるが、まだ満足できる水準ではない」といったような言い回しをするのではないかと


予想します。





一方住宅市場の方は一進一退が続いています。


今週も中古住宅に関する指標が改善していたものの、昨日発表のケース・シラー住宅価格指数は主要20都市のうち18都市で


下落していました。


指数の水準は2003年2月以来の悪化で、住宅市場の回復の遅れを表しています。


バーナンキ・議長もこの点に関しては厳しい言い回しをするのではないかと考えられます。


また、このところの原油価格の上昇は車社会の米国にとっては厳しく、特に家計に与える影響は大きく、個人消費の減少


にも繋がりかねません。





そんな中で米景気とってプラスに働いているのが株価の上昇です。


昨日のNYダウは引け値で1万3000ドル台を回復し、3年9ヵ月ぶりに直近高値を更新しています。


これまでの「金融緩和が必要ならばQE3も辞さない」というメッセージが生んだ効果と言えますが、上述のように一方では


余剰資金が原油市場にも流れ込み、投機的な原油価格の上昇にもつながっており、今後の追加緩和は正に「もろ刃の剣」


と言えるでしょう。





無いとは思いますが、最も懸念するのは急速にドル高円安が進行している足元の状況に対するコメントです。


「米国の景気は思っているほど回復してはいない」という趣旨の発言をすると、円が急騰することになりますが、


ユーロドルではむしろドル安が進んでいる現状では、単なる杞憂に終わると考えていいかもしれません。


本日もNYダウの上昇を受けて、日経平均株価の上昇が予想されます。


株価の上昇にドル円がどこまで連動して行くのかがポイントですが、80円80銭が抜けるかどうかも注目されます。


バーナンキ・議長の議会証言を控えてることから東京タイムでの大きな値動きは期待できないと思います。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
2/1 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 「12月のFOMC以降、経済情勢は特に雇用面で緩やかに改善した。金融政策のさらなる緩和を正当化するものはほとんど見当たらない」講演で。     ----   
2/2 バーナンキ・FRB議長 「特に厄介なのは、長期失業者が異例に高い水準で存在することだ。失業期間が半年を超えているのは、失業者全体の4割余りに上る」議会証言で。     ----   
2/6 ベニゼロス・ギリシャ財務相 「国家を救い、ユーロに残留することは大な犠牲を意味する」アテネで記者団に。     ----   
2/6 ユンケル・ユーロ圏議長 「要するに(財政赤字の削減)実施がなければ資金供与もしないということだ」緊急のユーロ圏財務相会合終了後に。     ----   
2/14 白川・日銀総裁 「実質的なゼロ金利政策と金融資産の買い入れ等の措置により、協力に金融緩和を推進していく」追加緩和決定後の記者会見で。 ドル円77円台半ばから→ NYでは78円台半ばに

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What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和