2012年3月1日(木)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は欧州時間に80円台前半を試す場面があったが前日同様、
80円台は維持でき、NY市場ではバーナンキ議長の証言や、GDP
改定値の上昇修正を受けて大幅に上昇し81円台前半で引ける。 - ユーロドルは大幅に下落。ECBの資金供給オペの規模は市場予想を若干
上回ったものの、それまでユーロが買い進まれていたことで利益確定の売りに押される。
ユーロドルは欧州時間早朝には1.34台後半まで上昇したが、結局1.33台前半まで
売り戻され、今回も1.35の壁は抜けず。 - バーナンキ議長は、議会証言で米景気の回復を評価する一方、原油価格の上昇に
懸念を示す。 - 株式市場は反落。バーナンキ議長が議会証言で「QE3」への含みは残したものの、
具体的な言及を避けたため売りが優勢となり、ダウは53ドル安で引ける。 - 一方債券相場も下落。議長の証言で追加緩和期待が後退したことから、価格は下落、
利回りは小幅に上昇。 - 金は大幅安。バーナンキ議長の議会証言で金融緩和期待が後退したことで、これまでの
買いポジションを解消する動きが活発となり、1日で4%の下落を見せる。
原油価格は小幅に反発し107ドル台に。 - 1−12月GDP(改定値) → 3.0%
- 2月シカゴ購買部協会景気指数 → 64.0
| ドル/円 | 80.26 〜 81.31 |
| ユーロ/ドル | 1.3315 〜 1.3469 |
| ユーロ/円 | 107.88 〜 108.49 |
| NYダウ | −53.05 → 12,952.07ドル |
| GOLD | −77.10 → 1,711.30ドル |
| WTI | +0.52 → 107.07ドル |
| 米10年国債 | +0.035 → 1.977% |
本日の注目イベント
- 豪 豪1月住宅建設許可件数
- 豪 豪第4四半期民間設備投資
- 中 中国2月HSBC製造業PMI
- 欧 ユーロ圏2月製造業PMI
- 欧 ユーロ圏2月消費者物価指数
- 欧 EU首脳会議(3/2まで)
- 欧 ユーロ圏1月失業率
- 欧 レーン欧州委員講演
- 英 英2月製造業PMI
- 米 週間失業保険申請件数
- 米 1月個人所得
- 米 1月個人支出
- 米 1月PCE・コアデフレーター
- 米 2月ISM製造業景況指数
- 米 バーナンキ・FRB議長、半期に一度の金融政策についての証言
- 米 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
昨夜は二つの大きなイベントがあり、その内容に為替市場は大きく動いています。
先ず、ECBによる2回目の資金供給オペがあり、5295億ユ−ロ(約57兆2000億円)の応札があり、
ECBは全額供給しました。
この応札規模は市場予想を若干上回るものでしたが、既にオペへの期待が強く、ユーロドルが買い進まれていたことや、
その後発表の米経済指標が改善傾向を見せ、市場が「ドル高」の流れに傾いたことでユーロは大きく下落しました。
ユーロドルは欧州市場開始直前には1.3486まで上昇し、これまでの「壁」であった1.35を目指す動きでしたが、
上述のように「材料出尽くし」から下落期基調をたどり1.33台前半まで下落しています。
今回の2回目のオペでECBは都合1兆ユ−ロを超える資金供給を実施したことになりますが、ギリシャの債務問題が一つの「ヤマ場」
を越えたものの、依然として欧州債務危機への懸念が払しょくされない状況の中、金融システムの安定を図るといった意図もあります。
今回の応札には800の金融機関が参加しており、域内の金融機関の1/3以上が応札したことになります。
二つ目のイベントは真夜中に行われたバーンキ議長の議会証言です。
FRBの金融緩和スタンスは物価の安定と雇用の最大化を目標にしていることに合致していることを説明し、現行の金融政策は
正当化されたものであるとの認識を示しました。
また、労働市場にも「前向きな進展」が見られるとしながらも、「雇用市場は依然として正常な状態からは程遠い」と付け加えて
います。
一方で上昇を続けている原油価格について「一時的に物価を押し上げる一方で、消費者の購買力を低下させる公算が大きい」との
懸念を表明しています。
このように全体的にみれば、米景気の回復に自信を伺わせるような内容で、追加の緩和政策を検討中だというようなシグナルは
発していなかったことで、「追加緩和の打ち止め」→「米金利の上昇」との連想からドルが主要通貨に対して買われ、株価の下落に
繋がったものと思われます。
「QE3」の可能性は残したものの、市場が期待していた「言及」が無かったことは、このところの米景気の確実な回復傾向が
バーナンキ議長の頭の中にインプットされていたことが背景にあったと考えられます。
ドル円は証言を受けて、80円半ばから81円前後までは一本調子で上昇し、その後も81円台前半で もみ合いながらも堅調に推移しています。
今週月曜日には81円67銭を記録し、その後「健全な調整」局面に入りましたが、80円割れを回避できたことが今回の上昇に
繋がったと考えられます。
ただ「調整期間」が2日間と、やや短いのは気がかりです。
問題はこの後、前回のドルの高値である81円67銭を抜くことができるかどうかです。
81円−81円50銭は「既に通った道」であることから、それほど多くのドル売りが出るとは思えません。
先日発表された主要輸出企業の「社内想定レート」は82円程度だということもあり、81円台後半から82円台をこなして
上昇できるかどうかが重要だと思います。
仮に82円台前半まで上昇する勢いが観られれば、ドル円の今後の予想レンジも80−85円に落ち着く可能性もありますが、
現段階ではまだ確信を持てません。
今後80円を挟む展開になる可能性はありますが、今回の調整局面で80円台を維持できたことは今後の相場展開に意味があるように
思えます。
本日も日本株の株価には注目です。
NYダウは前日比マイナスでしたが、シカゴの日経平均先物は昨日の大証の引け値を上回っています。
「円安」効果に対する期待感から日経平均は上昇するものと思われますが、ドル円でもややドル買いが優勢になりそうです。
どこまで円安が進行するのかに焦点が当たりますが、月初ということもあり輸入決済の水準が高ければ、仲値決めまでは
ドル高に推移し、その後ドルがジリ安に転じることも考えられます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 2/29 | バーナンキ・FRB議長 | 労働市場は「前向きな進展」が見られるが、「雇用市場は依然として正常な状態からは程遠い」半期に一度の議会証言で。 | ドル円80円半ば → 81円台前半に |
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