2012年3月9日(金)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ギリシャの債務交換をめぐり、同国国債保有者の参加率が必要な基準に
達したとの観測から、ユーロは大幅に上昇。
- このため「リスク選好」へ1日で変化し、円とドルが売られ、ユーロ、
豪ドルなどが買われた。 - 円は、昨日の朝方発表された1月の経常収支が予想を上回る赤字幅だったことから
ドル円では円売りが加速し、81円73銭まで円安が進む。
円はその他主要通貨に対しても急速に下落。 - 一方ユーロは1.31台半ばからギリシャの債務交換の行方を睨む展開だったものの、
楽観的な見方が優勢だったことでじり高に。対ドルでは1.32台後半まで、
対円でも108円台半ばまでユ−ロ高が進行。 - ECB、BOE、BOCは、いずれも政策金利据え置きを決定。
- 株式市場はギリシャの無秩序なデフォルトは避けられるとの見方から続伸。
ダウは70ドル値上がりし、1万2900ドル台を回復。 - 債券相場は3日続落。リスク選好の流れと株高に加え、米景気の回復基調を背景に
価格は下落、利回りは上昇。 - 金、原油相場はともに続伸。対ユーロでドルが売られ、ドル安が進んだことから
買いを集める。 - 新規失業保険申請件数 → 36.2万件
| ドル/円 | 81.33 〜 81.73 |
| ユーロ/ドル | 1.3224 〜 1.3291 |
| ユーロ/円 | 107.61 〜 108.45 |
| NYダウ | +70.61 → 12,907.94ドル |
| GOLD | +14.80 → 1,698.70ドル |
| WTI | +0.42 → 106.58ドル |
| 米10年国債 | +0.049 → 2.021% |
本日の注目イベント
- 豪 豪1月貿易収支
- 独 独2月消費者物価指数(確報)
- 独 独1月経常収支
- 独 独1月貿易収支
- 英 英1月鉱工業生産
- 米 2月雇用統計
- 米 1月貿易収支
- 加 カナダ2月失業率
注目された日本の1月の経常収支は事前予想より悪化し、4373億円の赤字でした。
この額は単月としては過去最高の赤字額で、やはりその根底には「貿易収支」の大幅赤字の存在が大きかったことが
要因だったと思います。
1月は季節的にも、これまで経常黒字幅が縮小しやすい月で、これで年間の経常が赤字に陥ることは考えにくく、
一時的な現象だと受け止めています。
ただそれでも、貿易収支の赤字化は定着するものと観られ、その赤字を所得収支の黒字がどこまで補えるかという
ことになります。
そして、その所得収支も米金利の低下が定着してきたことで、黒字幅も縮小気味であることは間違いないと思われます。
昨日もこの欄で「経常収支の結果については、海外投資家の方がより関心度が高い」ことから、赤字幅が拡大しているようなら
海外市場で、より反応することもある、と述べました。
結果発表後のドル円の動きは、正に予想通りのものでした。
朝方発表直後はドルが買われ円が売られたものの、81円30−35銭で頭打ちの展開となり、その後は終始上値の重い
展開でした。
前日にドル円が下落し、80円台半ばを記録したため「81円台前半はドルの売り場」といった相場観も醸成されていた
ことが背景にあったものと思われます。
しかしその後、欧州市場が開くにつれてドルは徐々に買われて、一時81時73銭までドル高円安が進行しました。
NY市場ではその水準を抜くことはありませんでしたが、81円台半ばを中止に底堅い動きが維持されています。
焦点は、先週から今週初めにかけて記録した81円87円を上抜けし、82円台に載せることができるかどうかです。
市場はギリシャ問題を背景に1日で「リスク回避」から「リスク選好」の流れに転換します。
言うまでも無く、「リスク選好」の流れでは高金利の豪ドルやNZドル、あるいはユーロなどが対ドルでは買われます。
つまり、ドル安が進行します。
一方、低金利の円はそのドルに対しても売られる展開となり、ドル高円安の流れとなります。
その結果、ユーロ円など「クロス円」では大幅な円安となり、昨日などは典型的なこの流れでした。
しかし、「リスク回避」の流れが起こると、全く逆の動きになります。
円とドルが買われ、高金利通貨は全滅です。
今度は全ての通貨に対して円が買われ、「円の全面高」の様相となります。
問題は、この流れが「日替わりで」変化することです。
ユーロ、豪ドル、円は対ドルではそれ程大きな値幅ではないものの、クロス円では相当な値幅がでるケースは目立っています。
クロス円での取引をメインとする方は注意が必要です。
さて今夜はいよいよ「米雇用統計」の発表です。
日本時間22時半に発表されるのは今回が最後で、来月からは21時半と1時間早まります。
住宅を除くほとんどすべての指標は米景気の緩やかな改善傾向を示しています。
非農業部門雇用者数の事前予想は21万人の増加となっており、先月よりは低めの数字となっていますが
もし予想通りなら3ヵ月連続で「20万人台」の雇用増を維持したことになり、米労働市場の「底入れ」が確認されそうです。
3ヵ月連続20万人の増加は、昨年2−4月にもほぼ同様の結果がありましたが、労働市場はその後、夏場に向かって急激に悪化して
行ったことはまだ記憶に新しいところです。
一部の予想では、今年に入ってからの「新規失業保険申請件数」が順調に減少していることから、「30万人の増加」といった
声も上がっています。
先月のような「ポジィティブ・サプライズ」があれば、ドル円の82円台載せは十分考えられます。
一方予想より悪化していた場合でもそれ程「深い下押し」は無いものと予想しています。
80円台が徐々に値がためされている状況にいるという風に考えられ、事実80円割れは2月24日以来、ちょうど2週間示現して
いません。
下値のめどは81円06銭(1時間足の120日移動平均線))と、80円06銭(4時間の120日移動平均線)が重要と
考えます。
この季節の「三寒四温」になぞらえて、再び「三落四昇」をイメージしています。
良い週末を・・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 2/29 | バーナンキ・FRB議長 | 労働市場は「前向きな進展」が見られるが、「雇用市場は依然として正常な状態からは程遠い」半期に一度の議会証言で。 | ドル円80円半ば → 81円台前半に |
| 3/2 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「現在は米景気にとって状況が改善しているようであり、成り行きを静観する時期だ」追加緩和は不要との立場を示す。カナダのテレビ局とのインタビューで。 | ---- |
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