今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年3月12日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 米2月の雇用統計では非農業部門雇用者数が22.7万人増と、
    3ヵ月連続で20万人を超えていたことで、「QE3」期待感が後退。
  • ドル円は一気に82円台まで上昇。その後もドル買いの流れは止まらず
    一時は82円65銭と、約10ヵ月ぶりのドル高水準を記録し82円40−50
    で引ける。
  • ドル買いが優勢だったことでユーロは下落。対ドルでは1.31台を割り込む
    水準まで売り込まれる。
  • 国際デリバティブ協会(ISDA)は、ギリシャ債CDSの決済を早期に実施する
    ことを表明。金融システムへの影響も考えられるが、CDS市場の信頼回復に繋がるとの
    見方が大勢。
  • 株式市場は雇用統計の改善を好感し上昇したものの、ダウは14ドル高と精彩を欠く。
    雇用市場の改善の割には上昇力に勢いは無く、1万3000ドルの大台回復には至らず。
  • 債券相場続落し、10年債利回りは2.03%台まで上昇。
  • 金、原油はともに小幅に上昇。株価の上昇でリスクオンの流れから買い物優勢の展開に。
  • 米   2月非農業部門雇用者数 → +22.7万人
  • 米   2月失業率 → 8.3%
  • 米   1月貿易収支 → 526億ドルの赤字。





ドル/円81.78 〜 82.65
ユーロ/ドル1.3097 〜 1.3202
ユーロ/円107.89 〜 108.41
NYダウ+14.08 → 12,922,02ドル
GOLD+12.80 → 1,711,50ドル
WTI+0.82 → 107.40ドル
米10年国債+0.009 → 2.030%


本日の注目イベント

  • 豪   シドニー市場休場(アデレードカップデー)
  • 日   日銀金融政策決定会合(3/14まで)
  • 独   独2月卸売物価指数
  • 欧   ユーロ圏財務相会合
  • 米   2月月次財政収支








2月の米雇用統計では、失業率は予想通り横ばいの8.3%でしたが、非農業部門雇用者数は、市場予想を


上回る22.7万人の増加でした。


これで20万人の大台を3ヵ月連続で上回り、雇用市場の改善傾向が一段と鮮明になってきました。





雇用環境の改善が続いたことから、追加緩和第3弾「QE3」実施の可能性が後退したとの連想から、ドル買いが強まり、


ドル円は先週の高値81円87銭を抜くと一気に82円台に載せ、その後も買い方優勢の展開が続き、82円65銭まで


ドル高円安が進行しました。


これで今年2月の円の最高値からは6円60銭ほど円安に振れたことになります。


多くの輸出企業は採算レートを77円−80円に設定しているとの報道もありますが、中小を含めた輸出レートは82円台


とのレポートもありました。


82円台の半ばまでドル高が進んだことで、輸出業者もやや余裕が出てきたと思われ、予約の取り急ぎは後退してくるものと


考えられます。





むしろ、短期間で急激な円安が進んだことで、実需のドルい買いなどがあわてて手当てを行ってくることも考えられそうです。


通貨オプション市場で「ドルコール」のプレミアムが上昇しているのも、これらの状況を如実に反映しています。


もちろん、このままドル高が続くかどかはまだ不透明ですが、「短期的にドルは底値を付けた」という見方は正当化されて


きたのではないかと考えられます。





テクニカルで観ても、「週足」ではすでに「雲」も上抜けし、その上にあった「100日移動平均線」も抜けています。


上値のメドは「120日移動平均線」がある、83円53銭ということになりますが、さすがにこの水準を一気に抜けていくとは


考えにくいと思います。


80−85円のレンジに入ったと思われますが、しばらくはこのレンジ内でのもみいが続くのでは無いかと予想します。


今週は、日米ともに金融政策に関する会合が開催されることから、「追加緩和」を巡る思惑が市場の動きを不透明にさせる


可能性があります。





米国では明日FOMCが開催されます。足元の経済指標の好転で「追加緩和」の実施は考えられませんが、逆に追加緩和の


可能性を否定しないコメントなどが出されれば、再び円買いが活発になることも考えられます。


また、本邦でも日銀の金融政策決定会合が開催されます。


2月の同会合での決定がきっかけで、急激に円高局面の修正に繋がったことから、今回も「ある種の期待」のような


ものもあります。


日銀は2月の決定会合で「インフレ率を1%プラスにするまで最大限の努力をする」としました。


足元でのデフレ傾向を阻止するために「さらなる追加緩和」を実施するのではないかと、との見方があるのも当然です。


もし今回の両国の金融政策に関する会合で、円高ドル安の可能性があるとすれば「FOMC」と言えるでしょう。


ただ今回の「FOMC」は開催日が1日だけのため、バーナンキ議長の会見はありません。


そのため、「QE3」への言及があるのか、あるいはないのかを確認できないことになります。





今週も先週同様、ドルの上値を確認する動きになろうかと思いますが、水準的には再び「調整」があってもおかしくないレベルに近づき


つつあると思われます。


一方で、80円割れの可能性がますます遠のいているようにも思われます。


下値のメドは82円07銭と、81円37銭辺りが「100日移動平均線」と「120日移動平均線」でサポートされている


ことから、まずは82円台が維持できるかどうかに注目です。















What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
2/29 バーナンキ・FRB議長 労働市場は「前向きな進展」が見られるが、「雇用市場は依然として正常な状態からは程遠い」半期に一度の議会証言で。 ドル円80円半ば → 81円台前半に
3/2 ブラード・セントルイス連銀総裁 「現在は米景気にとって状況が改善しているようであり、成り行きを静観する時期だ」追加緩和は不要との立場を示す。カナダのテレビ局とのインタビューで。 ----

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和